か ら け ん


ずっと走り続けてきました。一休みしてまわりを見ます。
そしてまた走ります。

鈍感なクジラ

2015年09月12日 | 和歌

 

中学生の恋愛は矛盾する気持ちに満ちている。

嫌われたくない。なのにどうでもいいことに怒ってすねて見せたり。

梨子は思った。ひとの話を聞いてるの?何回もそれとなく遠まわしに言ってるのに、鈍感なんだから。『帰ろうか?』なんてどうしていえるの。私のドキドキしている気持ちがどうして分からないの。

でも彼のほうも恋愛はほとんど始めてだ。ホントは鈍感ではない。お互いの服が触れただけで緊張してしまう。敏感な夕日は刻々と色を変える。

二人だけの放課後の教室、と僕は想像した。鈍感と敏感が交錯する。

 

   鈍感なクジラのようで敏感な夕日のような君といる夏      松田梨子

 

松田梨子ちゃんが朝日歌壇に投稿していた。選に選ばれるとは大変なことだ。妹のわこちゃんと、さらにお母さんとともにこの朝日歌壇の常連だ。

あいつは鈍いんだから、と不満そうにしながらも相手の緊張もしっかり理解してあげている。歌の中に漢字がだんだん増え、内容も成長していくのが楽しみだ。

 

わこちゃんは最初、全部ひらがなの歌だった。

それぞれ年齢なりの歌であり僕は期待している。

 

一流の選者を選び全国にいる歌人に共感を与える作業は半端な能力ではない。

 

それに較べて政治社会面の堕落ぶりは際限がない。対馬のイタイイタイ病は、日本の4大公害として学校で習ったはずだ。それは朝日の捏造だった。吉田清治の強制連行大嘘(おおうそ)虚報事件もそうだ。謝るというより意地を張って正当性を強弁したに過ぎない。

ところが、全体の良心性や質から見て、サンケイや読売は足元にも及ばない。とくに、日本文化の真髄を朝日歌壇、俳壇は示してくれる。

社会面にも優れた記事はある。ゴミが混じるのは仕方ない。人だから間違いは起こす。そんなことは問題じゃない。読者をだましたことに対しなぜ、申し訳ありませんでした、といえないんだ。

 

 

 

 

 

 


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