か ら け ん


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県立図書館で「本が読めない、借りられない」 神奈川県教委が方針

2013年01月30日 | 学問

財政難が続く神奈川県で、県立図書館の閲覧と貸し出しのサービスが廃止される可能性が出てきた。施設や補助金の見直しを柱とする緊急財政対策の一環だ。

 都道府県立図書館を住民が直接利用できなくなるのは異例だが、県では、県内市町村の図書館の数も増えていることから「(県立図書館の)役割を振り返る時期にきている」と話している。
        J-CASTニュース 11月8日(木)

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市町村立の図書館も増えているので蔵書は漸次そちらに移していくという。バカだなあ。ここは特に京浜工業地帯の中心であることを反映して、社史においては全国的に権威ある蔵書を誇っていた。これが市町村に分散されたら利用価値はほとんどなくなる。

一つの社史が研究対象と合致するということはごくわずかである。だから集合、集中して保管されなければならない。テーブルの上に5社6社と社史を置き、考えに考えてそれらの有機的結合の糸目を探る。

そんなものコンピューターで検索をかければよいと言われそうだ。それで済むなら学者はいらない。たしかに要らない学者は多い。高額の生活保護をもらっているようでムカムカする。しかし全部がそうではない。

県の図書館ぐらいだったら出張扱いにならないことが多く自費で行く。しかし、この資料が全県に分散したら、善人ぶって奉仕活動のように全県の図書館を回るわけにはいかない。かと言ってさきほどの検索だが、僕はパソコンには全く興味がないがこれくらいのことは分かる。検索とは単語を検索している。図表、数式にはパソコンの検索は無能である。

こういう行間が読めない道具に頼って思考せよというのは学者をバカにしている。

この県立図書館ができるころから神奈川県教委はバカだった。この図書館を産業界のメッカにすることをふと思いついたのだろう。人件費で行き詰るのは見えすいていたことだ。そんなら一人で済む出張を二人も行くな。不必要なアルバイトを雇い仕事を押し付けるな。天下り館長に超高額な報酬を出すな。コネ採用で定員以上の採用(過員)をするな。県教委人事の不当な掃きだまりに利用するな。無能低脳のるつぼになる。その無能低脳を嘱託などの名目をつけ定年後もぐじぐじ採用することをやめろ。

大企業でもない限り社史に割くエネルギーは大きい。本来業務を離れさせ社史の編纂をするのは社長の道楽ばかりではない。それを検索し玉石を選別するのは大脳にしかできない。

実はこのような一点豪華主義の県立図書館がはやったことがある。百年の大計を持たないアホの思いつきに、ずーっと昔、僕は反対した。高級低脳官僚は思いつきだけ言って文部省に帰る。米つきバッタどもはその作業を途中で止めることを知らない。そんな施設より市町村に小さな図書館があったらお母さんと子供はたやすく本に親しむことができるではないか、と戦艦大和を作って自分の業績にしたがる気違いを批判した。

その考えは今でも変わらない。だが県立図書館はすでに50年たったのだ。名もなき図書館員が集めた社史は「日本ものづくり」の最高の証人である。今やその図書館員たちはこの図書館にはいない。

振り返りもされない地上の星たちが集めた資料を分散させてはならない。

 
 
 
 

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