花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

フォートワース現代美術館

2007-10-08 15:16:26 | 美術館
フォートワースは不思議な街だ。宿泊したHホテル近くでは土曜日夜は遅くまで賑わっていたが、日曜日の午前、すぐ近くの電車&バスの駅舎は無人駅でなないかと疑うくらいひっそりと静まっていた。

ダウンタウンから少し離れている美術館地区へはバスで向うことにした。バスの運転手は体格の良い黒人女性で、そっけないけど親切に美術館の停留所で降ろしてくれた。日曜日はキンベル美術館よりフォートワース現代美術館の方が開館時間が早い。ということで、開館を待ち構えて先に安藤忠雄氏の設計による現代美術館へ。



◆フォートワース現代美術館(The Modern Art Museum of Fort Worth

入り口側からはシンプルなガラス構造の建物に見えるが、中に入ると明るい陽光と反対側の広いプール池水面からの反射光が気持ち良い空間を創り出していた。水面に浮かぶ美術館という風情かも。どうせ現代美術だからなぁとクロークにカメラも一緒に預けてしまい、美術館内部の写真を撮れなかったのが残念なくらい!(こちらを参照)


建築デザインの秀逸性だけでなく、展示作品に合わせた展示空間なのではないかと思うようなオーダーメイド感覚に溢れており、次はどんな作品が、どんな空間が観られるのだろうかとワクワクする。展示室ごとに、通路や階段ごとに、大きく開かれた窓から違った風景が見られるのだ。ピカソやらポロックやら、現代美術作品苦手の私にも楽しめるのだから凄い(笑)。

ちなみに、開館直後から水面に張り出したか円形のカフェに人が入っていたから、地元でも人気のスポットなのではないかと思う。そう言えば安藤氏は大阪に事務所を持っていたと記憶しているが、大阪は水の街だし、中之島あたりのイメージがなんだか重なってしまうなぁ。




ところで、奇遇にも何と「カルティエ・コレクション展」でも来ていたロン・ミュエクの企画展をやっていた。皺や皮膚の下の血管まで透いて見える肌の色、睫毛や毛穴まで再現してしまう超リアルな大小フィギュアには感嘆してしまう!それぞれの孤独さが作品(人形)の表情や佇まいから滲んできて、ミュエクの監察眼の鋭さが窺えるのだ。


さて、次はそろそろ本目的であるこれまた有名な建築家ルイス・カーン(Louis Isadore Kahn)によるキンベル美術館に移動することにした。


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2 コメント

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やはりリアリズムから? (桂田)
2007-10-09 09:29:07
いきなりロン・ミュエックとは、ちょっと意外でした。私は実物の作品を見た事がないんですけど、以前どこだったかのウェブサイトで彼の制作風景の動画(たしか30分ぐらいの)を見て驚愕したのをよく覚えています。
現代美術からスタートした今回のご旅行報告、まずは精緻なリアリズムで締められるところがニクいです・・・。
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桂田さん (花耀亭)
2007-10-10 06:34:12
私もフォートワースでミュエックの《In Bed》に再会するとは思いませんでした(笑)。本当にここまでリアルに表現するかと驚きますよね!それも巨大だったり小さかったり、サイズによるインパクトもあります。
会場で多分桂田さんがご覧になったと思われるビデオも上映されていましたが、時間が無くてパスしました。驚愕するような内容だったとは...見逃して残念!
制作に使った粘土とか樹脂とか布切れとかも会場にありましたが、あんな巨大なものを一体どんなふうに作るのでしょうか??
で、桂田さんにご指摘されるまで、リアリズムでなんとか締められたとは気がつきませんでした(^^ゞ
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