花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

東京都美術館「ウフィッツィ美術館展」を観た。

2014-11-15 01:01:20 | 展覧会
東京都美術館「ウフィッツィ美術館展」を観た。フィレンツェに行った後で観たら、多分がっかりするだろうと思ったからだ。案の定、お湯で薄めたミネストローネのような...(すみませんです)(^^;;;

内容としては、ボッティチェッリとその周辺、フィレンツェのメディチ家の歴史とマニエリスムの紹介といったところか。図録を見ていないので、以下の感想(?)に見当外れ等あったらお許しあれ。

作品の見どころはボッティチェッリ《パラスとケンタウロス》なのだろうけど、私的に、おおっ!と思ったのはペルジーノと工房《悲しみの聖母》だった。この《Mater Dolorosa》には明らかにフランドル絵画の影響が甚だしい。堅固な写実描写、特に白い頭巾の質感描写が「神のごとき」ペルジーノの確かな筆力を示す。だが、口元がフィレンツェ・ルネサンスっぽくて、フランドルの清冽な趣を少しく裏切ってくれる。イタリア・ルネサンスは聖母だって人間っぽいのだよね。


ペルジーノと工房《悲しみの聖母(Mater Dolorosa)》ウフィッツィ美術館(フィレンツェ)1500年頃

実は作品を観ながらに、これはロヒール・ファン・デル・ウェイデンの影響だろうか?と思っていた。が、何と、ローマの「メムリンク展」を観て、ああ、ハンス・メムリンクだったんだ!と納得した!!日を置かずローマで疑問が解けるなんて...)^o^(

「メムリンク展」での解説によると、元々イタリア(フィレンツェ)にはメムリンクの《祝福のキリスト》と《悲しみの聖母》が対の祭壇画として存在した。《祝福のキリスト》は現在ジェノヴァのパラッツォ・ビアンコに所蔵され、今回の「メムリンク展」に出展されている。一方《悲しみの聖母》は現在イギリスの個人コレクションに所蔵されている。


メムリンク《祝福のキリスト(Cristo benedicente)》パラッツォ・ビアンコ(ジェノヴァ)1485年

で、更に驚いたことに、「メムリンク展」ではメムリンク《祝福のキリスト》の隣に、ドメニコ・ギルランダイオ)による模写作品《祝福のキリスト》(1590年)フィラデルフィア美術館所蔵も並んで展示されていたのだ!

したがって、ウフィッツィの《悲しみの聖母》はペルジーノ(と工房)によるメムリンク作品の模写だということだよね。ちなみに、個人コレクションの《Mater Dolorosa》の画像は探したのだけど、不鮮明ながらこちらのサイトでなんとか見ることができる。ウフィッツィ作品をメムリンク作品とする画像が多すぎるのだ。

それにしても、ペルジーノやギルランダイオを始め、フィレンツェの画家たちはどれだけメムリンクに魅了されたのだろうね?! いや、ファン・エイク以来のフランドル絵画に、と言うべきかもしれない。

今回のローマ「メムリンク展」はメムリンクのイタリアとの関係性に焦点を当てていたので、まさにペルジーノがメムリンクからの影響を受けていることを証明する作品だとも言えよう。事前に観ていて正解だったかも。と言う訳で、「ウフィッツィ美術館展」を観ていて良かったぁ~(^^)v

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