東京都現代美術館「クリスチャン・ディオール 夢のクチュリエ展」を観た感想をサクッと。
https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Christian_Dior/
今までに見たドレス系展覧会の中でも、大規模かつ圧倒的に美的迫力ある展示で、本当に素晴らしい展覧会だった!!もちろん、親会社「LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン」の絶大な力あってこそだろうが、パリ、ロンドン、NY、上海、成都、そして東京にも巡回してくれたのは嬉しかった!!
ディオールの麗しいドレスの数々、 自分が着るなんて思いもしないけど(体形が無理)、美しいドレスを見るとやはり目が喜ぶのだ。
初代ディオールの作品はもちろん、後継デザイナーたちの各々の個性も際立ち、「Dior」というブランドが時代とともに進化していく過程もドレスから見ることができた。私的にはディオール時代にすでにサン・ローランの個性が見えるのが面白かったけどね。
さて、オープニングはクリスチャン・ディオールの有名な「ニュールック」から。ウエストのくびれと裾の広がったスカートのシルエットが美しい。
日本の桜からインスピレーションを得たドレスも。
それぞれのデザイナーは様々なインスピレーションを取り込みデザインし、そのデザイン画からトワルが作られ、美しい素材(生地や刺繍なども含め)でドレスとして仕上がる過程も興味深かった。
例えば、ギリシア建築の柱(オーダー)がそのままのドレスとか(笑)。
デザイナーがデザイン画を描き、工房のパターン・縫製担当者たちが立体的な「トワル」を作る。その白いトワルの展示のすばらしさ!!
「トワル(toile)」とは、洋服を仕立てる際にデザインやサイズを確認するために試験的に縫製された仮縫いの服である。主に白いシーチングで作られる。
例えば、下のトワルは細かい襞の重なりが素敵なドレスなのだけど、よく見ると手縫いなのよね。その作業を考えると気が遠くなりそう。
それと、面白かったのはディオールのCMフィルム上映。有名どころの監督たちが撮っていて、異色なのはデビッド・リンチとかソフィア・コッポラなども撮っているのだ。
しかし、私的な一押しはマッテオ・ガッローネ監督作品である。
※Youtube動画:https://www.youtube.com/watch?v=yxBFwqRbI8c
この動画にも登場するサンプル見本(?)の小さなドレスが素敵なのよ 。色彩のグラデーションも美しく、もう目が離せませんでしたわ。
本当に多くのドレスが展示されていたのだけど、全部撮影OKで、もちろん私もスマホで撮りまくり。あまり多すぎて紹介できないので、その中から、ほんのちょっとだけご紹介。
このドレスと背後の絵画コラボが良く合っていたのよ。
それと、やはりドレスはデテールよね、という例...。シルクの襞のとり方で美しい曲線が作られていて、ほーっとため息が出てしまった。
ということで、本当はもっとドレスを紹介したいのが、サクッと感想ということで、すまんです。できたら、続きで素敵ドレスを紹介したいなぁ。