現在、ボローニャ市立考古学博物館で「I Pittori di Pompei(ポンペイの画家たち)」展が開催されている。会期が5月1日まで延長になったので、きっと好評なのだと思う。
https://www.ipittoridipompei.it/
ポンペイ、ヘルクラネウム、ヴェスヴィア地域の邸宅で装された絵画、更に、芸術家や職人にも焦点を当て、当時の社会における彼らの役割と経済状況を含め、技術、ツール、色彩、モデルにも注目する展覧会のようだ。
公式サイトにも短い動画はあるが、下記↓動画の方が解説もあり、参考になるかもしれない。
https://www.youtube.com/watch?v=vVt425bs9vw
ナポリ考古学博物館から100点以上の作品が展示され、動画を見ていても見応えありそうだ。壁画を描いた画家たちは、芸術家なのか、職人なのか? 当時の建築家たちとのコラボもあるようで、かなり面白そうだ。
で、もちろん「クセニア(静物画)」も展示されているが、興味深かったのは当時の女性も絵を描いており、どうやら女性画家を描いた作品のようなのだ。
《隠者を描く女性》(ポンペイ、「外科医の家」出土)(紀元1世紀頃)
更に目を惹かれたのは、アテネ人(ギリシャ人)画家の壁画(4:20頃)であり、その写実描写が非常に興味深い。
《Giocatrici di astragali(骨サイコロで遊ぶ女性たち)》(ヘラクラネイム出土)(BC1世紀~AC1世紀頃)(アテネ人アレクサンドロスの署名、大理石に刻まれた作品?)
ご参考:ボローニャ展の展示作品について詳しいサイト。
日本でも近年「ポンペイ展」が何度か開催され、絵画作品も色々紹介されているが、やはり物量的に限られるのは仕方がないのだろうね。ボローニャの展覧会、本当は行って観たいけど、やはり現実的にまだ行ける状況でないのが悲しい。
ちなみに、ボローニャ市立考古学博物館って「アンニバレ・カラッチ展」(2006年)の会場でもあったのだよ。