仙霞路を曲がってからが大変だった。大阪でHanakoを頼りに店を探すと
その地図のアバウトさに必ず迷子になるように、今回の’上海Whenever’の
地図もかなりアバウトだった。
そういう雑誌は、もしかするとその通りの人たちにそうするように言われているのだろうか。
ほかの店も覗くことによる消費意欲の向上とか、そういった類の振興策として。
地図のラーメン屋さんの位置は、路地に入ったようにみえて実際にはそうでないことは
明らかで、ぼくは仙霞路×安龍路の交差点の4隅をきっちり四つともくまなく100mずつ
歩いて、その4つ目でようやくラーメン屋さんを見つけることができた。
利つう
古北路×天山路にある「維心」の2号店と言われるこの店は、その維心のすぐそばに
あった。雑誌には、それが移転してることを示していた。
たしかにlocationとして系列の店が並ぶというのも、これだけ通りの多い上海に
おいても勿体ない話だ。しかもその移転先が家から近いということでかなり
興味をそそられたのだ。
それに来年中学生になるRinNonも、そろそろどこか自分でいける店が
できてもいいかもしれないという気持ちもあった。
(でもさすがにきょう歩いてみて、それは無理そうだ )
時間は20時になり、店にはそれなりにお客さんも入っている。
2層構造の店内は、入口入っていくつかのテーブルと本棚があり、本棚には日本の
マンガの単行本と週刊・月刊が置いてある。
そこから上にいく階段と下に降りる階段が数段あって、店員さんに促されてぼくらは
下の席についた。
まるで典型的なヲタ的な雑誌配置は維心のそれとかわらない。
日本のラーメン屋かくあるべしの王道ともいえるだろう。
Nonはみそ、ぼくはしょうゆ。そしてRinがつけ麺を注文。安全策をとることが
多いRinには珍しく、初めて食べる者をRinだけが注文した構図だ。
さっきまで勉強をしていたRinNonに、注文したラーメンが
くるまではマンガ読んでもいいよ、というとむさぼるように…
というより少しだけ読んでいた。
ぼくがサイドメニューとして注文した餃子がきても…
RinNonが食べないというし、ぼくだけぱくついていた。
最後にRinのつけ麺がきた。
一度食べたいし、ぼくも食べさせてもらった。なんだか、ざるラーメンとは違うけど
つけ麺でなければならないってもんでもないような気がした。
麺とだしわけてるの、なんでかな…
Rinの疑問がすべてを言い表していた。
麺の味全体は維心のそれと同じである。その意味でこのレベルのラーメンが近くで
食べられるのはいいんだけれど…つけ麺ってこうなのかな…
ぼくもうまく説明できなかった。日本でも食べてみたほうがいいかもしれない。
食べおわって、RinNonにこう提案する
食べたし、行きは寒かったからタクシーで帰る?
ううん。歩いて帰ろう。別にしんどくなかったし寒くもないよ。
運動嫌いじゃない、いい子に育ってるって悪くない。
子どもなんてそれだけで充分なのだから。
お勘定を済ませて店の外にでる。よくある北朝鮮産かなにかの
コピーたばこが混じってそうな路上のたばこ売りが店のすぐ横で
寒い中手持ちぶさたに立っていた。
仙霞路。ここはまだまだ昔のままでうれしい
★麺や 利つう
上海市長寧区仙露路673号
+86-21-6291-9893
最新の画像[もっと見る]
- のんと待つバスのむこう 12年前
- ある晴れた日の気分で 12年前
- ある晴れた日の気分で 12年前
- 仕事帰り・Singapore 13年前
- 仕事帰り・Singapore 13年前
- ホテルまで帰ろう 13年前
- ホテルまで帰ろう 13年前
- ホテルまで帰ろう 13年前
- ホテルまで帰ろう 13年前
- Long Bar at Raffle's 13年前