帰国する日も晴天だった。
13時すぎの便なので家を出るのは余裕がある。
片付けはあらかた済んでいたし、ちょっとした衣服とパソコンなどの機器を
直すと、あとはすることがないくらいだった。
いつも早朝のCAに乗っている身としてはJALはちょっと遅い便すぎる
くらいだ。
浦東空港にはタクシーで向かう。
特に渋滞もなく、トラブルなく順調に空港に到着した。
KYOKOさんに帰る旨、連絡をいれた。
check inもそれほど時間がかからず、パスポートと持ち物検査が少し並んだ
程度で、すべて準備完了になった。
第一ターミナル。
やはり第二と比較すると人の数が多く、にぎやかだ。
ふと横をみるとCI:China Airlineの飛行機が停まっている。
もう飛び始めて2年以上経過している。台湾と大陸はEPAも成立していま
一番連携が強化されている時代にきている。
むしろ対中国大陸市場としては日本を凌駕する勢いのはず。
なのに日本でそれほど大きく取り上げられていない。
日本で報道されるとするなら、その航路がまだ紛争領域である厦門上空を迂回して
香港ルートのため時間がかかっていることとか、そんな隅をついて報道されるのが
オチかもしれない。今回いろんなことで中国市場における日本の後手の踏み具合を
またまた深く感じて、さみしくなることも多かった。
こうして飛行機が「JALよりも近い搭乗口に設置されている」ことは今後
海峡両岸にとってどうなるのか、まだまだ興味深いところではある。
それらは、今後のアジア情勢に大きく影響するのに、日本人とっては
きっと別の空の話なのかもしれない
Traveling Notes~ Another Sky
残り時間はあと40分と少し。
機内食はでるんじゃないか、という気もしたが時間をもてあますことも
あって、Chalonに入ってカレーライスとコーラを注文した。
コーラを飲むのは日本ではほとんどない。
大陸が乾燥しているせいか、普通に飲みたくなるのだ。
そういう意味では、ぼくの当分最後のコーラってことになる
注文したのはカレーライスはすぐ来たけれど、コーラはなかなか来なかった
まあ店員が忘れてはいなかったよと示す、ほぼぎりぎりのタイミングでやってきた。
それを飲みながら、帰国したあとのことを少し想像した。
休暇は2週間。実はまだあと5日ほど残している。きっと帰国直後の虚脱感が襲ってくるような
気がして、あけておいたのだ。
さて、どんな日々を過ごすことになるだろうか。
日本での2011年が始まることになった。
感傷に耽る間もなく、隣に座ったカップル+女性という変なグループ3人が強烈に
中国語でやりとりをけたたましく始めたので、ぼくはもういいやと席をたった。
やれやれと腰をあげて、搭乗口に向かうとそこは「急きょ変更しました」の貼り紙1枚だけ貼って
あって、ぼくは焦って走ることになった。
2011年がこんな走り続ける年じゃありませんように。