アジアを回る・日本を回る

年に1度の海外旅行を楽しみに1年働いています
2016年の夏はカンボジア・シェムリアップに決定
現在工程表作成中

古都の旅 法隆寺

2010-03-06 22:06:17 | 国内の旅 2010年以前
柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺 子規

法隆寺といえば子規の代表作である上↑の句。
解説を読むと
① 柿の色が目に浮かぶという視覚
② 柿の味を楽しむという味覚
③ 法隆寺の鐘の音の侘しさを感じるという聴覚
等の、身体全部の感覚で子規の体験した空間を再現させてくれる句、だそうだ。
私には解らないが…


【中門とその奥の五重塔】

さて、午後からは斑鳩の法隆寺に行った。
駐車場に車を停め、南大門まで歩く。
途中の土産物屋に懐かしさを感じた。
確かこんな感じの店で、ペナントや絵葉書きセット等を買った記憶がある。

ちなみにペナントとは観光地で売ってた三角旗のこと。
私の子供の頃は旅行に行くと買ってきて部屋の壁にも貼りまくっていた。
今は見かけないなぁ。

記憶の余韻に浸りながら南大門をくぐって進むと西院の入り口の中門に出る。
ここにも2体の金剛力士像があったんだ。
そして中門から中に入ると、いきなり五重塔と金堂が現れる。
圧倒されるような存在感に半ば恐る恐る、足を中庭に踏み入れた。

「ジャッ ジャッ」という砂利を踏む音が耳に入る。
先程の土産物屋で朧気に蘇った修学旅行の記憶が、今度は鮮明に蘇った。
アルバイト学生と思われる現地ガイドのお兄さんの後をついて説明を聞いたあの日。
説明の内容なんか何一つ覚えてないけど…
でも、見上げるような五重塔の威圧感に玉砂利を踏む音が重なった記憶は、確かにこの場所に存在していた自分の証なのだ。
子規が歌の中で体全体を使って感じた法隆寺を、私も五感で感じることができた。

私が法隆寺を訪れたのは晩秋で、柿の季節は終わっていた。
柿の味覚は味わえなかったけど、そのかわり名物の「柿の葉寿司」を土産に買った。
家でゆっくり食べてみたら、どこかで鐘の音が聞こえたような気がした。

 
五重塔                     金堂


夢殿


柿の葉ずし 総本家 平宗」の柿の葉寿司。 

古都の旅 東大寺の蕨餅

2010-02-08 22:38:00 | 国内の旅 2010年以前


東大寺は「南大門の金剛力士像」と「大仏様」だけではない。
さらに奥に進むと、春を告げる祭事「お水取り」で有名な「二月堂」がある。
東大寺のスケールはでかいのだ。

「お水取り」とは、東大寺の「修二会」と言う法会の中の神事の一つ。
文字通り古井戸から水を汲む神事だが、関心のない人には修二会全般の通称として使われることもあるようだ。
「修二会」には「お水取り」の他に「お松明」という火の神事もあり、TVニュースではこちらの方を映すことが多い。
「お水取り」と言うと赤々と燃える松明を振りかざすミスマッチな映像が頭に浮かぶのはまさにそれが原因だ。
井戸から静かに水を汲む映像より燃えさかる火の映像の方がTVニュースには向いているのだな。
ちなみに、「修二会」は、奈良時代から今日まで欠かさず続けられてきた伝統祭事なのだよ。

水取や 奈良には古き 夜の色 東洋城

二月堂の隣の奥まった場所に1件の茶屋があった。
せいぜい5,6人しか入れない本当に小さなその店の名は「龍美堂」。
歩き疲れていたので、抹茶と蕨餅のセットでしばし休憩。
蕨餅は黒蜜ときな粉で頂くが、きな粉はしっかり混ぜないと吸い込んで咽ることになりますよ。
私の母がそうでした。

店員さんがこの店秘伝の「行法味噌」の味見をさせてくれた。
ようはお土産にどうですか?ってことだけど、味見をして「買いだ!」と判断したよ。
これは美味いは。
ご飯やお酒はいくらでもいけますよ。

追記
この店員さん、話し方が片言だった。
伝統的な寺院の茶屋の店員さんは外国の方!?。
このミスマッチもまぁ良しとするか。

 


古都の旅 東大寺大仏さま

2010-02-03 21:10:33 | 国内の旅 2010年以前
記憶というものは不思議なものだ。
とても大切なことを平気で忘れてしまう反面、何気ないことがいつまでも頭に残っていることがある。

奈良の大仏といえば、小学校の同級生にやたら背の高いやつがいた。
修学旅行で奈良に行って大仏を見てから、そいつのあだ名は「大仏」になった。
大仏君はどちらかというと、ボーとした感じの子で、結構級友からからかわれていた。
いつの頃からか大仏君がヘマをやると皆が詠んだ俳句がある。

大仏よ 大きいだけで 能がない 詠み人知らず

何故そんなどうでもいいようなことを覚えているのだろう……

そんな大仏で有名な奈良の東大寺に、何十年ぶりかで訪れた。



参道でタクシーを降りたらいきなり鹿煎餅屋さんが目に入った。
東大寺で鹿に煎餅をくれてやるなんて風流だねぇ、と1束買ったのだが…
いきなり鹿たちに囲まれて、奪い取られるように食べられてしまった。
こいつら、客が買うのを待ち構えていやがる。
風流の欠片も無かったよ。

 

参道を行くと南大門が眼前に現れた。
鎌倉時代再建の国宝で、門の中には有名な木造金剛力士像が2体向かい合っている。
左が口を開いた「阿(あ)形像」で右が口を閉じた「吽(うん)形像」。
運慶、快慶作の教科書にも載っている有名な国宝を前にしばし感動に浸った。



南大門をさらに進むと中門があり、そこでチケットを買って金堂の前に出た。
金堂とはいわゆる大仏殿のこと。
現存するのは江戸時代の再建だが、世界最大の木造建築物で国宝である。
奈良の大仏様と言う愛称で知れ渡っているが本名は「東大寺盧舎那仏像」である。

久しぶりのご対面でその大きさに感動。
大きいだけでないぞ。
奈良のお寺は撮影禁止の国宝仏が多い中、この大仏様は写真撮影OK。
身体だけでなく、心も広くてでかい仏様なのだよ。

こんな有名な大仏様をあだ名にもらったアイツはなんて幸せなんだろうと考えてしまう。


古都の旅 興福寺

2010-01-18 22:13:45 | 国内の旅 2010年以前
 

興福寺は「五重塔」と「阿修羅像」で有名なお寺。
でも、阿修羅様は年中出張に出かけているらしくなかなかお目にかかれないらしい。
私が行った時も出張疲れでお休みしていて、写真だけが飾られていた。
残念なことではあるが仕方がない。

今では見所満載の寺であるが、明治維新時には仏像やお経を廃棄しようと言う運動(廃仏毀釈)で寂れた時期があった。
囲いも壊され五重塔なども売りに出され、まさに廃寺になりそうな時期もあったとか。
後にこの運動は見直され、興福寺は復興された。
その頃詠まれた歌がある。

秋風や 囲もなしに 興福寺 子規



興福寺には北円堂、東金堂などの国宝建築物があるが、中でも秀逸は五重塔だ。
奈良で一番高い五重塔で、日本でも京都の東寺の五重塔に注いで二番目の高さを誇る。
絵葉書などに良く使われる猿沢池から望む姿はベストショットだと言われている。
しかし、このショットでは五重塔は上半身しか現れない。
池とのバランスで五重塔を感ずるのにはベストなのだが…
私的には、南円堂から春日山をバックにして見た景色が五重塔のベストショットだ。

五重塔だけは年中ライトアップされているから夜に訪れても楽しめる。
真下から見上げても良し、遠くから闇に浮かび上がる姿を見ても良し。
私の泊まったホテルは露天風呂からライトアップされた五重塔が見えた。



「阿修羅」と言うと私の世代ではアニメのきん肉マンに出てきた「アシュラマン」を思い出す。
最初は悪魔超人だったが、人気が出たので後に正義超人扱いになった。
アニメのアシュラマンもかっこよかったが、本物の阿修羅様も絶世の美男子。
何処と無く正面顔が平成の大横綱「貴乃花」に似ていると思うのは私だけか。

 

古都の旅 置き忘れた感激

2010-01-12 20:15:38 | 国内の旅 2010年以前
小学校の修学旅行は県内では定番の「京都・奈良」だった。
いくら歴史的に有名な寺院と言っても、小学生にとってはお寺はお寺。
だから、京都・奈良への印象は「お寺が多い地味な所」になってしまった。

その後京都へは、大学時代、社会人になってからもよく行った。
新幹線や高速道路が通っており、ちょっとした小旅行で行きやすい所だからだ。
でも奈良には一度も行ったことがなかった。

この冬、何故だか解らないけど小学校以来の奈良に行きたくなった。
行ってみて解ったことは、歴史的価値の大きさだけでなく町全体の風情や奥深さ。
当時は理解できなかったことが、まるで縺れた糸がスゥッとほどける様に覚醒されたのだ。
あの時に置き忘れてきたものを探し当てたような気がした。

1泊2日の奈良旅行。
両親を連れての旅行でおまけに、出発は私の仕事の都合で午後からだった。
1日目は宿に着くだけで精一杯。
それでも宿近くの興福寺のライトアップをみた。
2日目は朝に興福寺と東大寺。
午後からは斑鳩に移動して法隆寺。
探し物は全部ではなかったがかなり集めてきたようだ。

春スキー in 八方尾根 ゲレンデ

2009-05-05 13:15:08 | 国内の旅 2010年以前
ボード好きの娘の高校入試が終わった。
「入試が終わったらスキーに連れて行って」と言う泣かせるお願いに、春休みを利用して2泊のスキー旅行を企画した。
場所は五輪の滑降競技が行われた白馬八方尾根スキー場。
ボードもOKで春スキーも出来る。
ちなみにここのスキー場は5月の連休まで営業している。
ただし、山頂のコースだけのようだが。

私たちが行った3月の終わりにはさすがの八方でも雪は弛んでいた。
着いた日の麓のゲレンデには黒い地肌が所々に見えていた。
クローズ間近を思わせる融雪のゲレンデ。

しかし、その日の午後から降った雪は翌日には新雪の積もったゲレンデを作った。
膝までの新雪を飛ばしながら滑るスキーヤーたちの歓喜のゲレンデ。
でも、ワックス処置を何年もやってない怠慢スキーヤーの私には…
板裏に雪がへばりついて板が進まなかった。

3日目は快晴で、昨日の雪が圧雪車に踏み固められて程よくしまっていた。
青空の下の澄んだ空気をきりながら描くシュプールは滑らかで美しい最高の曲線。
空気すらも青色に感じられる歓喜のゲレンデ。

3日間、毎日違った表情を見せてくれた八方のゲレンデ。
帰る日のコンディションが最高なんて…もう少し滑りたかったな。
また来年も来たくなってしまう。
なんて、商売上手なゲレンデなんだろう。


名寄山ゲレンデリフト


ゴンドラの姉弟


長野五輪メモリアル


モノクロームの世界が一気に華やぐ瞬間


誰を待っている…


お疲れ様

春スキー in 八方尾根 八方温泉

2009-04-11 21:04:14 | 国内の旅 2010年以前
八方の町はスキー以外でも宿泊客を楽しませてくれる。
土産物屋やパブや居酒屋などが、夜になるとカラフルな電飾で迎えてくれる。
スキーを終えて宿の夕食までの時間をふらふらと町歩きで楽しんだ。

宿も温泉宿だったが、せっかくだから町湯も楽しんだ。
第一郷の湯は町の入り口とも言うべき八方の交差点にある。
大きな駐車場の一角には足湯施設があり、山小屋風の施設横には湯賭け地蔵も祭られていた。

内湯は石風呂で、湯は少し濁りのあるアルカリ単純泉。
周囲には白馬三山等の北アルプスの山々が連なっている。
昔から八方のスキー客だけでなく、夏の山男たちの汗も吸い込んできたのだろう。
山男たちの温泉と言う感じだ。

外湯もあったので入ってきた。
積もるほど雪が降っていたのでなかなか風情があったよ。
湯の中の体は火照り、頭は降る雪でヒンヤリ。
お客は他にいなかったし、雪の中を散策してきたから体が冷え切っていたのでゆっくりと温まった。
ただ、湯船が巨大なユニットバスだったのは少し残念。


第二郷の湯の前
こちらの湯船は六角形だった。
おまけに中にいた客が見るからに山から降りてきましたと言う髭面、ボサボサ髪の男達。
山男のエキス満点の町湯でした。


第一郷の湯横面


第一郷の湯正面


八方の町の蕎麦屋


夕刻の土産物屋

春スキー in 八方尾根 五輪の町

2009-04-06 22:30:32 | 国内の旅 2010年以前
家族で2泊3日の春スキーに行ってきた。
場所は、八方尾根スキー場。
1998年の長野五輪でジャンプとアルペン競技が行われた白馬のスキー場だ。

道中、県道から2本のジャンプ台が見えた。
妻と私は98年の感動が蘇ったが・・・
15歳の娘の記憶には長野五輪の記憶は無かったようだ。

八方という町は、さすが五輪をやった町だけのことはあって国際色が豊かだ。
ゲレンデにはトルコ料理の店があった。
町にはタイの料理屋とマッサージ店があった。
ただ、どちらの国もあまり冬季五輪には関係ない国のようだが・・・

海外から来たスキー客もゲレンデや町でよく見かけた。
宿の夕食前、土産物屋で買った地ビールを飲みながら町を散策していた時のこと。
缶ビールを持った陽気な外国人客4,5人と出くわした。

「Cheers!!」と声を掛けるとフレンドリーに「Cheers!」と返してくれた。
以下、私の拙い英語力でも通じた短くも楽しい会話を紹介します。
私「Where from?」
外人「America. お前はどこから来たんだ?」
私「名古屋だよ。名古屋って知ってる?」
外人「知らないなぁ。大阪なら知ってるけど」
・・・・ しばし会話が途切れる ・・・・
外人「スキーはやった? 今日は前が見えないくらい吹雪いていたよ。」
私「そうそう、すごい吹雪だったね。」
外人「これから、ONSENに行ってくるよ」
私「Have a Good day!!」
外人「You too!」

まるで海外にいるような気分になれた。
少し大袈裟で自画自賛だけど、涙が出るくらい嬉しかった。


名寄山ゲレンデリフト乗り場横のレストランで「カルビうどん大辛」を食す。


兎平のレストラン(兎平109)のトルコキッチン


ビーフラップ850円


山頂までリフトで行くと五輪メモリアルが見れる


夕方の八方の町。ここに陽気なアメリカ人がいた。

城崎温泉 出石の皿そば

2009-02-11 22:34:02 | 国内の旅 2010年以前
【2008年3月 城崎温泉 1泊2日】

朝早く名古屋を出て城崎に向かうとちょうどランチタイム頃に出石という町を通る。
出石は‘皿蕎麦’で有名な城下町で、こじんまりした昔風の観光地だった。
オフシーズンとはいえそこそこ観光客は来ていた。
行楽シーズンになればかなりの人出が見込まれ混雑するのだろう。

公営の駐車場から町のシンボルである辰鼓楼に向かって歩くと『近又』という蕎麦屋があった。
るるぶにも載っている名店で、昼時には行列も出来ていた。
少し待たされて座敷に通される。
今日の様にさほど疲れも無く待ち時間も常識の範囲なら、空腹時に待たされても苦痛ではない。
むしろ適度なスパイスとなって味を引き立てるのだ。

注文は基本的に1人前5皿だが、たいていの客は追加でもう5皿頼んでいた。
私は今日の宿の食事を考えて5皿で我慢した。
頼んだ皿の枚数だけ大きな盆に乗せて持ってくる。
1皿の蕎麦は私的には一口でいく量だから、それこそわんこそば感覚だな。
ツユは醤油とカツオ出汁の一般的なもの。
ツユの友で生卵ととろろが付いてくる。

最初の皿はツユだけでいただく。
ツユにに麺をくぐらせ一気に喉に流し込んだ。
味わう間もあったもんではない。
後は卵、とろろ、卵でいただき、最後の皿は再びツユだけでしめた。
1人前5皿だけでは確かに物足りない。

料金は一人前5皿で780円。追加は5皿で550円。


町のシンボルである辰鼓楼


これは友人と私の分、友人は追加した。


近又

山梨へ行く ほうとう

2009-01-18 19:15:48 | 国内の旅 2010年以前
【2008年11月 石和温泉 1泊2日】

旅先ではその地の名物を食すことにしている。
旅の終わりに甲府を出る時、名物「ほうとう」を食べた。
「ほうとう」とは、肉や野菜と一緒に巨大な平麺(ほうとう)を味噌仕立てのスープで煮込んだものを言う。

入った店は甲府駅前のほうとう専門店『小作』。
店内はそれほど広くないが、座敷席は堀こたつ式になっていたので歩き疲れた足に優しかった。
メニューは「かぼちゃほうとう」「豚肉ほうとう」等、具材の違いはあるけど全てほうとう。
解りやすくていいではないか。

見た目だけなら‘煮込みうどん’のイメージだが、実際食べてみると‘鍋料理’に近い。
赤味噌ベースのスープには味噌辛さやくどさは感じない。
大き目にカットされた野菜はじっくりと味噌の中で煮込まれて甘みが引き立っている。
冬に熱々の鍋をいただけば、冷え切った身体は芯から温まるだろう。
しかし、夏に食べたくはないなあぁ。

そして何より腹一杯になる分量。
旅館でしっかり朝食を食べた後の昼食に食べたから、鍋の底を見ることは出来なかった。
言い伝えでは、武田信玄が陣中食として広めたというのも頷ける栄養とボリュームだ。

甲斐の国には「うまいもんだよかぼちゃのほうとう」と言う言葉がある。
これは物事が上手く進んだ時に言う言葉だそうだ。


私はちょっと奮発して猪肉ほうとう(3000円)を食べた。
猪肉はちょっと固くてほうとうにはミスマッチだが、甲州の野趣も味わったと思えばよいか。



甲府駅前の『小作』 店の前をリフォーム中でした。

山梨へ行く 昇仙峡

2009-01-14 21:02:23 | 国内の旅 2010年以前
【2008年11月 石和温泉 1泊2日】

渓谷美で有名な昇仙峡に行った。
タクシーで甲府駅からロープーウェイのある滝上まで一気に行ったから30分位かかった。
昇仙峡口までなら20分位で行けるはずだ。

時間と体力があるなら昇仙峡口で降りて滝上まで散策するとよろしい。
新緑や紅葉のシーズンならまさに絶景を楽しめる。
ゆっくり歩いても2時間位で行けるだろう。
体力に自信がなければ、馬車(テト馬車)もあるから利用すると良い。

私が訪れた11月末は紅葉シーズンも終わっていたので滝上周辺は閑散としていた。
さらに朝方までの雨のせいで「山頂は雲の中だよ」と言われてしまった。
これではロープーウェイにも乗る意味がない。
かろうじて徒歩圏内に仙娥滝(せんがたき)があるのでそこに行って観光気分を味わった。

土産物屋の通りには水晶を扱う店が多くあった。
アメジスト(紫水晶)のクラスターや天然の屑水晶が300円~1000円の安価で捨てるように店先に置いてある。
扱いと値段からして輸入物だろうけど、さすが水晶の産地だね。
何となく気になったクラスターを800円で買った。

研磨品には興味がなかったから数珠やネックレスは見るだけのはずだった。
しかし、冷やかしで手に取ってみた天然水晶の数珠の魅力にやられてしまった。
手から伝わる水晶の冷ンヤリ感とズッシリとした重み。
素人だけど違いはわかるよ。
ちょっと高かったけど迷わずに購入した。

昇仙峡へは甲府駅からバスも出ているが、何人かで相乗りすれば値段的にもバスとそんなに変わらない。
しかも、バスよりも融通が利くし時間も早い。
運転手に「帰りも頼む」と言っておけば、メーターを倒して待っていてくれた。
また、写真を撮りたい時に「停車して」と頼んだら路肩に寄せて待っていてくれた。

*注:タクシー料金は9000円程(甲府駅~昇仙峡往復)だった。
   バスは往復で一人1800円ほど掛かる。


覚円峰  タクシーを停めて写真を撮った


閑散とした滝上の土産物屋通り


仙娥滝(せんがたき)


水晶を購入したお店

城崎温泉 余部鉄橋まで足を伸ばす

2009-01-10 14:26:20 | 国内の旅 2010年以前
【2008年3月 城崎温泉 1泊2日】

城崎温泉から足を伸ばして余部鉄橋を見に行ってきた。
城崎の温泉街を車で出て、日本海を見ながら海岸沿いを西進する。
急に「さよなら余部鉄橋 ありがとう余部鉄橋」という渡し看板が現れた。
そしてその奥に国道の上を直角に横切る形でその大きな鉄橋が見えたのだ。

余部鉄橋は100年近くの歴史を持つトレッスル式の鉄橋。
トレッスル式とは櫓の様に組まれた支えで鉄道を渡す仕組みのことを言うのだよ。
日本海沿いを走る山陰本線の、海の見える山合に架かっている。
道路からだと見上げる形になるので列車は空を飛ぶ様に見えるのだろう。

下の駐車場に車を止めて駅まで登る。そう登るのだ。
駅は無人駅でこれが鉄橋の真横に無ければ何の変哲もない田舎の駅だ。
駅から更に登ると絶好のシャッターチャンスポイントがある。
列車の運行はだいたい1時間に1本。
上り下りが約10分間隔で来るから予め時間を調べていくのがよろしい。

無人駅に列車が来る事を告げるアナウンスが流れた。
程なく遠くのトンネル出口から列車の姿が小さく見えた。
2両編成の赤い列車は少し不安そうに赤い橋梁を渡ってこっちへ来る。
新幹線や飛行機に慣れた私には妙にレトロな感じがした。
それにしても、列車と鉄橋の赤色は海と空の青色にマッチしているのだなぁ。

その美しい景観で人気の鉄橋も、老朽化で2008年4月からコンクリート橋への架け替えられる。
私の旅行はちょうどコンクリート橋に架け替えの直前で、最後の鉄橋姿を見ることになった。
だから今観に行ってもこの鉄橋はない。








山梨へ行く ワインの試飲

2008-12-29 15:26:57 | 国内の旅 2010年以前
【2008年11月 石和温泉 1泊2日】

甲府には試飲販売をしている観光ワイナリーがある。
私が山梨旅行を決めたときのキーワードの1つが「ワイナリーの試飲」だった。
今回、試飲販売にどっぷりと浸かってその‘恐ろしさ’が解ったよ。

山梨2日目、チェックアウトを済ませて宿の近くのワイナリーに行った。
愛想のよい従業員に案内されてまずはワイン工場見学。
工場見学と言っても稼動している生産ラインを見るわけではありません。
今は動いてないラインの一部と樽を並べた、まさに‘博物館的な展示物’。
見るのに5分もかからなかった。

そして次に案内されたのが試飲室という名のお土産コーナー。
入り口でプラコップを取り、氷で冷やされたワインをレードルで注いで飲む。
場所を変え、次のワインも飲む。
樽で出来た6箇所のブースを廻ったら結構良い気分になるのだな。
ここぞとばかりに綺麗どころのお姉さんが「どうですか~、お土産に」
5本も買ってしまった。

途中で観光バスが1台やってきた。
バスから吐き出されたおじさんたちは工場見学を終えて試飲室へ来た。
従業員は僅かにいた私達個人観光客をほっといて団体客の対応に。
適切な対応と見た。

おじさんたちの行動は単純だ。
試飲して、いい気分になって、「どうですか~」と言われて、ワインを買う。
帰る時は従業員総出で「また来て下さい」とバスに手を振って見送っていた。
そしてまた次のバスが来るのだろう。







      

甲府駅からタクシーで昇仙峡に行った。
ここでもワインの試飲ができるところがある。
ロープーウェイ駅の隣だから行ってみるとよろしい。
ここはワイナリーではなく山梨各所のワインを販売しているところ。
自分で‘王国’と言ってるだけあって品揃えはよいよ。

入ったときは誰もいなかったけどワインを見ながらどれを買おうかと迷っていたら、アラビア系のお兄さんが現れた。
きっと「お客が来たよ」と呼ばれたのだろう。
流暢な日本語で話しかけてくる彫りの深いペルシャ人はおばさんには受けがよさそうだ。

ここの手口はこうだ。
まず「樽ごと買い上げているから」という理由でここでしか手に入らない‘最高級のワイン’を試飲させる。
飲む前にも「シリアル№が付いている」とか「お祝いの場で飲んで」とか、もったいぶるのだなぁ。
「で、いくらだと思います?」
さんざん恩着せがましく言われているから「4万?3万?」と思えてくる。
私は「2万くらい?」と言ってみたが、正解は1万8千円。
それ位の価値はあると思うが・・・見事な手口だ。

でも買わないぞという私の反応を見て次に勧めたのが5000円のワイン。
それでもだめなら次は2000円。
これは赤白混ぜて飲むと美味しいよと試飲させてくれた。
確かに美味かったがセット価格は4000円だ。
矢継ぎ早に出してくるのは「面倒だから買ってやるか」と思わせる戦法と見た。
ゴメン、私は面倒な時は買わずに店を出るのだ。

「ありがとう」と言って何も買わずに店を出た。
帰りのタクシーの中で両親にさんざん言われたよ。
「1本くらい買ってあげればよかったのに」
赤白セットで4000円は買ってもよいと思ったけれど・・・
面倒な時は買わないのだ。




城崎温泉

2008-12-25 21:58:24 | 国内の旅 2010年以前
【2008年3月 城崎温泉 1泊2日】

中学生の頃に文豪・志賀直哉の『城の崎にて』を読んだ。
内容は思い出せないけどやたら暗いイメージの話だった。
今回、城崎温泉に行くことになって本屋で立ち読みしてみた。
話の主題は見えたけどやっぱり暗い話だった。

そんな影響もあって、行く前から何処となく鄙びた温泉街を想像していた。
ところが城崎は良い意味で私の期待を裏切ってくれた。
大学生らしい若い女性がたくさんいて活気がある町並みだったのだ。
行く前に考えていたのと逆の意味で‘場違い’を感じた。

城崎の町には外湯と呼ばれる7つの共同浴場がある。
温泉街の外湯をはしごすることは『外湯めぐり』と呼ばれ城崎の観光名物になっている。
1軒1軒は600円~800円の入浴料をとられるが、城崎の旅館やホテルに宿泊すると無料券がもらえるのだ。
宿の浴衣と下駄で行くことが条件だが、そのせいで町並みには浴衣姿が溢れて風情がある。

温泉街を流れる大谿川(おおたにがわ)沿いを歩いた。
お店を冷やかしながらあても無く散策したら雪が降りだした。
浴衣姿の観光客が宿の傘を開く。
雪のせいで更に風情が増した。


さとの湯


御所の湯


柳湯


温泉街の真中を流れる大谿川



山梨へ行く 石和温泉

2008-12-20 10:20:55 | 国内の旅 2010年以前
【2008年11月 石和温泉 1泊2日】

昭和30年代、葡萄畑から湯が湧き出たのが石和温泉の始まりだという。
関東圏から近く、名古屋からも1泊圏内なので温泉療養地として賑わっている。
(相当な歓楽街でもあるようだが)
少し足を伸ばせば河口湖、昇仙峡等へも行ける。
また信玄ゆかりの寺院や試飲の出来るワイナリー等もある。
社員旅行などの1泊宴会にはもってこの観光地だな。

宿は温泉目当てで選んだ「深雪温泉」という旅館。
「非加熱非加水の自噴源泉掛け流し」を謳っているだけあって湯は最高だった。
熱・温2本の湯口にはコップも置かれ飲用も出来る。
湯はほぼ無味無臭で、入浴感はサラッとしている。
でも、湯上り後の肌のしっとり感はさすが本物と唸らせるものがある。
最近入った温泉の中では私的には1番だな。
1泊ゆえ、食前・食後・朝食前と3回入らせてもらった。

     

夜の入浴時には雨が降っていたが露天風呂に入ってみた。
平日で宿泊客も少なかったようでこの時は風呂場には私一人。
露天風呂には小さな雪洞明かり一つ。
なんともロマンチックだね。
天井に張った葦簀を通して冷たい雨だれが頭や肩に落ちてくる。
冷っとする感覚が定期的に覚醒させてくれたので長くお風呂が楽しめた。

朝の入浴で昨夜は暗くてよく見えなかった露天風呂の全容が見えた。
街中の旅館だから目隠し1枚で隣は民家だったんだ。
また掛け流しの屋外だから仕方ないけど湯ゴミもしっかりあったなぁ。
どちらも本物の証だから減点の材料にはしないのが私の流儀。


男湯の『柿の湯』  この他に女湯の『ももの湯』と貸切可能な『ぶどうの湯』がある
ちなみに6時半に男湯・女湯の入れ替えがある。ももの湯と柿の湯両方制覇するには6時前のチェックインが必要。


柿の湯の夜の露天風呂


深雪温泉

深度 248m
温度 50.8度(完の湯)36.0度(熟の湯)
性状 僅微褐色硫化水素臭味
水素 イオン8.2
比重 20/40
浴用適応症・・・骨関節などの運動器障害、外傷性障害の後治療、脳溢血後の半身不随、
頭痛、疲労回復、肩こり、痔、神経痛、きりきず、胃腸病、慢性皮膚病等に効果があります。