加賀百万石の象徴は兼六園と金沢城。
兼六園は、当時の面影を残して現存しているが
金沢城の今は、城址公園となって、観光客や市民の憩いの場になっている。
まさにここは『兵どもの夢のあと』
← 石川門(城内から)
藩主前田家は外様大名であった。
しかし、将軍家との婚姻関係で準親族扱いを受けたそうだ。
将軍への忠誠の誓いを表すために、武家に武芸以外の習い事を奨励した。
それが、茶屋文化に代表される伝統文芸の発達を生んだのだろう。
また、金箔等の伝統工芸の発達も然りである。
← 菱櫓と五十軒長屋
兼六園の桂坂門を出て、道を挟んだ石川門から金沢城に入った。
城址公園の広大さが百万石の栄華を物語っていた。
櫓を構えた石川門。
全方向を見渡せるように菱形構造になった菱櫓。
武器と備蓄食料の保存のための長い渡り廊下の五十軒長屋。
どれも、復元されたものだが百万石を偲ばせるものだ。
← 五十軒長屋
ただ、これらを見て行くうちに気付いたことがひとつある。
城はもともと戦時を想定した建築なのだが
異様なくらいの物々しい防御姿勢を感じてしまう。
忠誠を誓いつつも、外様ゆえの不安感。
裏切りにはいつでも牙を剥くぞという緊迫感。
まさにここは『兵どもの夢のあと』