アジアを回る・日本を回る

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2016年の夏はカンボジア・シェムリアップに決定
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古都の旅 東大寺の蕨餅

2010-02-08 22:38:00 | 国内の旅 2010年以前


東大寺は「南大門の金剛力士像」と「大仏様」だけではない。
さらに奥に進むと、春を告げる祭事「お水取り」で有名な「二月堂」がある。
東大寺のスケールはでかいのだ。

「お水取り」とは、東大寺の「修二会」と言う法会の中の神事の一つ。
文字通り古井戸から水を汲む神事だが、関心のない人には修二会全般の通称として使われることもあるようだ。
「修二会」には「お水取り」の他に「お松明」という火の神事もあり、TVニュースではこちらの方を映すことが多い。
「お水取り」と言うと赤々と燃える松明を振りかざすミスマッチな映像が頭に浮かぶのはまさにそれが原因だ。
井戸から静かに水を汲む映像より燃えさかる火の映像の方がTVニュースには向いているのだな。
ちなみに、「修二会」は、奈良時代から今日まで欠かさず続けられてきた伝統祭事なのだよ。

水取や 奈良には古き 夜の色 東洋城

二月堂の隣の奥まった場所に1件の茶屋があった。
せいぜい5,6人しか入れない本当に小さなその店の名は「龍美堂」。
歩き疲れていたので、抹茶と蕨餅のセットでしばし休憩。
蕨餅は黒蜜ときな粉で頂くが、きな粉はしっかり混ぜないと吸い込んで咽ることになりますよ。
私の母がそうでした。

店員さんがこの店秘伝の「行法味噌」の味見をさせてくれた。
ようはお土産にどうですか?ってことだけど、味見をして「買いだ!」と判断したよ。
これは美味いは。
ご飯やお酒はいくらでもいけますよ。

追記
この店員さん、話し方が片言だった。
伝統的な寺院の茶屋の店員さんは外国の方!?。
このミスマッチもまぁ良しとするか。

 


古都の旅 東大寺大仏さま

2010-02-03 21:10:33 | 国内の旅 2010年以前
記憶というものは不思議なものだ。
とても大切なことを平気で忘れてしまう反面、何気ないことがいつまでも頭に残っていることがある。

奈良の大仏といえば、小学校の同級生にやたら背の高いやつがいた。
修学旅行で奈良に行って大仏を見てから、そいつのあだ名は「大仏」になった。
大仏君はどちらかというと、ボーとした感じの子で、結構級友からからかわれていた。
いつの頃からか大仏君がヘマをやると皆が詠んだ俳句がある。

大仏よ 大きいだけで 能がない 詠み人知らず

何故そんなどうでもいいようなことを覚えているのだろう……

そんな大仏で有名な奈良の東大寺に、何十年ぶりかで訪れた。



参道でタクシーを降りたらいきなり鹿煎餅屋さんが目に入った。
東大寺で鹿に煎餅をくれてやるなんて風流だねぇ、と1束買ったのだが…
いきなり鹿たちに囲まれて、奪い取られるように食べられてしまった。
こいつら、客が買うのを待ち構えていやがる。
風流の欠片も無かったよ。

 

参道を行くと南大門が眼前に現れた。
鎌倉時代再建の国宝で、門の中には有名な木造金剛力士像が2体向かい合っている。
左が口を開いた「阿(あ)形像」で右が口を閉じた「吽(うん)形像」。
運慶、快慶作の教科書にも載っている有名な国宝を前にしばし感動に浸った。



南大門をさらに進むと中門があり、そこでチケットを買って金堂の前に出た。
金堂とはいわゆる大仏殿のこと。
現存するのは江戸時代の再建だが、世界最大の木造建築物で国宝である。
奈良の大仏様と言う愛称で知れ渡っているが本名は「東大寺盧舎那仏像」である。

久しぶりのご対面でその大きさに感動。
大きいだけでないぞ。
奈良のお寺は撮影禁止の国宝仏が多い中、この大仏様は写真撮影OK。
身体だけでなく、心も広くてでかい仏様なのだよ。

こんな有名な大仏様をあだ名にもらったアイツはなんて幸せなんだろうと考えてしまう。