山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

十人十色

2020-05-11 | うんちく・小ネタ
 十人十色とはよく言ったもので、およそ人は色々な考え方や行動をするものだと感心させられます。翻って考えると同じ考えや行動をとることは異常なことだと言えるのかも知れません。コロナの影響で人類は否応なしにその異常なことをせざるを得ない状況に追い込まれております。
 しかし、中にはそれに従うことをしない人もおります。自粛破りと言うべきことでしょうか。一方、自粛破りを非難する方々もいます。その極端な例が自粛警察なるものでしょうか。
 
 さてコロナの話は置いておき、十人十色と言われるような多様性はどのような効用があったのでしょうか。つらつら考えますに人類がこのように進化してきたのは多様性のお陰だと考えます。人類は他の生き物と比べ決して強い生き物とは言えません。単に物理的力からすれば超弱小な生き物であります。例えば、人類に近いとされるサルにさえ敵わないでしょう。中にはクマを一撃で倒したとかいう超人もいらっしゃいますが・・・。
 その人類が如何にして強豪ぞろいの自然界を生き延びてきたのでしょうか。偶然の出来ごとだけとは言い切れません。先に挙げた多様性も大いに貢献しているのではないでしょうか。例えば、皆が尻込みしてやろうとしないことを果敢にやり遂げる者。皆がやって大丈夫そうなことを確認したうえでやり始める慎重な者。それでもなお慎重な臆病者。などなど・・・。その多様性があったればこそ今の人類があるものと考えます。
 ある戦争体験者から聞いたことがあるのですが、最前線で塹壕から突撃するとき一番真っ先に飛び出す人には弾は当たらず、二番手、三番手が大抵やられてしまうそうです。理由を尋ねたら、いきなり飛び出しても狙って引き金を引くのに間に合わないが、二番手以降が続くことを予想して予め狙いを付けられているからだといったことだと記憶しております。逆に飛び出さずに最後までジッと忍んでいた方が生き残る可能性だってあるはずです。それは結果論にしか過ぎません。
 大体九州人は気が短いので、一番真っ先に飛び出す奴が多いとも言っておられました。このように気候風土や育った環境で人の気質というものが形成されていきます。その九州人でさえ色々な人間がおります。ましてや日本全体を思えば・・・。
 このように同じ行動をとらないこと、そしてその結果を人類が共有できる社会を形成できたことが、人類を生き延びさせた要因ではないのでしょうか。

 今回のコロナ対しては、皆で自粛して感染しないことを選びました。これは感染症対策の基本と言えるのかも知れませんが、ワクチンが開発されるまで感染爆発の危険性を常に孕みます。これが長期間に渡れば渡るほど経済はひどくなっていきます。人の命と社会の命との究極の選択を迫られることになるかも知れません。
 ただ、”Yes"か”No"の二元論で割り切っても良いのでしょうか。十人十色と言われる如く多様な解決策があるのではと思っている次第です。

<参 考>
自然界の多様性する過去の投稿⇒「害虫といわれる昆虫について(農薬そして雑草と共存することについての一考察)