「青っちょろい星だな」
第一印象は取るに足らないようなものだった。僕はテスト生として送り込まれた。この星に生きる値は存在するか。結論を急かすような奴ばかりいて、ミッションはいつも落ち着かない。
ある時、チョコレートを食べて僕は顔をしかめたが、次の日にクランキーを食べると気持ちが浮き上がった。ある教授と話した時には俯瞰的な観点に立つばかりで興醒めしたが、次の日に学生から聞いた話には普遍的な物語性があって心が躍った。一進一退。同じことをしても同じようにならない奇妙さ。
「思わせぶりな星だ」
僕には荷が重いのかもしれない。肯定と否定の波に揺られながら各界をさまよった。ピザを広げ、雨に歌い、球を蹴り、釘を打ち、お茶を点て、ワインを寝かせ、風に問い、詩に打たれ、転がっていく。トライ、トライ、トライ、トライ……。狭くて広い世界に浮き沈む。
「生存価値は認められますか?」
Zoomの向こうでアナウンサーが迫る。
「○か×かでお願いします!」
僕はそれぞれの手に旗を持って掲げてみせた。
「それはずるいですよ博士。皆様が納得するような……」
うっせーな!
(お前が来てお前が感じろ)