ねじれ、つまり螺旋を巻くことによって裏と表の区別にない状態、つまり表裏の一体の関係から連鎖を作り出しています。このように相対する二者は、同質でありながら異質の二者の合体によって新しい形(もの・概念・生命)を生み出します。この図式とまったく同じ状況を、私達は日照降雨のバランス、すなわち治水しそうの根幹を成す太陽と水の相対関係に確認することができます。太陽と水は水のコントロール思想において同質でありながら異質の二者になり得るわけです。この関係は生命誕生の原理に根幹を置くものです。したがって、永遠の肉体と魂の再生は二重螺旋、つまり、しめ縄文様に象徴されることになります。このような要素を古代の日本列島に探しだすことが小論の最大の使命です。
一口メモ
ある方から聞いたお話ですが、淡路島と阿波(徳島)の間にある鳴門の渦潮と富士山が合わさることが重要だという伝えが、かつての大本教にあるそうです。それは天から地へ、地から天へ、それぞれのスパイラルが重なり合う二重螺旋です。
これは淡路島に伝わるイザナギノミコトとイザナミノミコトの国生み神話そのものではないでしょうか。ここから淡路島の新たな役割も見えてきます。そこは探し出す小論の最大の使命です。