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第1,191話 「文殊の知恵」を発揮するためには

2023年11月15日 | コミュニケーション

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「虫殺して滅んだ蘇我一族」

これは「大化の改新」があった645年の年号の覚え方の一つです。中学や高校時代の歴史の授業で語呂合わせで年号を覚えた人は少なくないのではと思いますが、私もその一人です。大化の改新の語呂合わせには様々な覚え方があるようですが、私は冒頭のように「虫殺して滅んだ・・・」というように覚えました。

先日、奈良県明日香村にある牽牛子塚古墳(ケンゴシヅカコフン)を訪れる機会がありました。牽牛子塚古墳は、7世紀の飛鳥時代の天皇のために造られた平面八角形の古墳で、昨年から復元された古墳の見学が可能となったものです。

この古墳の被葬者として有力なのは斉明天皇だそうですが、斉明天皇は大化の改新を起こしたあの中大兄皇子の母です。大化の改新は中大兄皇子が、聖徳太子亡き後に急速に力を持った曽我氏に危機感を持ち、天皇中心の政治を目指して中臣鎌足らとともに蘇我入鹿を倒したものだと、その昔に授業で習った記憶はありました。そして今回新たに牽牛子塚古墳の墳墓内で現代的にアレンジされた説明動画を観ることができ、645年という遠い昔に思いを馳せることがかなったのです。案内をしてくれたガイドの話も聞きながら、改めて大化の改新とは中大兄皇子の蘇我入鹿に対しての、まさにクーデターだったのかもしれないなどと思ったのでした。

いつの時代でも諍いが起こってしまうのが世の常で、世界を見渡せば今現在もロシアのウクライナ侵攻から始まった戦い、さらにはイスラエルとハマスの軍事衝突が起きています。「人間2人集まれば対立が起こる、3人集まれば派閥ができる」と言われるように、どんなに少人数であっても残念ながら諍いは起きてしまうわけで、これはある意味で人間の性といったものなのかもしれません。

さて、私たちは会社や学校など何らかの組織に属していたり関係を持っていたりすることが多いのではないかと思いますが、組織とはその形にかかわらず様々な考えを持った人間の集まりであることが一般的です。様々な考えのある集団だからこそ、組織全体としての力が発揮できることになるのだとも考えるのですが、同時にそれを一つの方向にまとめていくことはなかなか簡単ではありません。しかし、様々な考えを集めて「文殊の知恵」を存分に発揮できるようになれれば組織力を上げることができることも、また確かなはずです。

では、そのためにはどうすればよいのでしょうか。妙案は簡単には浮かびませんが、やはり言葉を持つ人間同士、「話し合い」を続けていくことが基本であり、そして結局のところそれに尽きるのではないかと私は考えています。怒鳴ったり陰口を言ったり、あるいは第三者を通して伝えるのではなく、正々堂々と繰り返し話し合いを続けること、これしかないのではないのでしょうか。それにしても、異なる考えを受け入れるということは人間が生き続ける限り、永遠の課題と言えるのかもしれません。

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