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第1,257話 〇〇と思われたら嫌じゃないですか

2025年03月19日 | 仕事

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

「〇〇と思われたら嫌じゃないですか」

これは、弊社が担当させていただく研修の中で受講者に職場の問題などを語っていただく際に聞くことが多いフレーズの一つです。

この言葉の背景には、「本当はこのように考えているのだけれど、それを伝えたら相手に自分の思いとは違った捉え方をされてしまうかもしれない。嫌われたくない」という感情があるのかもしれません。つまり、相手の反応を過度に心配するあまり、本当は困っているにも関わらず相手に対する働きかけを行うことはせずに、自分の感情を収めてしまっているのではないでしょうか。そして、それによって本来は取るべき対応等を取らないということになってしまっているケースもあるのかもしれません。

こうしたことから、研修でこのような発言を聞いた際には、私から「自分の正直な気持ちを相手に伝えてみたらいかがでしょう」と声をかけることがあるのですが、ご本人の中ではその点を変える気持ちはあまりないようで、「〇〇と思われたら嫌じゃないですか」と繰り返す人が少なくないように感じています。

これに関して、先日NHKのEテレで放送されている「最後の講義」に、脚本家の大石静さんが出演されていました。改めて言うまでもないことではありますが、大石さんは脚本家として数々のヒット作を書かれています。その大石さんが番組の中でおっしゃっていたことが、前述の話の解決のヒントになるのではないかと感じました。

大石さんは「まずは自分が面白いと思うことが、絶対に大事。世の中に合わせない方がいい。周りの人の目はどうでもいい。その強さがないと、周りにこう思われるかもしれない、周りがこう反応するかもしれないと思っていたら、内なる素敵なことも出てこない。周りの反応にビビリながら生きている時代だから、自分の内側を見つめてみる」とおっしゃっていました。

私はこれを聞いて、人がどのように感じるかよりも、まず自分自身としてどのようにしたいと考えているのかを明確にすることが大切だということをおっしゃっていたのだと思いました。

人とは通常は他者との関りの中で生きているものだと思います。それゆえに、多かれ少なかれ他者の反応が気になるというのは当然のことですが、「他者がどのように思うのか」を基準にして物事を考えていたら、自分の気持ちがどんどん窮屈になって息苦しくなってしまい、やがては仕事も人生も面白くなくなってしまうのではないでしょうか。

この点で私自身が最近改めて思うのは、「人は、自分が思うほどには自分に関心を持ってはいない」ということです。「こういうことを言ったら、〇〇と思われるのではないか」と一方的に心配をすることは、実は自意識過剰になってしまっているということが、案外少なくないのかもしれません。

他者との関係性の中で自分の考えや希望を後回しにしたり遠慮したりして、過度に他者を優先することは、必ずしも良い結果を生むとは限りません。

「他者がどのように思うのか」を考えることよりも、まずは「自分はどうしたいのか」という自身の気持ちを正直に見つめ、その上で「どのようにすれば相手の理解を得られるのか」というスタンスで臨んでみてはいかがでしょうか。

大石静さんも、「〇〇でなければならないから逃れること、殻を破ること。真実は道徳や常識を超えたところにある」言っています。

さすがに深い言葉だと感じ入りました。

問い合わせ【株式会社人材育成社】 

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