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第1,181話 若くして管理職になった人の年上部下への言葉遣い

2023年09月06日 | キャリア

「社員がイキイキ働くようになる」仕組みと研修を提供する人材育成社です。

近年、年功序列からの脱却や若手社員の意欲の向上、そして組織の活性化などを目的に、20代を管理職に登用する企業の報道を目にすることが増えています。

諸外国と比べ、管理職を希望する人の割合が相対的に低い日本の組織にとって、若手を早い段階で管理職にすることによって、若手自身のモチベーションを上げることができたり、組織の活性化につながったりするのであれば、さまざまなプラスの効果が期待できるという意味で、良い制度なのではないかと思います。

私自身、過去に20代後半と思われる若手の上司と、40代半ばくらいの部下の組み合わせの方々と打ち合わせをした経験がありますし、20代で管理職になった人が、はるかに年上と見受けられる部下と打ち合わせをしているところをテレビで見たこともあります。いずれのケースでも、若くして管理職になった人がその責務を担うために、一生懸命に取り組もうとしている様子が伝わってきました。

年下の上司と年上の部下という組み合わせ自体は今に始まったことではありませんので、珍しいものではないのですが、最近の大きく年齢ギャップのある年下管理職と年上部下の組み合わせを見ていると、気なることがあります。それは、若手管理職による年上の部下に対しての言葉遣いなのです。具体的には、年下管理職が、「○○はその後どうなっているの?」、「△さんは、そういうことはとても得意だよね~」など、まるで友達と話しているときのように、とても「フレンドリー」な言葉遣いをしているのです。

年下管理職からそのような言葉遣いをされている当の年上の部下自身に違和感がないのであれば、特段の問題はないとも言えます。しかし、私は年下管理職のこうした馴れ馴れしい言葉遣いには、上から目線の物言いのようなものも感じられて、どうしても違和感を覚えてしまうのです。

では、こうした点を踏まえて、今後年下管理職はどのように年上部下に接していけばよいのでしょうか?私は最低限のビジネスマナーとして、まずは日常の会話の中で「です」、「ます」の丁寧語を使うことをお勧めしたいと思います。もちろん注意や指示をする必要があるときには、たとえ相手が年上であっても上司として言うべきことをきちんと言わなければなりません。しかしその場合であっても、言葉遣いは丁寧語を用いることが重要だと考えています。年長者として人生の先輩、組織においては自分よりも経験が長い先輩として貴ぶべき存在として年上の部下に一定の敬意を持って接するということが、年下の人間として地位にかかわらず心がけるべきものであり、チームのまとめ役である管理職の役割としても重要なことなのではないでしょうか。

若くして管理職になるということは、その能力が認められて評価されたことの裏付けであり、素晴らしいことです。だからこそ、決しておごることなく、あせらず地道に管理職としての職務を担っていただき、さらなる成長を遂げてやがては組織を担うような存在になっていただきたいと思っています。

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