延長戦に入って、オランダは消耗の激しいデヨングを交代。そしてチーム全体に積もり積もったイエローカードが、ハイティンハへ。2枚目で数的不利になったのが延長後半に入ってから。スペインは待ってました!と思ったことだろう。
W杯決勝戦は、予想どおり引いて守るオランダにスペインが狭いところへパスを出しながら、ジワジワと攻め上がるというもの。もちろん、オランダはカウンターを狙っている。スペインの真綿で首を絞めるような攻撃に、痺れを切らしたオランダの負けだ!
実にこの試合、イエローカードがオランダに10枚、スペインに5枚。随所に厳しいせめぎ合いがあったわけだが、ロッベンとカプデビラ、スナイデルとセルジ・ブツケツ、ハイティンハにビジャと、見どころが多い分カードも多くなり、それが明暗を分けた形になった。
それにしても、スペインのサッカーの完成度は高いように感じる。ロースコアの試合、決して守備的ではないが鉄壁の守備、高い位置からのプレッシャー、絶対的ストライカーは不在…これだけだとつまらないチームに見えるが、ゴールエリアまでのアプローチを存分に楽しませてくれるのがスペインサッカー。相撲の仕切りだね。
日程的に厳しいグループに入って、スイスには不覚は取ったものの、南アフリカに入って徐々に調子を上げてきた。以前ここでも触れたとおり、無敵艦隊スペインにとってジンクスという逆風は喜望峰を吹く風ほどではなかったということか!
選挙?そうですねー、サッカー見てる場合か!こちらは民主党に吹いた風は厳しかったようで、日本丸のいくえは混迷を深めている。
(写真下:表彰式でW杯を高く掲げるスペイン・イニエスタ)