

気になる地元のお店を紹介。今回は、お酒ではなく味噌・醤油の蔵元である「野澤食品工業」を訪ねてみた。お隣の新潟県村上市塩谷というところにある。地元の海岸線の集落などもそうであるが、日本遺産にも認定された北前船の寄港地でもあった土地だ(村上市は、日本遺産の「北前船寄港地・船主集落」に登録されているが、地元の胎内市は登録されていない。)
というのも、たまたま家内が買ってきた醤油を、高校生だった長男が気に入り、以来何年間も我が家の御用達になっている醤油が「米澤屋甚左衛門」が屋号である野澤食品工業(NOZAWA)の定番醤油で、全量木桶で仕込む昔ながらの製法で作られている「木桶仕込み丸大豆醤油」だ。
創業は天保7年?これは1836年で、今年で創業189年ということになる。建物(店舗・母屋)は明治年間のもの。今でも蔵である工場内では、今の時期には手に入れるのは難しいという直径6尺(約1.8メートル)の木桶が並んでいて、芳醇な味噌・醤油の香りが漂っている。


登録有形文化財でもあるお店の入口には小さい看板と空色の鮮やかではあるが控えめな暖簾(見出し写真)。ここが店舗・蔵元であることをひっそりと教えてくれる。町家特有の土間の通路の向こうで、店主のご夫人と思しき人が出迎えを受け、やはり土間のテーブル(写真上:木桶の蓋?)に並べられた商品を説明してくれた。
物欲しそうに奥の方をのぞき込んでいると、「見学していきますか?」との声。若い跡取り(醤油づくり三代目にあたる野澤陽祐さん)も加わり、掛け合いで説明をしてくれた。店もそうだが、蔵である工場内も年代物。そこに並ぶ木桶は店主が探しに探して、廃業した酒蔵やその他の蔵元から譲り受けているという。この木桶仕込みがこだわりなんですね!
もともと酒蔵だったが(写真下:以前、酒造りをしていた時の看板)、第二次世界大戦中の産業統制により村々にあった酒蔵は併合や廃業をしていったが、NOZAWAは酒造りに使っていた木桶を利用するとともに、それまで培った発酵や醸造技術を活かしながら味噌・醤油の蔵へと変身していった。時代の流れを敏感に捉えた先見性ですかね。


この日は、看板商品の木桶仕込み丸大豆醤油の卓上サイズがあればと手に入れたいと思っての訪問。しかし、目に留まったのは「ふたなつ」いう何ともスタイリッシュデザインのラベルが貼られた醤油。これが、「新潟ガストロノミーアワード2023」の特産品部門を受賞(写真上)した商品とのこと。
これは三代目がプロの料理人が求める味を追求・開発したものだそうで、大手メーカーとの違いを鮮明に打ち出す商品になっているという。実際、2020年のミシュランガイド新潟県版に掲載されている店のうち4店でNOZAWAの製品が使われているという。
更に進化し続けているのだが、木桶による製法は変わらない。「ふたなつ」は丸大豆で仕込むために熟成に時間がかかり夏を二回越すため名付けられた。もちろん卓上サイズをお試しに購入。てか、少しお値段も張るもので!味ですか?とにかくまろやか!(「ふたなつ」=300ml・864円税込み。蔵見学有り(要相談))、ぜひ味噌も試してみたい。





































































































































