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2006日本
監督:マキノ雅彦
原作:中島らも
脚本:大森寿美男
出演:中井貴一、木村佳乃、岸部一徳、堺正章
笹野高史、長門裕之、富司純子、高岡早紀
監督の名前をみて、一瞬これは昔の映画?と思ってしまった(笑)
調べると、祖父が映画界の父祖的存在のマキノ省三。
その息子はこれまた映画界のなんというか大職人さんのマキノ雅広。
このひとがまた雅広とか雅弘とか雅博とかいろんな名前を使う。
で省三さんの娘にマキノ智子というのがいて、その息子がマキノ雅彦。
やっとたどり着いたとおもったら、マキノ雅彦は監督するときの名義だそうで、
実は俳優の津川雅彦。
う~ん、津川雅彦はマキノ雅広のおいだったのか~
ついでに長門裕之は津川雅彦の兄だ。
というわけで、津川雅彦が監督(多分第1作)するにあたって
映画界のブランド的ビッグネーム「マキノ」を持ち出したのが
この作品というわけか。
(と考えちゃうとなんかすごい)
たしかに
日本の映画はここに生き残っていたぁっ・・と思わせるような気概を感じなくもない作品でありました。
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落語一門の師匠の臨終に始まるこの映画、お通夜の席の出来事を描くっていうから
伊丹十三の「お葬式」を想像したけれど、そこは中島らも。
落語という「教養」への敬意を持って噺家の世界の大人たちの楽しみ方というのを描く作品だった。
なにしろお通夜の席のばか話を延々延々くりひろげるだけなので、ほとんどが師匠の家の畳の居間が舞台。
その狭い世界のなかでひたすら酔狂な思い出話なんかに花が咲くんだけれど、これがまた面白いんだな。
どっと笑わせたかと思うと、過剰なまでに見栄を切り、ぐぐっと泣かせる、
この緩急の機微は、ああ、日本らしい芝居っけたっぷりの娯楽の芯をついているなあ・・と安心して観れる。
とにかくお通夜の席でこれだけ遊んで騒げる大人というのもすごいし、
大人の遊びなんだからたしなみも素養も鍛錬もにじみ出るもんなんだなあと
遊びのプロの世界をかいま見たようでなんとも感じ入りましたです。
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とはいえ、逆に「噺家の世界はこんなに諧謔に満ちて粋ででもお下品なんですよ~
知らないでしょ?残しておかなくちゃな~」的な、教養主義的なところが鼻につくような気も・・・
これはいかにも中島らも的教養主義でもあるし。
登場する若い世代のお姉さんたちがなんの抵抗もなく
噺家文化に入り込んじゃっているのも、ちょっと不自然・・・
・・・そうそう、落語一門の現在進行形的姿を描きたいなら、ちょっと踏み込み不足、描き込み不足。
まあ、そういうものを意図した映画じゃないんだなやっぱり。
その手前で終わっちゃってる映画なので、ホントに噺家さんの表舞台を見たいひとなら、これは寄席に通うべしってところでありますな。
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長門裕之の死体演技はたいしたもんだと思った。
高岡早紀はいろぽいのです~
(中村○童さんがまいるのもムリはない)
好き度
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