ISLAND日記

点在する日々のつぶやき…

ストライプ

2009-04-27 17:33:39 | 
毎年恒例になってきた「子ども読書週間(4/23~5/12)」の小学校訪問のお話し会を今年もしてきました。
 ◇過去の記録◇ 2008年春 2008年秋 2007年 2006年 2005年

4・5・6年生の高学年を対象に2校時~4校時までを45分ずつ。
プログラムは同じです。
演目それぞれに関連した学校の図書室に置いてある本の紹介を交え、お話しも長いものが多かったので4つで時間ギリギリになりました。

●[実物投影]落語絵本 いちがんこく / 川端誠 作 クレヨンハウス
●[詩読]ことばあそびうたどきん /谷川俊太郎 作
●[実物投影]ストライプ / デヴィット・シャノン 文と絵  清水奈緒子 訳 セーラー出版
●[大型絵本+BGM]花さき山 / 斉藤隆介 作 滝平二郎 絵 岩崎書店


「いちがんこく」は川端誠さんの落語絵本シリーズの第8巻。
江戸時代のテレビ局の男(?)が、居酒屋で小耳に挟んだ噂の一つ目小僧を番組に出そうとして迷い込んだところは・・。
落語風にって読むのは難しいですよね、イメージを表出して落語を知らない子でもその面白さが味わえるようにと。
Iさんの軽妙洒脱な語り口で楽しんでもらえたと思います。
あとで先生が聞いてくれたところでは、この「落語絵本シリーズ」は子どもたちに人気で、読んだことのある子が随分いました。

2番目は谷川俊太郎さんの詩を何編か。
色んな声で、色んなリズムで、ひとりで、そして皆で響かせる言葉の面白さ♪
「いるかいないかいないかいるか・・・」「はなののののはなはなのななあに・・・」
そして「どきん」からの「うんこ」ではあちらこちらから、フフ ハハ・・と小さいな笑い声が聞こえてきました。
ごきぶりのうんこは ちいさい ぞうのうんこは おおきい・・・
谷川さんの講演会(読み聞かせ会)でも良く読まれる詩だそうです。  

「ストライプ たいへん!しましまもようになっちゃった」今回の目玉!
カミラはリマ豆が大好き。でもそれを言ったら皆に嫌われそうだから言えません。他人の目がいつも気になるカミラはある朝突然全身しましまもようになってしまいます。そして見たものや誰かが言った通りのものに身体はどんどん変身して行って・・。
簡単に言えば『自我を獲得する話』です。
それが外国の絵本に特有なカラフルな色彩とアクの強い描画で迫って来ます。
他人の目が気になり始める思春期の入り口の子ども心だけでなく、それを通り過ぎて尚悩む大人の心にも訴えかけてくるものがあって、年齢を問わず是非読んでみて欲しい絵本です。
4年生にはまだ少し理解しにくい部分があったようですが、5年生6年生と「これってある」とか、終了後に感想を言いにきてくれた子がいたりと反応が出てきて,子どもたちの心の成長の一端を見せて貰えたようで興味深かったです。
先生からも「思わず引き込まれる話でした」と言われたのも嬉しいことでした。

「花さき山」斉藤隆介さんと切り絵作家の滝平二郎(たきだいらじろう)さんコンビの創作絵本シリーズの1冊。
山奥であやが出会った山ンばは「人間がひとつやさしいことをすれば、ここにひとつ花が咲く」というこの山の不思議を話してくれました。
BGMは山ンばが物語るシーンに、アコースティックジャズバンドTASMANIAのアルバム「GEMININATION(輪廻)」から「NO MORE.....」と言う曲を使ってみました。
大型絵本のページがめくられるごとに、皆の視線が集中しているのが判ります。
静かで真剣な顔、かお、顔。

絵本は小さい子だけのものではなくなっています。
同じ絵本でもそれぞれの年齢で感じるものが違うこと、それぞれの心や身体の成長にぴったり合う時期に巡り会う楽しさを子どもも大人も分かち合えると良いなと思います。

はらっぱ便り

昨日の季節はずれの雪もすっかり消えて、チューリップもすくすく。 しかし寒い...
※札幌では1971年5月5日、1963年と1977年 5月3日に次いで4番目に遅い積雪だとか。