イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
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林真理子さんから学ぶ、美しい女像

2009-10-14 20:58:20 | 本・書評
図書館で、ふと林真理子の
『「奇麗な人」と言われるようになったのは、40歳をすぎてからでした』
という本が目にとまり、読んでみました。

若い頃、林真理子の文章は、おもしろいのだけど、
結構毒があるから、ひねた女のいやらしさみたいなものを感じてしまい、
読むと性格悪くなりそうで、あえて読まなかったのです。

おそらく、私が良しとする女性像と、
彼女の視点は全然違う所にあったからでしょう。

時を経て、なんだかんだいっても、
林真理子は大人の女として、洗練され、奇麗になったな~と認めます。

『「奇麗な人」と言われる・・・』の中には、
たくさんの女のNGが描かれていて、ドキッとさせられます。
「昼間見る中年グループは、美しくない」
「若く見えるのと、若づくりは違う」・・・etc.


私の友人の中には、
「おごってくれる男性としか遊ばない」
おごられない女は価値がないから、と言う人もおりますが、
林真理子は、
「たまには出させて下さい」と、
割り勘を楽しむ位の余裕のあるのが大人の女だと言う。
要するに、自分のお金で遊ばなければ、
真の楽しみは得られない、というのだ。

また、セレブな人妻が、明け方まで遊び回っている姿は、
あまり幸せそうには感じない、と言う。

少し、足かせのあるくらいの方が幸せで、
だから、彼女くらい自分の稼ぎがあって自立できるのにも関わらず、
サラリーマンと結婚し、
「家を空けると夫の機嫌を損ねるから大変」
などと言ってのけるのね。

今や「フツーの主婦」であることはブランドだ、と私は思う。
だから巷には、
「主婦でも○○ができた!」
みたいな本が売れる。
その人達は○○ができて、たまたま主婦でもあるのだけど、
逆に表すことで、
「私にもできるかもしれない」
と幻想を抱かせるし、親近感がわく。

彼女はその辺をすごく分かっている。
ほしいものをちゃんと手にした大人の女性の視点は、
ちょっと悔しいくらい本物です。





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