イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

王様のひとこと・・・

2006-03-30 11:40:30 | Weblog
昨晩、CATVで映画『アンナと王様』を観ました。
ほんとは疲れていたので、早くねてしまうつもりだったのに、映し出されるシャム王国の宮殿や景色が美しくて、つい最後まで観てしまいました。ミュージカル「王様と私」は、ユル・ブリンナーがセクシーな王様を演じていたのが、とても印象に残っていました。再映画化された「アンナと王様」も、チョウ・ユンファが、温かみのある笑顔が魅力があって素敵です。

そのラストシーン、王様が、心を寄せる英国人の女性教師に、ダンスをしながら仰るひと言に、はっとさせられました。
まさに理想のひと言。
おそらく多くの女性はそれを願い、手に入れようとして、
でも、ほとんどが、残念ながら、そうではない現実を手にしているのではないでしょうか。

実話だというこの二人の高潔な態度は、とても美しいものです。
理想は理想として片付けてしまえばそれまでのことですが、人として、理想に向かっていくことはやはり大事なことだとあらためて思いました。

未来へのはじめの一歩

2006-03-28 10:43:40 | Weblog
東京メトロの主要駅には、『metropolitana』(メトロポリターナ)がおいてあります。
名前だけ聞くと、レストラン?と思われてしまうといけませんが、女性向けの楽しいフリーペーパーです。おしゃれな情報がたくさんあり、うっかりすると、すぐ棚からなくなっていたりしますから、見つけたら即GET!

これまでの赤い表紙に加えて、緑の表紙・『metropolitana - Green edition』 が加わりました。
赤い表紙のメインテーマは「もう一歩、私になる。」ですが、Green - editionは、「未来へのはじめの一歩。」
個人ベースから、さらに社会・環境へとテーマを広げたことがわかります。
Green - editionの創刊号の表紙には「こんにちは。果てしなく美しい未来へ」と白抜きで書かれています。
「環境」というと、難しい、もう私にはどうにもならない、などとつい思ってしまうけれど、
実際にエコ関連のお仕事やボランティア活動をされている女性たちの紹介や、エコな食事、ライフスタイルが、清潔感のある紙面で綴られています。
わたしたちの日常のほんの少しの気遣いと行動が、未来をつくっていることに、そっと気づかせてくれる特集です。
赤と緑、コンセプトを対照的な色で強調させているのも分かりやすい。並べて写真を撮ってみました。
今まで何気なく読んでいたのですが、産經新聞社の発行だったのですね。
これからも、赤、緑とも期待していますよ!!

メトロポリターナ http://www.metropolitana.jp/

桜の下、岡本敏子さんを偲んで

2006-03-26 20:11:31 | Weblog
東京も開花宣言がされた、暖かい週末。
カルチャー教室の生徒さんたちと、根津美術館と岡本太郎記念館へ。
根津美術館で、和菓子の虎やさんの雛人形とお道具の展示を見たあと、岡本太郎記念館へ参りました。

岡本太郎さんのパートナーであった、岡本敏子さんの追悼の展示でした。
実は、私は、2003年の仲秋、9月11日の夜、京都の平安神宮で催された「京都、満月祭り」で、敏子さんのお隣の席で能を鑑賞したことがあります。

「京都、満月祭り」は、知人のプロデューサーが、満月ごとに千年の伝統を誇る京都において、
ここから千年続く平和への呼びかけとして提案し、UAや喜多郎などが賛同して出演されました。
その年の仲秋が9月11日である意味は大きく、平安神宮から、能という日本の伝統芸を通して、千年続く平和への祈りを込めた特別な舞台でした。

その9月11日、私は仕事を終えた足で、新幹線に飛び乗り、平安神宮へ駆けつけました。
すでに公演は始まりかけていたところへ滑り込むと、たまたまお隣にいらしたのが、岡本敏子さんでした。

演目は「翁」と、梅若六郎氏がグランドゼロで舞い、封印した「祈り-inori-」を再演なさいました。
気迫のこもった舞台で、最前列で観ていた私は、橋掛りを去って行く梅若先生の足の運びが、この世のものとはおもえない軽やかさであったことを記憶しています。
その晩は、大阪方面は大雨で、会場にいても雷のピカっとするのが見えたくらいでした。
でも、ここ平安神宮の上だけは、ぽっかり明るく満月が浮かんで見え、幻想的でした。

そのあと開かれた懇親会で、敏子さんは、
「私は、太陽の男に50年も連れ添ったんだよ。私が来る以上、雨なんて降らせませんよ!私には太陽がついているんだから」
と、大きな目をくるくるさせ、カラカラと笑って仰るので、会場は大笑いになりました。童女のような無垢な笑顔から、大きな広い心を感じました。

岡本太郎記念館に足を踏み入れると、笑顔の敏子さんの大きな幕が壁面に掛けられており、その対面に、太郎さんの幕が掛けられていました。

私の子供の頃、「芸術家」といえば、岡本太郎?というくらい、「芸術は爆発だ~!」というフレーズがどうしても耳についてしまっていました。子供なので、なんかヘンな人?とか思っていたくらいです。
でも、岡本敏子さんという存在を通じて、もっと違った側面を知ることができたような気がします。
なんといっても、パートナーのありかたとして、最高傑作なお二人だと思います。「同志」ほど強いつながりはありません。
ほんとうに、ピュアな魂が引き合って、出会われ、育まれてきたのだと思います。

満月祭りの会場でも、懇親会でも、ただただ敏子さんのパワーに圧倒されて、ご挨拶もできなかった私。
その後、あまりに急に、あなたは逝かれてしまわれました。
でも、平和への祈りの場を共有できたことは、私の宝です。

メキシコで見つかった太郎さんの壁画が、無事修復され、私たちがまた、太郎さんと敏子さんを感じられる機会を与えられますよう心よりお祈り申し上げます。




CHAUMET 新作コレクション展へ

2006-03-23 11:36:22 | Weblog
ラッキーなことに知人からお誘いを受け、
高級宝飾ブランド、ショーメの新作コレクション記念のパーティへ行ってまいりました。
ショーメは由緒ある宝飾ブランドで、敷居の高いイメージがありましたが、最近は、貴族出身の有名モデルを起用してプロモーションしていることなどから、若い世代にも浸透しているのではないでしょうか。ダイヤをフルパヴェにしたボリューム感あるリングなどが印象的です。

今回は、時計のダンディシリーズのニューモデルが出ましたが、
スタイリッシュかつエレガントな雰囲気で、なかなか素敵。男女問わず使えそうです。

今春のファショントレンドカラーは白、ということもあり、
クラス・ワンシリーズに、‘WHITE&BLACK’のウオッチとジュエリーも新作発表されました。
光沢のあるブラックラッカーとマットなホイトラバーの素材と色の使い分けも美しいです。
こちらは私個人としては、少し趣味が異なりますけれども。

地下会場は、クラブ風デコレーションがされていて、大勢の来客でいっぱいでした。
「エロかわいい」というショーがあり、網タイツや皮のミニスカのきれいどころが登場。
バイオレットとピンクのライトで、「ここはどこ?」って感じです。
思ったより遊びっ気の多いイベントで、すっかりくつろいでしまいました。

黒い服の多い中、ジョローラモさんの白いスーツ姿がかっこ良くて、目立ちました。
さすが、ちょい悪オヤジの代表です!






赤い壁に意義あり?!

2006-03-19 11:14:21 | Weblog
3月17日、千代田区の住民代表が、イタリア文化会館の赤い壁の色の塗り替えを求めて、石原東京都知事に陳情書を提出し、これを受けて都では景観保全を目的とした色彩の具体的なガイドライン策定に着手した、と報道されました。
イタリア文化会館は、千鳥ケ淵のほとりに昨年10月にオープンし、壁面に赤を用いたモダンな建物。
デザイナーの意図は、「漆器の赤」だそうですが、
周辺住民の方々には、「景観を壊す」として塗り替えを要望する声が以前からあがっていました。
私はこの問題を、昨年、私の所属する「公共の色彩を考える会」のMLで案内されて知り、現地を視察に行かなくては、と思いながら、行けずにいたところでした。
現地を見ずに評価はできないのですが、漆器は「JAPAN」という意味をもちますし、HPで外観をみると、格子のデザインをあしらっているところなど、親日的なアイデアではあったと思います。
塗り替えの要望が出たことは、イタリア人からすると、当惑、なのかもしれません。施工された色は、それでも千代田区との協議を繰り返したあと、当初より抑えた色だということですが・・・
石原都知事もおっしゃるとおり、「日本人の感性とは相いれないもの」であるようです。

色彩の見え方は、光や湿度に影響されます。湿度の高い日本では、中間色のわりと落ち着いた色が景観として馴染みやすいのは確かですね。
景観条例がつくられるようになっても、「周辺環境に配慮する」と記述されるだけで、具体的にどんな色にすればよいかというと、施工に関わる人の良識にまかされるわけです。
こと景観の色彩は、ファッションやメイクより話題になりにくく、「難しい」と敬遠される傾向にあります。
千鳥が淵というエリアは、落ち着いたまち並みであり、その風情を守ろうとした住民の方々のご意見は、やはり尊重されるべきなのでしょう。
この機に、都は、推奨される色や望ましくない色彩の例示や、派手な色を塗る事のできる面積、範囲の明示も検討しているとか。
カラーコーディネーターの仕事の中には、色彩調査を行ない、条例の策定をする専門家がいます。へたすると住民の感情論を問題にされてしまいますが、その根拠となる周辺環境の色彩調査のデータや、日本の伝統的な赤の例示などを示せば、論理的にも逸脱した色彩であると納得しやすいはずです。もちろん、問題が最初から起きなければなお、いいのですが。
ガイドラインの策定もよいけれど、やはり、常に色彩環境に気を配り、討論できる世の中であってほしいですね。

何より、色彩をとおして、その国の風土や文化も理解し合えることを、望みます!

*イタリア文化会館ホームページに外観が載っています。
http://www.italcult.or.jp/homepage_GPN.htm

「男」もすなる化粧というものを??

2006-03-11 11:40:41 | Weblog
エステ、ネイル&フットケア、歩き方レッスン・・・・と聞けば、たいてい女性のものと相場が決まっておりました。
過去形で書いたのは、もうそれらが女性だけのものではないご時世になったから。

デパートのメンズ化粧品は毎年、倍々の売上げだとか。また、都内のネイルサロンも男性が落ち着けるよう個室完備で対応。
化粧やネイルといっても、男性の場合、あくまで基礎的な身だしなみのためのものとして利用されているよう。
利用は30代から40代前半が主流だとか。仕事の責任も重くなり、評価を得るためには好印象を与え、相手に自分をいかにインプットできるか、にかかっていることもあるでしょう。なんといっても、自分自身のモチベーションのためかもしれません。自信のある人は自然と立ち居振る舞いが違ってきますから。
かの小泉首相も、握手をした時に手が奇麗にみえるよう、気を遣っているとか。

先日、電車で隣り合わせた30代くらいのビジネスマンの二人連れが、「やっぱり外見が大事だよな。」と、結構本気モードで話していたのを小耳にしました。
「だってさ、仕事のスキルが同じくらいなら、相手だってかっこいい方と仕事したいと思うよな」と。
私がパーソナルカラーに興味をもったのは、色によって、相手の受け取り方が違うことはもちろん、自分の心持ちにも影響が大きい事を実感したからです。色と形によるイメージメイキングは、さらに力を入れていこうと思っているところです。
今春、メンズファッションは、パステルカラーのシャツやスーツが増えてカラフルになりました。職業によっては仕事にはムリかもしれませんが、ぜひ、男性の方々にも、カラーコーディネートの楽しさを知っていただきたいものです。
それにしても、女性もうかうかしていられませんね。
「あ、最近お手入れしてないんじゃないの?」なんて、男性から指摘されないようにしなくては!

3月9日卒業

2006-03-09 22:53:25 | Weblog
3月9日、私がカラーの講師をしているヘアメイク系スクールの謝恩会へ。
皆、思い切りおしゃれ!もちろん、ヘアメイクばっちり!
中には「おばあちゃんが染めた紅型」に、1万円で買ったと言うアンティーク帯をあわせていた子もいました。和服はつい目がいってしまいます。袴が着崩れている子を見つけて、紐を結び直してあげたら「すごーい」と尊敬のまなざし。そうそう、着付けも出来る事をあまりアピールしていなかった。

進路は、ビューティーアドバイザーになる子が多く、シャネル、ディオール、アナスイ、RMK、MAC、ヘレナ・・・など、有名メーカーに就職多数。おもしろいのは、顔に就職先が出ると言うか、ちゃんとそのメーカーイメージのメイクになっていて、すっかりプロの顔。私が色彩を教えているのは彼女らが1年生の時なので、なおさら美しき変身ぶりに圧倒されます。就職活動中の自信なげな不安な顔とは違い、やはり、自信をつけてさらに磨きがかかっていくのですね。

かれこれ、私はこのスクールで講師歴8年目になろうかというところ。
毎年卒業シーズンになると、「もっと学生の為にできたことはあったのでは?」と自分のふがいなさを感じると同時に、「どうか、幸せになって」という想いがつのります。
今日は学生から「先生って、いつも楽しそう!」と言われました。学生の前ではいつも笑顔で元気な私で接したいと思っていたから、良かった。
「まだ、この学校にいるの?」とも聞かれ、「うん、定年までには、まだちょっとあるからね」と切り返してあげました。これには同じテーブルの女性講師にも大ウケ。

最期に、卒業生の入学時から卒業展まで2年という歳月をビデオで観て、彼らの人生のほんの1コマに私も関われたことに感慨深いものがありました。
別れはちょっぴり寂しいけれど、卒業、おめでとう!み~んな、大好きだよ~!!

雛祭りに枝垂れ梅

2006-03-03 11:34:35 | Weblog
今日は雛祭り。我が家はすでにお雛様はどこへやら。なので、額に入った七宝焼のお雛様を飾るのみです。「雛人形は20歳までの女の子を守るものなんだって!」と仕事仲間に聞きました。20歳過ぎれば、自分の身は自分で守りなさい、ということでしょうか。
ところで、雛祭りといえば、桃の節句ですが、我が家には枝垂れ梅が花開いております。先日とても暖かな日に咲いたらしいのです。その数日前からつぼみが膨らんだな~、もうすぐ咲くな~と楽しみにしていたのに、開花した日を前後して私はビジネスマナー研修で忙しく、花を愛でる心の余裕がなくて、あとから気がついた次第です。
「忙しい」って、心が亡くなる、と書くのですよね。いちいち感じてられなくて、本来大事なことを見落としてしまいやすくなります。物理的に忙しくとも、心だけはゆとりがほしいものです。
せっかく咲いたと思ったら、冷たい雨が振り、梅の花が可愛そうでしたが、今朝は元気に咲いています。そこをパチリ。
実は、この枝垂れ梅を楽しみに散歩されている方が結構いらっしゃいます。「きれいですね~。いつも楽しみに見ています」と、玄関先で声をかけられることも。おじいちゃん、おばあちゃんも、梅を仰ぎ見て背筋が伸びる事でしょう。