イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

着物と小物の色にご注意

2009-11-30 12:23:21 | 着物
日曜日は、11月最後の七五三の着付けをさせていただきました。

お母様がお持ち込みになった着物一式を点検していて、
「おや??」と思いました。

帯揚げの色があまりに鮮やかな紅色で、
素材も綸子ですから、光沢がありました。
年齢的に少々難しいな、と思いました。

着物自体は、裾濃の紫なので、
もっとお年を召されても着られるものです。

帯締めは黄緑と紅色の染め分け。
草履とバッグはオレンジとクリームのグラデーション。
重ね衿だけは、紅色の衿がついているところへ、
抹茶色の半襟を上からかぶせて縫い付けてありました。
(本来は、重ね衿自体を取り替えるのですけど)

おそらく20代で揃えたものだったのでしょう。

さりげなくお訊きすると、
ご本人のものではなくて、ご親戚のものとか。

余計なことは言わない方がいいのは分かっているのですが、
今後もお召しになることを考え、
失礼にならないよう気を遣いつつ、、
「これから長く着ていただくことを考えると、
帯揚げをもう少し渋いお色目にされるとよいですよ。」
と申し上げました。

その日は撮影に着物の持ち主であるご親戚もみえたので、
「どういう色にしたらいいのかしら?」
というご相談にものりました。

めったに着物を着る機会のない昨今、
うっかりすると20年も前に誂えたまま持ち越されてしまいます。

さすがに着物でも、色合わせで年代が感じられてしまうので、
買いそろえたままのコーディネートではなく、
新たに小物だけは買い足すとか、
お手持ちの小物の中から、
もっと現代に合うものがあるかもしれません。

せっかくの着物、小物次第でなが~く楽しまれてほしいですね。


赤坂にて、ギャラリーめぐり

2009-11-24 11:17:14 | 観劇・アート
赤坂のホテル・ニューオータニにて、
「肉筆浮世絵と江戸のファッション」- 町人女性の美意識 - 」
を観たあと、
とらや本店の「虎展」へ足を運びました。

ニューオータニ美術館では、浮世絵と小袖を観ました。

浮世絵に見る美人画からは、
当時のファッション~着物の染色や図柄などを伺い知ることができます。

小袖模様の配置の変遷をみると、
全体から裾模様のみへと、段々シンプルになっていきます。
それが「粋」に通じたのでしょうね。

また、着物は帯で分断されることから、
身頃と裾を異なる色で染め分けたりするものも多く見られました。

興味深いのは、「雛形本」。
これはいわゆる見本帳で、小袖模様が墨で描かれています。

当時はこのような見本帳をめくりながら、
これがいいかな、あれもいいな、
などと思いを巡らしていた女性がたくさんいたことでしょうね。

ああ、楽しそう!!^^)


次は、とらや本店2Fギャラリーへ。

なんといっても来年は虎年ですから!
(って、年女の私は力がはいります。。。)

昔は本物の虎を観る事はなかなかできないため、
ヒョウが雌の虎と思われていたり、
牛にトラ模様の皮をかぶせて見せ物にしたとか。

もちろん、とらやさんですから、
とら焼きの作り方のビデオもあり、
虎模様を表現したお菓子や、おもちゃなど、コンパクトな展示でした。

虎って力強くて美しいですよね~。

しかしインドでは、人間が増えすぎて生態系がくずれ、
乱獲や密猟もあるせいで、
森の王であるベンガル虎も、かなり少なくなってしまったということです。
とらやさんも保護のための寄付をされているそうですが、

多くの人々の協力がありますように!

と、我が家の茶トラの猫の頭をなでつつ祈ります。





映画「2012」を観て

2009-11-11 21:51:37 | 観劇・アート
映画「2012」の試写会に行きました。

入場に際して 、海賊版対策とかで、
携帯やカメラはすべて緩衝剤付き封筒に入れて預け、
バッグの中身をあらためられ、
最後にセンサーでボディチェックもしました。


さて、2012年12月21日は、古代マヤ人の暦の最後の日。
つまり、「世界の終焉」の日とされています。

☆九州地区の携帯版PRはマヤ文明のことが詳しく載っています☆
 http://20121221.jp


その時、あなたは?

壊れ行く地球の映像の超リアルさに、
身体はこわばるし、緊張と興奮と、
そして頭の中ではいろんなことがかけめぐり、
2時間38分があっという間でした。

限られた数の人間しか生き残れない時、
選ばれる人と選ばれない人がいる現実。

当然私は生き残るべきだと言い張れる?

私は生き残る価値があるだろうか?

私は誰を真っ先に助けたい?

そして、私を助けたいと思ってくれる人は親以外にいるのだろうか?

なんて個人的な感慨にもふけってしまった。


本来のマヤの予言は、
もっと別な意味がこめられているはずなんだけれど、
映画の世界は、それはそれでいろんな意味があると思いました。
ちょっと矛盾してるなぁとか、ありえない奇蹟的シーンも多かったけれど、
そこはお楽しみね。

ぜひ、ご覧あれ!!




シニア大学にて講演

2009-11-06 17:45:31 | 色彩
私の地元、浦和には60歳以上の方を対象にしたシニア大学があります。

かつて私のカラー講座に通って下さっていた方が、
同窓生の会に所属されているとかで、
こおたび勉強会に、講師としてお招きを受けました。

高齢になっても、何かしら学ばれようとされている方々ですから、
私も楽しみに参りました。

地区のお仲間、およそ100名の会員が集まり、
思ったより男性の方が多かったです。

さすが、文教都市・浦和だなぁと思いました。

いつもお招きしていた講師より、私は格段に年齢が若い(!)そうで、
しかも「カラーコーディネート」というのは目新しかったようです。

意外に男性からの質問が多く、中には
「ずっと、紺やグレーの背広に白いシャツを着て生活してきて、
さて、仕事を離れたとたん、何をどうきたらいいものか迷います。」
という男性も。

これはほとんどのサラリーマンにあてはまるのではないでしょうか?

私は、

「これから新たな人生を創る上で、
 前向きな姿勢を示す意味も色にはあります。
 例えば、赤いマフラーをしてみる、
 それだけで、背筋がしゃんとしたりするものですから、
 少しずつ、色を増やしていけばいいのではないでしょうか?
 着るものが苦手であれば、インテリアの色を考えてみるのもいいでしょう」

とお話ししました。

そして、

「カラーコーディネートなんか知らなくても生きてはいけますが、
平和な世の中ならではの、精神的なゆとりとして楽しんで下さい。」

と結びました。

皆様、いつまでもお元気で活動を続けてくださいませ。





七五三シーズン!

2009-11-01 18:00:10 | 着物
七五三シーズン到来!

着付師は、このシーズンがもっとも忙しいかと思います。
婚礼、成人式の前撮り、そして七五三。
七五三は、お子様が相手ですので、ハプニングはつきもの。

仕事先のひとつは、渋谷区の古典的な正統派の写真館。
客層もセレブな雰囲気の方が多いです。

お子様もお行儀よく、なんといってもお母様が美人!
(「貧乏人に美人妻なし」とはよく言ったものです)

さて、本日は別の写真館へ。
七歳のお嬢様の妹様がかぞえで三歳なので、
一緒に着物で、となりました。
しかし、、、その妹様が、
着付けに入る前からぐずりはじめました。

「まずい・・・」

案の定、足袋をはかせたらもう大変!
「ぎゃあ~、ぎゃあ~!☆?△××!」
寝転んで足をばたつかせて泣きわめき、
パパやママが抱っこしても海老ぞりになるし、
みんなでなだめても、全く変わらず。。

お宮参りの時間もあるし・・・

そこで私は、強行手段。
長襦袢なしで、長着に被布をセットして、
一気に着せてしまおうと考えました

ヘアメイクさんと一緒に、
お嬢様が寝転んでバタバタしているまま、
えいやっと、袖を通し、紐を廻して結んでしまいました。

パパに抱きかかえられてスタジオに入ってもしばらく騒いでいましたが、
ストロボが一度たかれたとたん、ぴたりと声がしなくなりました。

ああ、よかった。。。

そして、撮影が終わる頃には、すやすやと・・・・


あとから聞いた話では、
パパが、「こんな子に育てた覚えはない!!」
とお怒りだったとか。

え~、それはないよね。
第一、まだ育ってないもの~~^^);

<教訓>
まず、親が先に育とう!