イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

白洲正子・次郎の世界にふれて

2008-09-20 10:35:28 | Weblog
銀座の松屋で行われている白洲正子と次郎の展示へ行ってきました。

お二人の暮らした鶴川の武相荘のお部屋の再現や、
食器、衣服、美術品などを見ることができました。

白洲正子さんは、私にとって憧れの人です。
独自の磨かれた審美眼をお持ちで、生き方が美しい。
学習院時代14歳で、能「土蜘蛛」を舞い納めていたりする写真をみるにつけ、
ああ、育ちが違う、と感慨深いものがありました。

銀座にお店をもち、目利きにかなった骨董や美術品を紹介していましたが、
そのお店を始めたのが、正子さんが今の私と同じ年のことでした。

そして、夫である次郎氏とのパートナーシップも憧れの一つ。
次郎氏は、吉田首相の側近としてGHQと折衝したことでも知られています。
当時の日本において、彼ほど海外に対して交渉力のある人はまずいなかったと思われます。

次郎氏は、イギリスのカントリージェントルマンな暮らしを実践。
信条は「プリンシパル」。
日本語でいうと、「筋の通った」ことになるようで、
曖昧を好む風潮にいつも喝をいれていたとか。

家族に宛てた、手書きの遺書がありました。
「葬式無用    戒名不要」

とだけありました。
潔いその言葉。どこまでもかっこよすぎます。


着付けコンクール 

2008-09-17 17:49:58 | 着物
着付けコンクールを観覧してきました。

花嫁、振袖、留袖の3部門で、花嫁と振袖は理美容師が参加条件。
留袖は誰でも参加資格あり、というものでした。

審査委員に、メイクアップアーティストのトニー田中さんがいて、懐かしかった!!
私が20代の頃、よくテレビでメイクレッスンとかやってて、
今でいえば、IKKOさんみたいな存在だった。
いいオヤジになったな~なんて。

さて、私は花嫁着付けはまだ習ってなくて、よく知らないまま見てましたが、
「手際がいいな~」と感じた方が、やはり入賞してました。

振袖は100名以上の参加者で、審査も大変そうでした。
私は現在、振袖専門に着付けしてるから、ここは目が厳しく光ります。
時間制限は、「長襦袢を着上がってから20分」
私たちは普段、着替えも含めて30分以内で着付けますので、
これはかなり余裕のある時間です。
その分、凝った帯結びができるということですね。

着付け途中を見てて、
「あの人、遅い。この人、上前巻き込み過ぎ。あっちの人、帯幅違う。・・・」
申し訳ないけど、NG集かと思うくらい下手なのが目につきます。

私たちはへらを使って、しわがないようにきっちり治すし、
なんといっても補正に気をつけるから、お尻のラインがぼこぼこの着付けを見て、
「あ~あ」とため息。

そうはいっても、入賞した方々はさすがに奇麗でしたね。
ヘアメイクも含めての審査だからトータルな評価がされます。

やはり、本当に上手な人は一握りな世界なのだと思いました。

僭越ながら、振袖をもっと奇麗に着付けられる美容師さんをたくさん育てたいな、と思いました。
私一人が着付けられる数は限りがあります。
上手な美容師さんを増やす方が、お嬢様方のためになるのですもの。

そして、私もこの秋から花嫁着付けを習うので、
若い美容師さんたちが腕を競っているのを見て、とってもいい刺激になりました。