イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

まちがいの狂言

2005-05-17 21:17:35 | Weblog
野村萬斎さんが演出、出演する「まちがいの狂言」を観た。
観客席に入ろうとすると、のれんがかかっている。軽くのけて入ると、「いやいやぁ!」と面をつけた役者さんがぬうっとお出迎え。「うわぁ、おどろいた~」と、思わずのけぞる。同じような役者さんが何人もいて、来場者みんなにそうしてお出迎えしているので、あちらこちらから、「きゃ!」とか、笑い声が聞こえる。
しばらくすると、「ややこしや~、ややこしや~」とこだまする。もう、一歩踏み入れたとたんに、あやしの世界に入り込まされて、「やるな~」とにやにやしてしまう。
シェイクスピア原作「まちがいの喜劇」が原作。このたびは、2組の双子のとりちがえから起こる、数々の行き違いを展開する。これが、おかしいやら、かなしいやら、、。でも、最終は、みんな、おめでたく、会場一致で、めでたしめでたし。
狂言の舞台は、まことにシンプル。幕ひとつで場所、場面を使い分ける。船が難破する場面では、人間の身体表現て、すごいな~と感心させられる。これも、舞台のおもしろさだ。
何より、私は萬斎君が大好き。NHKドラマに出演されたのを初めて観た時は、どの役者にもない洒脱さと、粋な雰囲気で、「一体どういう人なのかしら?」と興味をもった。世田谷パブリックシアターの芸術監督でもあり、NHKの子供向け番組ではかなり話題をさらっているが、お子様ともどものご活躍はほほえましく、たくましい。お父上も素敵な方なので、たくさん共演してほしい。きっとこれからも役者として、演出家として楽しませてくれるだろう。