イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

きもの姿にひと言

2006-11-10 23:01:53 | Weblog
涼しくなって、着物の帯つき姿の女性をよく見かけます。
失礼にならない程度に、と気をつけながらも遠目からじっと見てしまいます。

先日も、すれ違った30歳後半からくらいの女性の、
肩の力が抜けた自然な着こなしについ見とれてしまいました。
また、電車で乗り合わせたモノトーンで決めていらしたマダムの、
貫禄のある風情もいいな、と思いましたし、
若いお嬢さんが、アンティ-ク風なものをおしゃれに着ているのを見るのも楽しいです。
着物の色柄とご本人が合っている事はもちろん、
やはり着付けがちゃんとしていることが上品さには欠かせないものです。

しかし、残念な例も。
表参道を歩いていた時のこと。
ピンクの綸子の着物にグリーンの帯のお嬢さんが、私の前を歩いていました。
衿も奇麗に抜けていて、帯の山もぴしっと着付けされていました。
ただ、お友達とのおしゃべりに夢中になっているせいでしょうか、
肩もふらふら揺さぶって歩かれるので、とっても違和感がありました。
視線を下ろすと、外股でお歩きになっていらしたのでした。

着物と呼吸を合わせ、日本人であること、女性であること、に浸ってみれば、
おのずと振る舞いも変わるはず。
ちょっとしたしぐさや歩き方で、そういう感性って伝わってしまうのですね。
後ろ姿を見送りつつ、我も冷や汗。。。

エレガントなキャスケードブーケ

2006-11-03 11:32:33 | 
秋はブライダルシーズン。各地で幸せな花嫁さんたちが誕生していることでしょう。
そこで、ブライダルブーケをひとつアレンジしてみました。
愛らしいフレッシュな花嫁さんなら、ラウンドブーケもお似合いでしょうけれど、
私の好みは、なんといってもキャスケード。
流れるような逆三角形をベースとしたシルエットです。

淡い紫と白の薔薇で、ひたすら繊細でエレガントなブーケ。
控えめで、優しい、清楚な花嫁さんにお似合いです。

「権田さんのブーケは僕が作ってあげるからね!」と、
先生に言っていただきながら、すでに7年が過ぎ・・・
自分で持つのはいつのことやら???



光彩時空

2006-11-01 22:05:51 | Weblog
東京上野の国立博物館で行われている「光彩時空」に出かけてきました。
ライティングデザイナーの第一人者・石井幹子さんのプロデュースと照明デザインで、スペシャルライトアップ+邦楽ライブを行うというものです。
JR駅構内でイベントのチラシを見つけ、秋の夜長にうってつけの企画だな、と楽しみにしていました。

午後5時に会場に着くと、遠目からもライトアップされた本館前の樹木が怪しい魅力を醸し出しています。
すでにたくさんの人が集まっており、思い思いに散策したり、たたずんだり、生け込みの淵に座り込んだりしています。
本館前の池には樹木と建物が映り込み、とても美しい景色となっていました。

時間ごとに、建物前の広場で邦楽の演奏がなされることになっています。
まず、入り口右手の東洋館。壁にそって等間隔に下方から上に走るグレイッシュな光が、壁の凹凸とあいまって、幽玄な表情をでした。その間に挟み込まれる光が、紫、緑、黄色、、、と移り変ります。
5時30分。バルコニーに、尺八奏者が浮かび上がります。
秋風に尺八の音が響き、屋根の上には雲間に月が見え隠れします。尺八というともっと渋い音かと思っていたのですが、フルートかと思うような軽い響きの楽曲でした。
(写真)

20分後、本館前では、その名も「月」と題した、笛、鼓、三弦、箏の演奏がされ、

終わると今度は、左手奥の平成館前で、箏、ティンパニーが、レーザービームとのコラボレーション。
揃いの黒の着物姿の女性10名の箏の合奏は圧巻です。

最後に法隆寺宝物館にて、笛や鼓の演奏。水に映る赤紫や青のライトアップがムーディで素敵でした。

どこも椅子は少ししかないのですが、皆さん適当なところに腰掛けたり、ほとんど立ち見で、
ライトアップと邦楽のコラボレーションを、屋外の気楽さで、楽しめました。