イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

お褒めの言葉と、課題と・・・

2012-11-26 16:55:46 | 着物

三連休明けの月曜は、冷たい雨が降っていますね。

この三日間は、
ウエディングプランナーのクラスでカラーの授業と、
着付けは婚礼2件と、お宮参りの出張着付けを担当しました。

留袖を着付けしたお客様の中に、お茶をされる方がいらして、
年に数回は着物をお召しになるけれど、留袖は初めてだと嬉しそう。

ご自分がヘアメイク中、
他の方を着付けする私の姿を鏡でご覧になっていらして、
「いろんな人を着付けするのって大変でしょう?太っているとか小さいとか」
とお尋ねになるので、

「難しい人は、かえってやりがいあります」
とにっこり答えました。

「まあ、そういう方なら安心ね!」と仰り、
ご自分が着上がったときは、

「今日は緊張感のある、いいお仕事を見させていただきました」
と言っていただきました。

ご自分でも着物を着られる方にこそ、
私たちプロの仕事ぶりをわかっていただけますので、
何らか認めていただけると嬉しいし、張り合いがあります。

と、余裕な発言をした私ですが、
留袖や振袖同様、
花嫁着付けも余裕をもってできるようになりたいところ。

まだまだ無我夢中で反省点ばかりですが、
きっと来年は課題をクリアしましょうぞ!


受け継ぐ着物~お母様のお着物

2012-11-21 15:06:24 | 着物
先日の成人式の前撮りで、

お母様のお着物と帯をお持ち込みになったお客様がいらっしゃいました。



白を基調に青の濃淡を染めた地色。

花の色が映えてとても上品な色あい。

全体的にうっすらとした色の着物なので、確かに最近の着物にはない色です。

裾廻しが緑のぼかしで、お母様は帯揚げと帯締めを緑にされたけれど、

お嬢様はピンクに変えました。



「この着物、母(お祖母様)が買ってくれて。
当時はよく分からなかったけど、いいお値段だったのよね~。
私は2回しか着なかったの。それから、この子(撮影ご本人)の姉と、親戚の子も着たのですよ。」

と、お母様がニコニコして話されました。



きっと、ご自分が親となり、娘に晴れ着を着せる喜びを知り、

ご自身が娘であった頃の親御様への感謝が倍増されたのだと思います。



その着物を、今度は娘さんが着るとあって、

ご本人以上にお母様の気持ちが高揚されているのが分かります。



着物はデリケートな色で、それだけの人が着たというには、

とても奇麗な状態で保存されていて、驚きました。

きちんとお手入れに出してくださったおかげですね。

シミがあると、言われなければ全然分からなかったです。



成人式当日は、お母様が着付けをするそうで、

私が着付けしている間中、ビデオをまわしていらっしゃいました。

(本来ならNGですけど、お母様の心意気に負けて、目をつむりました^^);)

勉強になったかしら???



艶のある綸子の着物は、色白のお嬢様に良くお似合いでした。

普段あまり笑わない、というお嬢様も撮影中、とびきりの笑顔。



お祖父様、お祖母様は、

デジタルで即モニターに反映されるお孫様の写真を眺めて、

「まあ、女優さんみたい」と目を細めていらっしゃいました。



ご家族写真も和気あいあいと、楽しい雰囲気で撮影できました。



よい物を大事に受け継ぎ、また伝えて行く、

そんな着物の良さをあらためてかみしめた日でした。


形見の着物~F様の場合

2012-11-19 19:18:39 | 着物
先日、出張着付けに伺ったF様のこと。

F様のお母様とお姉様は着物好きでしたが、
残念ながらお二人とも亡くなられ、
家には着物や帯がたくさん残されました。

しかしF様は和服全般、何もわからなくて、
どうしたものかとデパートの呉服担当者に相談をされたそうです。

「とりあえず10枚、仕立て直しをしました」
とF様。

当日は、お姉様の形見の柿色地の小紋に、
新たにご購入の、川島の白地の袋帯でした。

「箪笥の中にはいろいろ入っているのですけど、
どの帯を合わせたらよいのか分からないし、
(F様、名古屋帯と袋帯の違いもご存知ではありませんでした)
たとう紙を開けて見るのも大変なので、
担当の方に選んでいただいて買いました・・・」

とお聴きし、
私は、そのような方にははりついて(?)
箪笥の中のものでコーディネートを組ませていただくのに~!
と思ってしまいました。^^);


和室には、着物姿のお母様とお姉様の遺影があり、
亡きお二人に見守られての着付け。

ご家族から引き継いだ着物が箪笥に眠っている方は、
とても多いと思います。
でもF様のように、着方もわからないのに、
仕立て直してまで着ようとして下さる方はとても少ない。

普段は夜遅く迄働いていらっしゃるキャリアレディのF様は快活なお方。

着物をお召しになると、とっても愛らしい感じがにじみ出て、
失礼ながら、私は思わず「可愛い!」と言ってしまったくらいです。

着物の一枚、一枚に、作った人たちの思いも詰まっており、
また形見の着物には、亡き人の思い、ぬくもりも共にあります。

何より、F様を守ってくれます。

これを機に、着付けを習い、着物をきていこうと決心して下さって、
私もとても嬉しかった。

これからもそのような方々を応援していきたいな、
とあらためて思ったのでした。



























「色を聴く」I lsten to the color by Neil Harbisson

2012-11-14 22:48:07 | 色彩
Eテレ 11月12日放送の「スーパープレゼンテーション」に感動!

次世代の色の可能性がまた広がりました!

「色を聴く」

アイボーグ。eyeとサイボーグの造語。

生まれつき視覚障害で、
モノクロの世界しか知らないできたニールが、
色の波長ごとに音に返還する装置「アイボーグ」を身につけてから、
彼の見る世界が変わった!

それは、健常者に近づく、なんてもんじゃない。
ニールにとって、いつしかアイボーグは彼の脳の一部のようなものになる。

色を直感で感じるようになる。

音から色へ。
色から音へ。

人間の無限の可能性を示唆する彼の体験は、本当にエキサイティング!!

かねてより西洋では音と色の関係が研究されてきたが、
普遍的な結論には至っていない。

ごく稀な才能ある芸術家は、
音を聴くと色が連想される、「色聴」という能力があるという。

ニールは言う。
「携帯のアプリより、身体のアプリを開発する方がおもしろいじゃない?
今世紀には出てくると思うよ」

プレゼンテーション時のニールの服装は、
三原色のピンク、イエロー、ブルー。

きれいな和音だ。

スーパープレゼンテーション|Eテレ NHKオンライン
www.nhk.or.jp

少年剣士?!~最高の笑顔いただきます!!

2012-11-13 19:37:44 | トピック

さて、七五三ネタが続きますが、
5歳の男の子、カズ君。

お目目ぱっちり、利発なお子様でした。

カメラマンに「何で~なの?」と質問攻め^^);

最初は口をきりっと結んだままだったのに、
おもちゃの刀を渡したとたん、
ニッコニコ~!

最高の笑顔です。パチパチ☆

皆さんほんとに可愛いですね。

そうは言いましても、
子育て経験のない私には、異次元の生き物って感じで、
お子さんの扱いは大変です。

年に一回で充分かな。ふふ。 ^ ^ )

【出張】着物コーディネート・アドバイス

2012-11-12 19:04:55 | 着物
着付けのご依頼を頂いているお客様の、
着物コーディネート・アドバイスに伺いました。


通常、着付けのご依頼をいただくときは、

着るものは決まっていらっしゃるものですが、

迷っているので相談にのって欲しい、とのことでした。



今回はビジネスでの着用。

相手の方がたと初めて面会し、お迎えする側であり、

またある意味試験されるような立場でいらっしゃるので、

ご本人にとりまして、

装いにかける情熱は半端ではありません。

こちらも責任重大です。



素敵な描き絵の小紋に、

どの帯を合わせましょうか、と

帯揚げ、帯締めとともに確認していきます。



着物と帯はそのままに、

帯揚げ、帯締めを変えるとまた表情が変わり、

楽しい作業です。



季節感も考慮し、手持ちのものだけですと、

それほどバリエーションはありませんが、

「これでよし!」

という、お墨付き?の装いが、お客様の背中を押すのですね。



お力添えになれるよう、

着付け本番も気合いを入れていきます!

「私ときもの~国際社会が教えてくれた、日本人の文化と価値 ~ 」西浄 さえ 氏

2012-11-09 19:37:28 | 着物
8日は日本橋文化交流会 特別講演
「私ときもの~国際社会が教えてくれた、日本人の文化と価値 ~ 」
ビューティー&コスメチックビジネス コンサルタント 西浄 さえ 氏 


に着付けの生徒さんらと参加しました。

講演者である西浄さえ氏は、
JALを経て、エスティローダーに再就職後、
エスティを大きく成長させたブレーンのお一人でいらっしゃいます。

17歳で留学する際、お母様が着物を数枚持たせてくれたこと、
ご近所の奥様から日本舞踊をお習いになり、
大学では着物姿でミスにも選ばれたことなどをスライドと共にご紹介下さりました。

ビジネスの場においても、何か人の集まる場には着物で出席し、
その効果を肌で実感されたといいます。

西浄氏もおっしゃっていましたが、
着物を着ていると、周りの扱いがとても丁寧に変わります。
何より自分がしっかり充実した感じがあるのを、私も実感しています。

「着物には、たくさんの人の思いが込められ、それがモノとして永遠に残っている。日本の職人さんは世界一」

「日本は、政治と経済は尊敬されないけれど、日本文化は尊敬される」

「自国の民族衣装を自分で着られないのは日本だけ」

西浄氏の言葉に皆一同うんうん、とうなづき、
どうにか着物を存続させる手だてはないものか、
とこれまた永遠の課題になりました。

その他、西浄氏が昔から大事にしている帯締めと、
それを見本に最近作ってもらったという帯締めの比較や、
きものリメイクのバルーンスカートを見せていただいたり、
参加者の中に素敵なかごをお持ちの方がいらして皆さんに廻してみせていただきました。ご本人の手作りとは恐れ入りました!

その後の懇親会も大盛り上がり。
着物繋がりのお友達もできて、ほんと、楽しかった。

ただ、こうやって分かち合えるのは、ごく少数なのかもしれない・・・
という危惧はやはりぬぐえません。

私は着付師として、着付けをさせていただけるのは嬉しいですが、
反面、浴衣さえも着られないでいいの?!と思ったり。

節目ごと、折りにふれては着物で、
というご家庭の格や、しつけのようなものがどんどんなくなって、
これではいけない、と思うのです。

七五三の着付け~アンティーク着物で

2012-11-07 17:57:08 | 着物
先日、七五三の着付け&撮影にいらしたK子ちゃん。

<灯り屋2>さんのアンティーク着物がとってもお似合い。

ぽっくりを履いて撮影しました。

アンティークっていいですね~。



髪を結って、スタッフから

「可愛い~♪」

と声がかかると、ご自分でも

「カワイイ♪」

と言って満面の笑み。

「さあ、プリンセスになりましょう♡」

と着付けに入ります。

このくらいのテンションだと、スムーズ。

いいお写真撮れますね!

ママは総絞りの黒地の訪問着。

スワトウ刺繍の金色の帯に紫の帯締めで、

ゴージャス感のある装い。


素敵な母娘様の着付けをさせていただけて、

こちらもワクワクでした♪