イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

白熱教室

2010-09-28 12:32:04 | Weblog
NHK教育TVで「ハーバード白熱教室」を観ました。

若者が、そしてその多くはネイティヴな英語で、
堂々と意見交換をするさまは、とても頼もしく思いました。

聴衆は、東大生と、公募の500人の計1000人。
いわゆる日本人、シャイで自己表現が苦手な、
というイメージに当てはまらない人たちでありました。

そして、マイケル・サンデル教授の見事なファシリテーション!

限られた時間内で、深く考えさせ、
効果的な意見を次々と引き出すテクニックはさすがです!

私も、自ら答えるならば、、、と
頭をフル回転し、テンション高く観ていました。

やはり、講義や授業というものは、
皆が参加意識をもってこその双方向でありたいものです。


「白熱教室」を見終わって、ふと思い出した事があります。
思えば、それが私の初めてのディベート体験で、
プチ白熱教室でした。

それは私が小学校5年生の国語の授業でのこと。

小説かなにかだったと思いますが、
ある文章中の「それ」とはどのことをさすのか?
というような文章読解の問いかけがありました。

成績優秀なA君が手をあげて答えたところ、
それは私の思っていた答えと違っていました。
大多数がA君の意見に賛成の中、
私はちょっぴり勇気をもって、反対意見を述べました。

通常は、先生が「答えは○○です」
と言っておしまいになるはずでしたが、
その時は違いました。

先生は、A君グループと私グループに分けて、
答えの根拠を順番に意見交換させました。

結果、A君自ら私の意見の正しさを認め、
最後は皆が私の意見に賛同してくれました。

最も楽しかった授業として思い出に残っています。

担任の先生は、きっと、
普段それほど発言の多くない私が、
少数意見と知りつつ発言した事を、かってくれたのだと思います。

普段とは異なる授業スタイルで、とても新鮮でしたし、
正しいと思った事は、やはり口に出してみるべきだな、とか。
子供ながらにいろいろ刺激をうけたのでした。

もちろん、答えはあらかじめ決まっていたもので、
サンデル教授の哲学の授業とは異なりますが。

私にディベート好の種を植えてくださった担任の先生に感謝!


きものでルナ・レガーロへ

2010-09-19 14:47:27 | 観劇・アート
昨日の誕生日、
きもので「ルナ・レガーロ」へ行って参りました。

写真付きはこちらへ

http://color-iris-wagokoro.seesaa.net/?1284875218


私は単衣のきものを数枚しか持っていないので、
ワンパターンになりがち。
今回は、先日譲り受けたばかりの、
叔母の形見の帯を合わせました。

青に銀箔の模様が、さざ波のようで、
涼やかさを感じさせます。

何せ日中気温は30度。
1枚でも少なく、と、反襦袢にしたものの、
裾よけと袖がポリエステルなので、
かなり暑かったです。


さて、ルナ・レガーロ。
会場は全体にブルーがかった照明で、
赤いシャンデリアがいくつも飾られ、なかなかいい雰囲気。

月がテーマのお食事とパフォーマンスを堪能しました。

食事の中では、私はとくに
「つきじ田村」オーナーの田村シェフの
「節月華」(せつげつか)が気に入りました。
12の月にちなんで12の素材を円形のゼリー寄せにし、
四季にかけて4つのソースで楽しめます。

パフォーマンスは、、、
正直、それなりに、というところでしょうか。
私は以前観たシルク・ド・ソレイユの印象が強かったもので。
期待しすぎた感じです。

おそらく、ショーを観ながら
有名シェフのオリジナル料理をいただける、
というスタイル自体が受けているのだと思います。

そうそう、その日にお誕生日の人は、
夜の部は私も含めて6人、
昼の部は11人いらっしゃったそうです。

皆さん、いい思い出となったことでしょう。

小沢氏の「私には夢があります」発言に・・・

2010-09-14 23:15:51 | Weblog
民主党代表選挙も終わり、再出発となりました。

今日たまたま見ていたニュースで、印象に残ったことを。

小沢氏が演説中

「私には夢があります」

と発言したのを受けて、アナウンサーが、
「あの、キング牧師の有名な演説を彷彿とさせる」
と評したので、私はとても違和感を覚えました。


キング牧師の

「私には夢がある(I Have a Dream)」

は、公民権運動のシンボルとしてあまりにも有名です。
たしかに、言葉だけをとれば、
キング牧師を思い起こさないでもないかもしれません。

しかし、今回の小沢氏とキング牧師の演説は、
言葉以外のものがあまりに違いました。

小沢氏は、演説のひとこまとして、ごく自然に
「私には夢があります」
と言い、その後、原稿台に何度も視線を落としながら
演説を続けました。


キング牧師の場合は、この 
I Have a Dream・・・
とはじまる演説の前と後では、
語調も、トーンもはっきり変わっています。

それまで手にしていた原稿も捨てて発言したのですよね。

それだけ、想いがあふれて発した言葉だということです。

CDで聴いただけでも、
その場の空気ががらっと変わるのが分かるくらいです。

まさに人は、言葉そのものだけでなく、
顔の表情や、話し方、態度といった非言語表現にこそ、
本質を感じ取るということを、あらためて思います。

ですから、選挙中、
終始笑顔を見せた小沢氏の努力も評価したいです。
でも、この「私には夢があります」
のひとことを、
キング牧師にたとえるのは、いかがなものでしょうか。

衣文化ならぬ異文化?!

2010-09-08 22:14:34 | 着物
衣文化ならぬ異文化?!

短大で「日本の衣文化と着付け講座」
を担当して数年がたちます。

教えていると、何気ないときに
世代の差を感じることがしばしばあります。

たとえば・・・
「肌襦袢を持っていない人は、スリップでもいいから」
と言うと、
「スリップ」が通じません。
(さすがに古すぎました)

そう、「キャミソール」ですよね。

半襟付けは、これまた一苦労です。

学生は針と糸を持つのは小学校以来。
玉結びや玉止めができない子も多い。
まち針を自分に向かって打つのも平気です。


片付けるとき、
「腰紐は五角形にたたんで、しわをのばしてね」
というと、

「え~!わかんな~い!できな~い!」

と、もうパニック!
何度もやってみせて、説明してもなかなかできない子も。

「え?鉢巻きしたことないの?たたんだことない?」
と、私は驚きを隠せません。

だって、私の中学校時代は、
クラスごとに指定された色の鉢巻きがあり、
普段は五角形に折り畳んで持ち歩いていたものです。

別のクラスの好きな子と鉢巻き交換したりして、
色違いのものを楽しんでいましたっけ。

そんな私の淡い思い出なんぞ、どこふく風よ。

ああ、こんな狭い教室で、
すでに異文化体験。