イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

ヘアアップ&着付けフォローレッスン

2013-05-04 22:51:01 | 着物


GWも後半に入り、晴れやかな青空の気持ち良い日でした。

本日は友人が、着付けレッスンのフォローを兼ねて、
ヘアアップの練習モデルに来てくれました。

彼女はわりと柔らかいくせのあるセミロング。
「毛量が少ないからアップにはどうかしら・・・」
と気にしていましたが、
実はこのような髪の人こそ、ふんわりカールに適しています。

洋装用のモダンカールアップと、
和装用に梳き毛も使って、夜会巻きをさせていただきました。

「ま~、私の髪でこんなになるのね!すごい!」
と喜んでくれました。

普段からアップをすることの少ない方は、
イメージががらっと変わるのがおもしろいです。

さて、肝心の着付けは、
ご本人、かなり練習されたらしく、
これで、4回目のレッスンとは思えぬできばえ。
格段に上達されていました。

裾つぼまりと、衿の左右対称、帯の形がキレイにできました。
あとは、衣紋が抜ければもっと良くなりますね。

着付けができるようになって、
「とっても楽しい」
と話してくれました。

夜眠たいけど、「もう一度やってみよう」
と思って、寝る前に練習したりしたそうです。

友人とはいえ、熱心な生徒さんで、私も嬉しい!
彼女の頑張りに拍手~♪

着物美人へ~ 親友の入門

2013-03-14 19:47:20 | 着物

庭の梅は昨日の強風で散ってしまい、
その代わり、
我が家は門扉の脇に沈丁花の白い花が一気に咲き誇り、
甘い香りで春を告げています。

本日は、高校時代からの親友が、
私の自宅で行う着付けレッスン
<イリスのKIMONO美人道>
に入門されました。

お時間がとれないので、短縮で、、、
とのことなので、
文化、マナー、コーディネートなどを割愛し、
実技オンリーに内容を変えて短縮3回コースを設定。

その代わり、
「短縮で終われるかは、本人次第ですよ。
練習して、教えたところまでできるようになって次に来ないと、
無駄になりますから」
と言い含めてスタート。

まず、補正から長襦袢の着方までをレッスンしました。

長襦袢は、初心者の第一関門。

まず、たいてい胸紐がゆるい、
衿の胸合わせの左右に偏りがあり、
そして、衣紋が抜けない・・・etc.

最初はなかなか思うにまかせない様子でしたが、
「もう一回、いいですか?」
と、言って何度もトライ!

私がもうこのへんで今日はやめようかな、と思うと、
「もう一回」とおっしゃるので、
気がつけば、あっという間に2時間超え。

一気に体育系?(笑)

「最初は手順を覚えるだけでしたけど、何度もやっているうちに、
なぜ、そうするのかが、よく分かってきました」

そして、帰ってからも
「すぐ練習します!」
とメールをくれました。

彼女は、若い頃は着物は面倒だからいいや、
という感じだったそうですが、
この年になって、着物も着られないのはどうかと感じることがあったそう。
何より、やはり「自分で着てみたい!」
と思ったそうです。

このように、年齢も高くなってから着物に目覚める方は案外多いのです。
これも日本人のDNA~?

それにしても、親友の本気の取り組みは、模範的な生徒さまです。
短縮で、と言われて、本来私のお伝えしたいことが伝わらないのでは、
と少々気を揉んでおりましたが、取り越し苦労だったようです。

着付けを習得すれば、さまざまなことに気がつかれ、
きっと、彼女の人生に豊かな彩りを添える事でしょう。

一緒にきものでお出かけできるのが楽しみです。

卒業シーズンに向けて~袴のレッスン

2013-02-27 21:38:00 | 着物
段々春の気配がしてくるこの頃。
おうすぐ卒業シーズンですね。

先週、今週は通常の着付けレッスンに加えて、
袴の特別講座を担当しています。

振袖や留袖は、年間通して着付けをする機会はありますが、
袴を着付けする機会は限られます。

袴姿はきりっと、清々しく、大好きです!
着てみると、振袖よりも断然動きやすくて、楽ですね。

着付けする側からしますと、
気をつけなければならないポイントがいくつかあり、
もしかすると慣れた振袖より難しいかもしれません。

私も女袴の着付けは一年ぶりですから、
家でボディに着せて、確認してから講習に向かいます。

そして、受講された着付師さんたちに、
「お稽古、お稽古!」
とはっぱをかけるのでした。

本番が楽しみです^^)/

「太巻きの日」~思い出のウールアンサンブル

2013-02-10 20:54:41 | 着物

ご存知でしたか?2月10日は太巻きの日」なのですって。

お寿司の太巻きじゃなくて、、、

きものの世界では、絹物を「呉服」と呼ぶのに対して、
綿や麻、ウールを「太巻き」
というのだそう。

「太巻き」は、糸がそもそも太いので、
反物は絹と同じ長さでも、太さは倍くらいになります!

だから太巻き~♪

「呉服屋」さんはよくありますが、
「太巻き屋」さんてみかけませんよね~。

でも、家庭で着る普段着のきものと言えば、太巻きがいいです。
絹と違って、洗えるものばかりですから惜しげ無く着られます。

私もよく考えたら、
着物の入門は太巻きでした!

そこで、中学~高校時代に、
冬休みになるとよく着ていた
ウールのアンサンブルを、
箪笥の奥底から引っ張りだしてみました。

虫食いもなく、今でも着られます~♪

これを着て、高校3年生のとき、
湯島天神に合格祈願の初詣に行ったっけ。

太巻きの魅力は、きものを身近に感じられる事。

私の友人に着付けの講師で、
普段からきもので生活している人がいますが、
綿や麻のきものをよく着ていました。

礼装用のかしこまった着物と違い、
太巻きに半幅帯でちゃちゃっと着ている人は、
きものが根付いた人、見るからに着慣れた印象を受けます。

個人的には、やはり絹!絞りや綸子に萌えますが、、、^^);
太巻きにはやはり何か、懐かしい温かみを覚えます。

「着付師という仕事」出版記念パーティより

2013-01-24 18:39:24 | 着物

22日、私が着付師として所属している
アントワープブライダルの代表取締役・杉山幸恵氏の出版記念パーティが行われました。

「着付師という仕事」には、
業界25年、ただの着付けやさんではない社長のお言葉がつまっています。
この中で私がもっともお気に入りなのは、実は
「あとがき」です!
いつも即断即決で、
私もストレートに意見交換をさせていただいていおりますが、
ここに至るまでの軌跡、人生の転機などが伺い知れる、感動的なお話です。

さて、パーティ前にはお客様数名と、
本の表紙モデルのヘアアクセとブーケを創った愛さん(写真)
のお仕度をさせていただき、
自らも着物に着替えてパーティに臨みました♪

杉山氏のこれまでの集大成がつまった本の出版だけあり、
クライエント企業様はじめ、
大勢のVIPな関係者にお集まりいただき盛会でした。

なだ万のお料理も美味しく、
また、杉山氏を含め、
滅多に見ない着付師仲間の着物姿も、楽しむことができました。

パーティ会場は夜景の臨める大人なムード。
そして着付師の紹介もあるということで、
きりっとしたイメージの着物にしました。
たまたま火曜で行きつけの美容院は休みでもあり、
ヘアアップも自分で夜会巻きをしました!

初下しの着物は、三つ紋入り黒留袖で、
珍しいエメラルドグリーンの比翼と、
見えない下重ねにもすそ模様があるところなど、
気に入って誂えたものの、なかなか着る機会がなかったものです。

朝から自分の仕度とお客様のお仕度で、結構めまぐるしかったですが、
刺激的な楽しい夜でした。

私自身も着付師のはしくれとして、
「着せてよし、着てもよし、教えてもよし」
と欲張っていきたいです!













 

雪の成人式、ちょっと言わせて

2013-01-16 22:29:55 | 着物

15日の新聞の一面や、テレビニュースなどで、
雪の吹雪く中を歩く、新成人の振袖姿が映し出されました。

その後、着物好きな友人、知人から言われたことは、
「なぜ皆さん、雨コートや羽織を着ないのかしら?」
「振袖着て、ビニール傘はひどいわよね」

私もそう思って見ていました。
そしてすぐ、
「ああ、お母様も(雨コートなどを)お持ちでないのだな」
と思い当たりました。

振袖は、購入するとなれば一式で100万円単位はざらです。
レンタルであっても、何十万円かはかかっているはず。
それなのに、その着物や帯を大事にする、
ということに気がいかないのはなぜでしょうか?

私は裾が地面についてる振袖姿を見たとき、
冗談抜きで、泣きそうになりました。

吹雪にさらされている帯、たもと、、、。

知り合いの呉服屋さんによれば、
二日前には草履カバーが完売したそうです。
残念ながら、私は当日草履カバーを履いた方を見ていませんが ^^);

今や親の世代は、着物を着ない人ばかりになり、
着物や着付けはさっぱり未知のご様子。
どの小物を持ってくればよいのかも分からないお客様ばかりです。
着付けのリクエストもいただけないのは、
仕事は楽かもしれませんが、達成感は薄いのです。
技術の向上にも影響しますね。

お母様が着物を大事にされていれば、自然にお嬢様もそうなりますよね。

天気予報で雨か雪と分かった時点で、準備をされていただきたかった。
せめて、大判のショールを巻くとかしていただきたかった、
と思った人は少数派でしょうか?


いまとなっては、シミ抜き王子?に頑張っていただくしか有りませんが。

それにしても、こんな小言を言うようになって、
私も年とった証拠でしょうか~?





着付け~技術は永遠の螺旋階段

2012-12-27 18:07:41 | 着物
さて、クリスマスが終わると一気にお正月ムードですね。

今月はクリスマス直前まで、

成人式に向けて着付けスタッフへ振袖講習をしていました。

先日、オリンピックメダリストの振袖姿について、

「あれはないのでは?」

と、いう声を耳にしました。

着物の着付けはできない人でも、ダメなものは分かります。

コワいですね。

たしかにスポーツ選手の体型は着物向きとはいえないでしょうが、

その選手の、別の場面での着物姿は奇麗でした。

あきらかに着付した人の力不足であり、

またその着姿をOKとした人の見る目のなさが残念でした。



「人の数だけ着付けの数がある」

と言われる着付けの世界。



体型の違いによって補正が異なり、バランスがあり、

同じ着付けはないのです。

もちろん決まった手順はあるけれど、

上手くなるには、

ひたすら、お客様の着付けをたくさんさせていただいて、

失敗し、恥をかき、、、

そうしてやっと学び掴んでいくもの。



今、後輩や新人さんに指導するとき、

「ああ、私もここでつまづいたな」
などと思い返します。


「ああ、そういうことなんですね!」

と、発見や納得の顔をするのを見ると、
まるで昔の自分を見ているような気持ちになります。

スクールは別として、
仲間に教えるのが嫌いな着付師も多いようです。

ライバルでもあるのだから、
手のうちは簡単には教えられないの、よ~く分かります。



私の場合は、結構教えたがりみたいなんです。

これは講師ぐせ、でしょうね ^^);



教えたってすぐできるとは限らない。
私は、教えるそばからまたすぐ上に上がるゾ、
という気持ちになります。


技術は永遠の螺旋階段。
昇らなきゃ、見えないものばかり。


そんな気分のこのごろです。

(写真は公開画像より拝借しました)






















憩い~生徒さんとの恒例のX'mas会 at kiyoto

2012-12-16 22:17:46 | 着物
土曜日の夜、
『カラーコーディネート』教室の受講生OG達と、
『きもの美人講座』の受講生合同で会食しました。
年に1~2度の会食を、心待ちにしてくれる元受講生達は、

乙女のようにおしゃべりに華を咲かせ、
良く笑い、良く食べました!

職業、年齢も様々な皆さんですが、
私を要に喜んで繋がってくださっているのを見ると、講師冥利につきます。

年末の慌ただしい中の、憩いの一コマ。

着物こぼれ話しとしては、、、
雨も心配だったので、前夜に小紋を用意していましたが、
当日、やはりこれでは今イチだなと、

緑の色無地に変え、赤の伊達衿をして、
黒と銀ラメの袋帯にしました。

ほんの少しクリスマスムードを出したつもり♪

時間がないのに、久しぶりに袋帯を自分で締めてみて、
やはり二重太鼓は自分で結ぶより、
着付師が着せるものだわ、なんて実感!

自分が二人欲しかった~^^);

お褒めの言葉と、課題と・・・

2012-11-26 16:55:46 | 着物

三連休明けの月曜は、冷たい雨が降っていますね。

この三日間は、
ウエディングプランナーのクラスでカラーの授業と、
着付けは婚礼2件と、お宮参りの出張着付けを担当しました。

留袖を着付けしたお客様の中に、お茶をされる方がいらして、
年に数回は着物をお召しになるけれど、留袖は初めてだと嬉しそう。

ご自分がヘアメイク中、
他の方を着付けする私の姿を鏡でご覧になっていらして、
「いろんな人を着付けするのって大変でしょう?太っているとか小さいとか」
とお尋ねになるので、

「難しい人は、かえってやりがいあります」
とにっこり答えました。

「まあ、そういう方なら安心ね!」と仰り、
ご自分が着上がったときは、

「今日は緊張感のある、いいお仕事を見させていただきました」
と言っていただきました。

ご自分でも着物を着られる方にこそ、
私たちプロの仕事ぶりをわかっていただけますので、
何らか認めていただけると嬉しいし、張り合いがあります。

と、余裕な発言をした私ですが、
留袖や振袖同様、
花嫁着付けも余裕をもってできるようになりたいところ。

まだまだ無我夢中で反省点ばかりですが、
きっと来年は課題をクリアしましょうぞ!


受け継ぐ着物~お母様のお着物

2012-11-21 15:06:24 | 着物
先日の成人式の前撮りで、

お母様のお着物と帯をお持ち込みになったお客様がいらっしゃいました。



白を基調に青の濃淡を染めた地色。

花の色が映えてとても上品な色あい。

全体的にうっすらとした色の着物なので、確かに最近の着物にはない色です。

裾廻しが緑のぼかしで、お母様は帯揚げと帯締めを緑にされたけれど、

お嬢様はピンクに変えました。



「この着物、母(お祖母様)が買ってくれて。
当時はよく分からなかったけど、いいお値段だったのよね~。
私は2回しか着なかったの。それから、この子(撮影ご本人)の姉と、親戚の子も着たのですよ。」

と、お母様がニコニコして話されました。



きっと、ご自分が親となり、娘に晴れ着を着せる喜びを知り、

ご自身が娘であった頃の親御様への感謝が倍増されたのだと思います。



その着物を、今度は娘さんが着るとあって、

ご本人以上にお母様の気持ちが高揚されているのが分かります。



着物はデリケートな色で、それだけの人が着たというには、

とても奇麗な状態で保存されていて、驚きました。

きちんとお手入れに出してくださったおかげですね。

シミがあると、言われなければ全然分からなかったです。



成人式当日は、お母様が着付けをするそうで、

私が着付けしている間中、ビデオをまわしていらっしゃいました。

(本来ならNGですけど、お母様の心意気に負けて、目をつむりました^^);)

勉強になったかしら???



艶のある綸子の着物は、色白のお嬢様に良くお似合いでした。

普段あまり笑わない、というお嬢様も撮影中、とびきりの笑顔。



お祖父様、お祖母様は、

デジタルで即モニターに反映されるお孫様の写真を眺めて、

「まあ、女優さんみたい」と目を細めていらっしゃいました。



ご家族写真も和気あいあいと、楽しい雰囲気で撮影できました。



よい物を大事に受け継ぎ、また伝えて行く、

そんな着物の良さをあらためてかみしめた日でした。