イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

古衣市 ふだんのきもの~はちす選 @古民家ギャラリー・ゆうど

2012-06-28 23:17:55 | トピック

大阪の「はちす」(元「時代着物悠々」)さんのリサイクル着物の展示会が、
目白の古民家ギャラリーであることを知り、
仕事前にちょっと立ち寄ってみました。

さて、私、「はちす」さんは以前から名前を知っていただけだし、
ギャラリー「ゆうど」さんも初めて行く場所。

平日のお昼頃、お客さんは私だけ。

さ~っと見渡して、「あ、これいいかも!」
と羽織った麻の夏着物が、寸法OKで即決!

その後、手持ちの麻の着物に合う帯を物色しましたが、
決めかねる私に、
ギャラリーの方も一緒に探してくださいました。

「これ何かしら」と箱をあけると、龍村の帯が。
 50万円なり!
(鳥の刺繍がゴージャスだった~!)

そして、作家ものの更紗の帯が気に入りましたが、
予算オーバーで今回はパス。

リサイクルといっても、反物から、仕付け糸ついたままの未使用品や、
お仕立て付きの仮絵羽状態のものなど、
新品同様のお値打ちものが結構ありました。

お茶菓子まで出していただいて、一服させていただきました。

秋冬にも展示会があるので、また行ってみようと思います。

いわゆる呉服店と違い、
ギャラリーの展示会だと見学気分で出かけられますから、
初心者さんにもおすすめしたいな。

今日ゲットした麻の着物は、すぐ着る予定があるので、
後日アップしま~す♪

浮世絵に見る江戸美人の化粧~白、赤、黒ー三色の美』

2012-06-27 23:02:16 | 色彩

赤坂のホテルニューオータニ美術館にて、
江戸時代の女性の化粧道具や、浮世絵が展示中。

鏡を覗き込み、化粧する女の姿。
鏡の中の自分と対峙する姿は、いつの時代も変わらないのですね。

<白>

「色の白きは七難隠す」といいますように、

いかにお肌を白く見せるか、が化粧の決めて。
白粉にも決めの細かい上等なものから数種類あり、
顔より首の方をさらに濃く塗りました。
これは顔に塗った白粉化粧を柔らかくみせるためだそう。


<黒>
日本特有のお歯黒。
中世以降、成人式や婚礼と関わる儀礼でした。

江戸中期以降、黒は他の色に染まらないからことから、
「貞女のしるし」、として定着。

一般的に既婚者の象徴ではありますが、
地方によっては子どもができてから、などまちまちだったようですね。
私は、実際に見たことがないので、
やはり見た目は「ちょっとどうかな~」と思ってしまいます。

『陰影礼賛』の世界は遠い・・・

なんといっても虫歯予防効果があったのが、普及の原因でしょうね。

そんなお歯黒、外国人には、眉そりとともに奇異に見られ、
明治3年に華族に対して<お歯黒禁止令>が出ても、
なかなかやめなかった。
明治6年に皇后が率先してやめたのを機に、一般人もやめていったといいます。


<赤>
口紅、ほほ紅、爪紅。

いずれも濃い色は下品とされました。
江戸より上方の方が濃い傾向があったのは、今にも通じるところありますね。

紅のもとの紅花は大変高価だったため、お猪口や小皿に塗られて販売されました。

文化(1804~17)頃に、
「笹紅色」という濃い玉虫色の紅化粧が流行しましたが、
そうはいっても、濃く塗れるのは、富裕層の妻女か、遊女などだけ。
庶民は、墨をまず塗り、その上に紅を重ねて笹紅に近づけて塗ったそうです。

浮世絵にも下唇が黒い女性が描かれているものがありました。
涙ぐましい・・・

私も、<よーじや>さんでお猪口に入った笹紅を見つけて購入しました。(写真)
でも、思ったより暗い色で似合わなかった~ ^^);


展示品の中で、<紅板>がとっても気に入りました!
携帯用の、今で言うリップパレットなんですが、
蒔絵が施されていたり、とっても奇麗なんですもの。

赤白黒の三色って、ダイナミックな配色ですよね。
化粧だけでなく、着物も同じ。

黒地の長着に白い衿。
袖口や裾から襦袢の赤がのぞくのが、はっとさせられる。

思うに、私たちは黒髪であったから、この配色を生んだのではないかしら?

今のような照明環境がなく、
月明かりや、ろうそくの灯りのもとで映える色。
めりはりのある三色配色が生きる。

今、学生から主婦までのほとんどの女性が、髪を茶色に染めている。
黒より茶は、明るい=軽い

中身のない者はさらに、、、?

黒髪の美をもう一度再認識してみようではないか、
などと思いながら帰路につきました。



色彩検定、その先に?

2012-06-22 11:27:39 | トピック

6月24日はA・F・T色彩検定 夏期検定日。

検定を受験する学生へ向けて講義も追い込みです。

大学としては、学生たちに、
できるだけ多くの資格や検定を取得させたい、
という意向があります。

スクールのウエディングプランナーコースでも、
履歴書の資格・検定欄に書ける内容を増やすことは必須なので、
カラーの授業は検定対策となっています。

よく、「検定とると、何にいかせますか?」とか
「検定に合格したので、色で何か(仕事)したいんですけど。」
と聞いてくる人がいます。

資格や検定というものは、
実務とはかけ離れていることが多いのが実情でしょう。

国家資格とは異なり、
検定は、単に腕試し、とも思います。

大事なのは、検定のその先に、何をしたいの?
ということ。

したいことの通過点に検定なり、資格があるのはいいですが、
いずれにしてもその先のトレーニングを積まなければ、
プロにはなれない。

私の教え子の一人で、美容師になった男子がおります。
彼は、
「授業で習った色相環とか補色とか、三原色とか、すごく役に立っている!」
と言ってくれてます。

そのように、進む道があってこそ、学んだ事が生かせます。

いずれにしても、色彩を純粋に楽しむ気持ちがあってこその応用だと思うので、
どうか、検定やさんで終わらないでくださいね!

女子の「ステテコ」に思う

2012-06-17 22:35:20 | 着物

梅雨入りして紫陽花が奇麗ですね。
我が家の庭には白紫陽花が二輪ばかり咲いてます。

さて、今日は<父の日>。
私は父親に、カラフルな「ステテコ」をプレゼントしました。

ステテコつながりで申しますと、
実は私、先月初めてステテコなるものを履きました。

夏の和装には、涼しい下着が必須なのですが、
これまで思うようなものが見つからず、失敗ばかり。

4月から、「涼しく、裾さばきよく、リーズナブルな価格」
の裾除けを探しておりました。

そしてたどりついたのが、

<七緒>通販の、綿楊柳のステテコ

腰部分がストレッチレースですし、
ローライズで、腰紐の邪魔になりません。

これまで、ステテコはエレガントじゃないから、と
避けておりましたが、はいてみると楽ですね~♪

確かに、裾さばきが楽でございます。ハイ!

では皆さんにもおすすめしようかと思いましたが、、、


所作が身に付いていない初心者の方には、

「最初からはステテコは履かない方がよろしい」


と申し上げたい。


従来の裾除けの歩幅を知っているからこその、「楽」なのであり、
それを知らず、
「楽」から入るのはいかがなものでしょうか?

きっと、ばさっばさっと、
ひどい裾さばきになりそうではないですか。

もちろん、お店の店員さんなどで、
始終和服で動き回らねばならない、というのなら別ですけれど。

身勝手ではございますが、それが私の結論です。

いずれにしても、涼やかに、夏きもの、着こなしたいですね!

プロ着付師養成レッスン

2012-06-15 18:08:53 | トピック

渋谷区の<アントワープブライダル>にて、
プロ着付師養成のレッスン講師を担当しています。

基本的にマンツーマンで、技術をしっかり身につけていただきます。
カリキュラムはありますが、次のステップに進めるかはご本人の出来次第。
できなければその分補講となります。

これまで私は、一般の方や学生に、
和服を自分で着られるように教えてはいましたが、
プロ着付師を目指す方へ教えるのは、また違った緊張感がありますね。


このたびの振袖基本コースのレッスン生は、
フリーの美容師さんで、ヘッドアクセも創っている30代の女性。
将来のビジョンを明確にもっていて、なかなか頼もしいです。


私も、どう伝えたらうまくできるのか、
いろいろ工夫していきたいと思っています。

<グースクール>にてスクール案内掲載中
http://gooschool.jp/culture_SP002/tokyo/7101893/0002/

浴衣でバク転!~日本文化普及支援協会様文化祭にて

2012-06-03 18:22:29 | トピック
本日は、NPO日本文化普及支援協会様の文化祭へ行って参りました。

会場は、こなれた着物姿のマダム達で埋め尽くされていました。
内容は、着物ショー、着付けパフオーマンス、日本舞踊、落語などの発表。

歌や音楽に合わせて3分ほどで着物を着るパフオーマンスでは、
どこを省略しているのか、小物使いなど、見ていると勉強になります。

私も振り付けを考えてみようかな~?!


さて、最も会場を湧かせたのは、

チアリーダーのグループによるダンス。

ミニ丈の浴衣の下には、

バレエのチュチュのようなペチコートをチラ見せ

いきなり元気はつらつ!若返った舞台に、

皆さん、最初はおずおずと遠慮がちに手拍手していましたが、

一人がバク転をしながら前を横切るシーンでは、思わず

「ほ~!」と歓声。



浴衣でバク転~(^o^)/

☆注:私、中学時代体操部に所属しながら、バク転できないまま卒業してます^^;)

最後は大拍手で終えました。

もちろん、私はコスプレのような着方は好きじゃないし、

浴衣といえば「竹仙」の藍染めの絞りとかが一番ステキ!とは思っております。


しかし、生地が悪いとか、縫製が下手だとか、あんなもの着物じゃない、とか、、

ってことばかり言ってると、

多くの人に、とくに若者に着物を着てもらうチャンスはなくなります。

今回は、老いも若きも女性ばかりで、男性の出演者がいませんでした。

今後は、居合い抜きなんぞやってくださる、

サムライ魂の男性の協力が必須のようですね。

サービス業のプロとして

2012-06-01 21:49:14 | 着物
本日は、新人着付師及び着付師予備軍の7名に、
「プロとしての印象とマナー」レッスンをしました。

着付師は婚礼・美容に携わる技術者であると同時に、

<サービス業のプロ>

であります。

プロとしてふさわしい服装やメイクアップ、
言葉使いの基本から、
お客様への電話のかけ方や着付け中の言葉がけ、
あると便利な小物まで、
こと細かに事例を出して説明しました。

これから現場に出る皆さん達、熱心にメモをとられていました。

終了後は、現役着付師も交えて懇親会。
社長がケーキを用意してくださいました♡

いろんな種類があって目が泳ぐ~!

真剣な面持ちが、一気にほぐれた瞬間でした^^)