イリスの色いろのお話

イリスのエレガンス★コミュニケーション blog
色彩・着物・ファッション・アート

きものは苦しい?!

2011-11-25 15:45:46 | ファッション
NHKドラマ「カーネーション」では、
きものから洋服への転換期が描かれています。

主人公・いと子が、
生まれて初めて洋服を着て街を歩くシーンでは、

人目が気になる緊張感と、
はじめて履くパンプスの痛さで、
気もそぞろ。

家に帰るなり、
「あ~疲れた!やっぱりきものが楽ちん~!」
と畳に大の字になったのを見て、
思わず笑ってしまいました。

これって、今では大逆転ですよね?

ほとんどの方は着物は苦しい、
と思い込んでいますし、
実際、苦しい思いをされていることも多いでしょう。

きもの離れの一因でもあります。

でも私は不思議と、きもので苦しかった思い出がないのです。

着付けしてくれた方が上手だったのと、
自分で着付けを習った頃はゴムベルトだったからでしょう。

お客様に着付けするようになってからは、
着せるときも、着るときも、紐で絞めてます。

着付師のレベルは、
帯結びのバリエーションをもっているより、
俗にいう「紐かけ」のうまさだと思います。

レッスンで相モデルをするとわかりますが、
練習生の結ぶ紐は、ただただ痛い。

熟練のプロの紐かけは違います!

ふわっと何もしめていないかのようで、
それでいてしっかり結ばれており、崩れない。
着てて気持ちよいのです。

あの感触に、少しでも近づきたいと思っています。

着付け道

2011-11-23 15:54:23 | 着物
本日は、三歳のお嬢様と、母、祖母の親子三代の着付けをさせていただきました。

お祖母様から「上手い。すっきりしてていいわ」とお褒めいただきました。
プロですから上手いのは当たり前ですが、、、
そのお客様に気に入っていただける着付けができるかどうか、
これは毎回真剣勝負です。

着物が着られて嬉しい、という無邪気なお客様もいれば、
茶道などで着物に親しんでいたり、
ご自分で着付けをされなくとも、
バランスや着心地にこだわりのあるお客様もいらっしゃいます。
後者のお客様に認めていただけると大変嬉しいものです。

着付師の仕事に携わって数年ですが、
技術というものは、うまくいったか、いかなかったか、
自分が一番よく分かります。

同じ人、同じ着物を着付けすることはまずないので、
毎回、反省、反省で、
お客様には分からずとも、
心に大汗かきながら、
次こそはもっと上に、と思うのです。

着付け道に終わりなし、ですね

七五三~撮影裏から

2011-11-04 18:00:13 | 着物
悠仁様の「着袴(ちゃっこ)の儀」のお写真が、
新聞に掲載されておりましたのでご覧になった方も多いと思います。

http://sankei.jp.msn.com/life/news/111103/imp11110313000001-n1.htm


随分大きくなられて、利発な笑顔が可愛いですね。

「着袴(ちゃっこ)の儀」とは、
五歳になったお子様がはじめて袴を身につける儀式で、
俗にいう七五三では五歳の男のお子さんが羽織・袴をつけますが、
皇室行事では女の子も行います。
袴の色は男子は白、女子は濃色(こきいろ):濃い赤紫と定められています。

一般でも悠仁様の影響で白い袴を、、、と思われる親御さんが増えますでしょうか。

さて、七五三の着付けは子供ゆえに一苦労することが多いです。
泣き止まない、じっとしていない、すぐ苦しがる、眠くなる、、、など。

そうはいっても、私は普段から子供と接する機会がほとんどないので、
七五三の着付けでお子様たちと触れ合えるのも、また楽しいものです。
終えてみれば、つくづく親って大変ね!と痛感しますが。

子供には希望や未来があり、見る者を幸せにしますね。

お子様の成長と、それを見守るご両親様、
ご家族の節目であり、お幸せの一コマに、
裏方ながらちょっぴりお手伝いさせていただけて、
着付師っていい仕事だな~と思います。