「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

長万部の写万部山(しゃまんべやま)に登る

2009-05-06 22:53:23 | 道南の山々
          (写真: 酪農地帯に構える写万部山)

連休最終日の6日、「1000円高速道路」を活用して、道南の長万部町へ。

道央道の樽前から登別東までの車窓が楽しい。

枯れ木色の小高い雑木林にコブシの白、エゾヤマザクラのピンク、そして芽吹きの萌黄色が淡く浮かぶ。

三色が朝の順光に優しく照らされ、まさに山笑う。春もみじの光景が続く。

樽前山、ホロホロ山、オロフレ山などの白い屋根も輝いている。到着する前に、すでに大満足。

目的の写万部山(498.8m)は、頂がすくっと空に突き出す端正な姿を見せていた。低山ながら一等三角点があり、四方の展望が素晴らしいという。。


笹刈りの道を登り始めてまっさきに出迎えてくれたのは、はっとするような濃い青紫色のフイリミヤマスミレ。

群落が点々と続く。


(写真: フイリミヤマスミレ)


六合目で尾根に出ると、ぐんと太平洋の視界が広がる。尾根道にはカタクリが、終盤の輝き。

そして、ちらほらとフギレオオバキスミレが咲き始めていた。


(写真: 六合目から八合目を見上げる尾根道)



(写真: 咲き始めたフギレオオバキスミレ)


頂上直下の九合目で、大平山と長万部岳の白い連なりが青空を刻み、思わずため息が出る。「来て良かった」と。

そして、右に太平洋、左端に冠雪した羊蹄山と昆布岳の展望が広がる。



(写真: 右端が大平山、左端が長万部岳)



(写真: 左端に羊蹄山と昆布岳。右端が太平洋の静狩海岸)

頂上には一等三角点と天測点。

羊蹄山に加えて、目国内山などのニセコ連峰も一望できる。


(写真: 写万部山の山頂。左端が目国内山)

下山時に先行の女性ふたりが、尾根道に散らばる枯れた笹の葉をよけていた。出てきたのは、開き始めのシラネアオイ。芽キャベツのような葉っぱが愛らしい。

その存在、登っている時には全く気づかなかった。

「生育を促すために日を当てているのですか?」と聞くと、「週末に山開きで大勢の人が登る。踏まれないように目立たせた」との返答。

心優しき仕草に、ちょっと感銘。山旅の楽しみは、ここにあり。


(写真: もうすぐ咲くよ!シラネアオイ)

■登山記録
10時25分:入山
11時00分:六合目、尾根道に出る
11時30分:山頂

12時05分:下山開始
12時40分:登山口に戻る

 長万部温泉 丸金旅館 500円
シラネアオイのつぼみを教えてくれた女性に、お勧めの日帰り温泉を尋ねたら、教えてくれた。
源泉かけ流し。熱くてぬくもる、スベスベの実にいいお湯だった。









最新の画像もっと見る

コメントを投稿