「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

冬隣り 知事公館の雨もみじ 

2010-11-03 20:44:21 | 自然公園/原野/海浜

                                           知事公館の紅葉

朝から断続的に強い雨で、きょうも山歩きを諦める。ふと、アートウィークに道立近代美術館が無料なことを思い出す。

ロビーコンサートが始まり、ショパンのしなやかなピアノ曲が流れた。

窓から目を落とすと、水辺に赤や黄に色づいた落ち葉の数々。

雨粒が水に落ちると、同心の円が落ち葉を揺らしながら紋々とひろがっていく。

雨と、ショパンと、落ち葉と。心地良くその呼吸が響き合っていた。


ケヤキの巨木

エコール・ド・パリの画家たちの所蔵展を見終えて、知事公館の庭へ。

巨木の肌が雨に濡れて黒々とつややかで、空間にその輪郭を鮮やかに刻む。

濡れた紅葉も隣に迫る冬を目前に、生命を燃やすかのよう。

北海道の確かな四季は、まるで人生のようであり、この地に生まれ育った幸運を知る。



ハウチワカエデ(左)とヤマモミジ