「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

ドングリとムモンアカシジミ

2010-09-04 21:07:20 | 札幌・小樽周辺の山々
台風から変わった低気圧が過ぎ去り、さわやかな青空が広がった。

久しぶりの乾いた空気がうれしい。朝寝坊で出遅れた時は、いつも八剣山(498m)が誘う。

登頂まで一時間もかからない低山ながら、ナイフのように鋭い岩峰は、ぞくっと足がすくむ高度感。

山頂で浴びる日射しは夏を誇示するが、渡る風は涼やか。頬を優しく撫でて、汗を鎮めてくれた。

近郊の山座の名を確かめたり、眼下の田園風景を楽しんだりと、時が静かに過ぎていく。

切り立った崖に、晩夏の花が咲く。エゾミセバヤが鮮やかな存在感。まさに岩尾根のミセバ。


(写真: エゾミセバヤ)

ふと目を足元のミズナラの森に落としてみたら、青いシジミチョウが盛んに飛び交っていた。

小さいのでルリシジミかな。少々大きめの個体はミドリジミ類か。

発生の季節は過ぎているのだろうに、これも猛暑の影響かしら。

すると、鮮明な橙色のチョウが空を切り、樹冠を行き来する。ムモンアカシジミだった。

シジミチョウながら実に大きい。

食樹のミズナラの葉にとまる。秋の始まりを告げる青いドングリとのツーショットだ。

翅を広げてくれれば、鮮やかな橙色が目につくはず。

予期せぬ出会い。出遅れた寝坊とこの山に感謝。


(写真: ムモンアカシジミ  翅を開けば鮮やかな橙色のはず・・・)


■登山記録 2010年9月4日

12時15分:南口コースから入山
13時05分:山頂
14時05分:下山開始
14時45分:登山口に戻る

■登山歴
02年06月09日
03年08月02日
04年10月09日
05年05月28日
06年09月02日初秋の八剣山
08年07月13日夏の八剣山
09年05月09日春紅葉から新緑へ 八剣山