「山」旅の途中

40代後半になって始めた山歩き。自分はどこから来てどこに行くのか。光、空気、花々の記憶を留めたい。

洞爺湖の中島

2008-05-13 23:35:21 | 室蘭・登別周辺の山々
(写真:洞爺湖の中島~壮瞥公園から撮影)

洞爺湖に浮かぶ大小4つの島を中島と呼ぶ。メインの島が大島で、一番高い地点が標高454.8m。これを西山と呼ぶ。そんなことは、何も知らずに11日の日曜日、行き当たりばったりで中島へ。

(写真:大島の西山)

遊覧船は往復1300円。30分ごとに発着するので、島で数時間のハイキングが可能だった。売店で入山届をすると、ゲートの鍵NOを教えてくれる。エゾシカが岸辺に出て来るのを防ぐため、防護柵が設置されている。ゲートの中に入ると、遊歩道があるが、林床は荒れている。下草がシカに食べられて無残。フッキソウとハンゴウソウが異常に多く、これはシカが嫌うためか。樹齢数百年を彷彿させる太い樹幹を持つカツラ、イタヤカエデ、トチノキなども多く、本来は底力のある森なのだろう。春もみじと新緑が美しく、湖から森に渡る風が心地よかった。

(写真:トチノキ)

50年前に観光施設から逃げ出した3頭のシカが400頭に増えて、森が痛んだという。かつて150頭まで間引いたが、この1年で250頭まで増えたそうだ。動物と人間、そして森の関係をいろいろと考えさせられる環境だ。

(写真:雄のエゾシカ)

遊歩道は40分ほどで行き止まり。台風で倒れた樹齢400年ほどのアカエゾマツが目印だ。帰路、西山に登る登山路に気づく。朽ちかけた木の階段もあり、昔は地元の人に親しまれていたのだろう。30分で着いた頂上には無線のアンテナと二等三角点、それに小さな石碑。雲が多かったがニセコ連山と羊蹄山の見晴らしが良い。有珠山と昭和新山は木々の間から展望できた。