
昨日の「埼北よみうり」に、”歴史 想い 馳せる 埼北名城案内”と題して、本年4月6日に選定された『続日本100名城』のうち、
埼玉県内から選定された3城が紹介されていました。今更と思われる方もいるかとは思いますが紙面を紹介しておきます。

◇忍 城 〔続日本100名城 118〕 県指定旧跡
武蔵国成田郷(現・熊谷市上之)を400年にわたり本拠地としていた成田氏は、戦国初期、忍地方を支配していた
豪族忍氏を滅ぼして忍に移りました。
元の御三階櫓は三の丸に建てられていたようです。昭和63年(1988)に本丸跡に再建されましたが、本来の場所
や構造・大きさが異なりますので、復興・模擬御三階櫓に分類されます。

◇杉山城 〔続日本100名城 119〕 国指定史跡(比企城館跡群)
「中世城郭の教科書」と称されるれるくらいあらゆる城郭技術が盛り込まれた縄張りの山城です。縄張りの特徴から後北条氏の城と
推測されてきましたが、発掘調査で山内上杉の陣所から出土される特徴的なかわらけが出土されたことから、山内上杉の城との見解
となりました。
しかし、縄張り研究者は「山内上杉の城ではない。後北条の城だ!」と猛反対。これが城郭研究で有名な「杉山城問題」ですが、ま
だ決着はついていないようです。

◇菅谷館 〔続日本100名城 120〕 国指定史跡(比企城館跡群)
館のあった本郭の周囲に郭をめぐらして大きな館跡になったようです。昭和48年(1973)に「菅谷館跡」として国指定
史跡となり、平成20年(2008)に、同じ比企郡内にある「杉山城跡」、「松山城跡」、「小倉城跡」の3城と併せて
「国指定史跡比企城館跡群」として再指定されました。館跡と表示されてはいますが、その構造・規模等から城跡と称し
ても決しておかしくはないようです。