『人生は楽ではない。そこが面白いとしておく。』
先日、丸の内の丸善でこんな長いタイトルの本が平積されていました。かなりのインパクトを持っている表紙です。
よく見れば=武者小路実篤画文集=とあります。
武者小路実篤と言えば…『仲よき事は美しき哉』 ですね?
私の実家にも、かぼちゃや茄子の絵と共にこの言葉がかかれた丸いお皿がずっとありました。
パラパラッとページをめくると、丸いお顔に丸めがね、着物姿のモノクロ写真が載っていました。ああ、そうだ。武者小路さんはこんな人だった。
どの写真も、ゆったりとしていていいお写真でした。
しかしこの日はそこまで。何となく気になりながらも元の場所に本を戻して帰りました。
それから一月ほど経ったある日、図書館でこの本と再会。
借りて帰ってきました。
読んでみて、一番の感想は
武者小路実篤さんの事、私は本当に何も知らなかった。デス。
正直に言いますと
私は「書画を描く人」という漠然としたイメージしか持ち合わせていませんでした。
でも、前半に載せられたご本人の文の中には『僕は自分を画家だとは思っていない。』とあるのです(苦笑)
明治18年生まれ、雑誌「白樺」を創刊。
当時の日本の文学、美術、思想に影響を与え、ゴッホを日本に初めて紹介したのも武者小路さんなのだそうです。
そして「新しき村」の創設。恥ずかしながら、全く知らないことばかり…でした。
意外だったのが、画を書き始めたきっかけのお話で
40歳の頃、子どもの顔をスケッチしようとして、あまりに下手なので(ご本人が書いておられます)出来ない事はやってみようと画を書き出した。のだそうです。
それからほぼ毎日描き続けて十数年後、それまではお嬢さんに「たきつけをつくっている」と言われていた画でしたが、ある日「…いくら下手でもうまくなる」と言われた。と書き残されています。
自由で温かい家族の様子が伝わってくるお話です。
そして、強く胸を打たれる言葉にもたくさん出会いました。
ほんの少しですが、武者小路実篤という人の人生の姿を知り得た事で
今までとは違った気持ちで作品を鑑賞できるようになったのかも知れません。
自然が、或いは人の手が作り出した対象物を
どこか子供のような真直ぐな心の眼差しで見て、感じて、
喜びと共に描かれていることが、みる側にも伝わってきます。
『君は君 我は我也 されど仲よき』
『生まれけり 死ぬる迄は 生くる也』
読むごとに、言葉の拳がどしどしとぶつかって来る、思いがします。
*調布に武者小路実篤記念館と実篤公園があるのも知りました。いつか行ってみよう。
先日、丸の内の丸善でこんな長いタイトルの本が平積されていました。かなりのインパクトを持っている表紙です。
よく見れば=武者小路実篤画文集=とあります。
武者小路実篤と言えば…『仲よき事は美しき哉』 ですね?
私の実家にも、かぼちゃや茄子の絵と共にこの言葉がかかれた丸いお皿がずっとありました。
パラパラッとページをめくると、丸いお顔に丸めがね、着物姿のモノクロ写真が載っていました。ああ、そうだ。武者小路さんはこんな人だった。
どの写真も、ゆったりとしていていいお写真でした。
しかしこの日はそこまで。何となく気になりながらも元の場所に本を戻して帰りました。
それから一月ほど経ったある日、図書館でこの本と再会。
借りて帰ってきました。
読んでみて、一番の感想は
武者小路実篤さんの事、私は本当に何も知らなかった。デス。
正直に言いますと
私は「書画を描く人」という漠然としたイメージしか持ち合わせていませんでした。
でも、前半に載せられたご本人の文の中には『僕は自分を画家だとは思っていない。』とあるのです(苦笑)
明治18年生まれ、雑誌「白樺」を創刊。
当時の日本の文学、美術、思想に影響を与え、ゴッホを日本に初めて紹介したのも武者小路さんなのだそうです。
そして「新しき村」の創設。恥ずかしながら、全く知らないことばかり…でした。
意外だったのが、画を書き始めたきっかけのお話で
40歳の頃、子どもの顔をスケッチしようとして、あまりに下手なので(ご本人が書いておられます)出来ない事はやってみようと画を書き出した。のだそうです。
それからほぼ毎日描き続けて十数年後、それまではお嬢さんに「たきつけをつくっている」と言われていた画でしたが、ある日「…いくら下手でもうまくなる」と言われた。と書き残されています。
自由で温かい家族の様子が伝わってくるお話です。
そして、強く胸を打たれる言葉にもたくさん出会いました。
ほんの少しですが、武者小路実篤という人の人生の姿を知り得た事で
今までとは違った気持ちで作品を鑑賞できるようになったのかも知れません。
自然が、或いは人の手が作り出した対象物を
どこか子供のような真直ぐな心の眼差しで見て、感じて、
喜びと共に描かれていることが、みる側にも伝わってきます。
『君は君 我は我也 されど仲よき』
『生まれけり 死ぬる迄は 生くる也』
読むごとに、言葉の拳がどしどしとぶつかって来る、思いがします。
*調布に武者小路実篤記念館と実篤公園があるのも知りました。いつか行ってみよう。