まつかぜ日記

暮らしの中で思うこと

織のうつわ

2007年02月26日 | 手仕事のもの
この頃、少々落ち着かない気持ちのまま過ごしています。

週末に、とにかく何か美しいものをみに行こうと…心が求めていました。

青山にあるグラスギャラリー・カラニス
現在こちらで『蓋物展』と題した、幾人かの作家さんの作品を集めての展示が行われているます。その中には少し前から、とても気になっている佐野さんご夫妻の作品も出展されているのです。

ガラスの『蓋物』。
作品は殆どのものが手に収まるくらいの大きさで、とても可愛らしく。
春の日差しを通してキラキラ輝いて見えました。

写真のものは佐野曜子さんの『蓋物』ではなく『一輪ざし』ですが
川原のまるい小石のような、磯にある貝のような、穏やかなフォルムに引き寄せられました。
「織」と名づけられたうつわは、幾筋も紡ぎ、重ねられたような繊細な意匠。
実際の製作工程においても、時間と手間をかけた仕事をされているお話を思い出しました。

一筋、一筋と機を織るように積み上げられて生まれる器。
それは間違いなく人の手がこつこつ作り出したものなのに、まるで自然そのままのカタチに思えてしまうのが不思議です。
手の中に受けて、そのカタチを見つめていると
内側にある息づくもの、命のけはいを感じる気がしました。

夏橙 =ナツダイダイ=

2007年02月21日 | 散歩の途中
今日は朝からとても暖かでした。
昼前にちょっと外出した時にみつけた夏みかん。
近所の小学校の校舎裏の隅っこで、金色の実をたくさんたくさん付けていました。

数年前に、知り合いのお宅にお邪魔して
ご実家から送られてきた大量の夏みかんを皆でママレードにしたことがあります。
とにかく、皮を剥いて・剥いて…、刻んで・刻んで…
大変でしたけれど、初めてのママレード作りは今でも忘れられない楽しい思い出です。
帰りに、残った夏みかん3つとオレンジーピールのレシピを頂いて
後日、オレンジピール・チョコレートなるものも作ってみました。
これが予想以上に美味しく。。。

小学校のみかんは、このまま放置されるのだろうか?
できる事なら頂きたい---などと欲の張った妄想をあれやこれやと考えながら
写真を一枚撮らせて頂きました(苦笑

これまで『夏みかん』と当たり前に呼んでいましたが
調べてみると日本名は『夏橙 =ナツダイダイ=』
『夏みかん』は商品名だそうです。

それにしても、何故『夏』みかんなのだろうか? 時々浮んでくる疑問デス。
(でも、いつも解決しないまま終ってしまうノデス。)

夏に実るから?
それとも熟すのを待って初夏に収穫するからなのでしょうか?
*↑初夏まで待つと熟すという話は今調べていて、はじめて知ったのでした!


隣には梅の花
既にピークは超えたかな、という感じ。
春の濃密な香りにトキメキました。

スイート

2007年02月14日 | 
昨日の夜、小さな本を読みました。
この所、時々繰り返して手にする本です。

『モザイクの馬』-講談社-

馬に関わる18のお話。
rucaさんが紹介されていたのを読んだあと、すぐに図書館で見つけたのです。

*そして、ずっとお借りしています・・・

実は、夫の誕生日にどうかなぁ-と。
でも、やはりこれは「自己満足」なだけ?と考えているうちに時間が過ぎていってしまい。手配できないまま「その日」は終ってしまいました。(近くの本屋さんでは見つけられなかったのです)


本に納められた小さなお話には、ふわわっと心をくすぐられます。

きょうは St. Valentine's Day  
あ・ま・い お話を一つご紹介します。

スイート

 ぬいぐるみの馬、古くなって、食べこぼし
をつけられたりして、ずいぶんよごれました。
「きたないわねえ」と持ち主は、ある朝、ポ
イと捨てちゃいました。ポリバケツの上で泣
いている馬を、野良猫がみつけました。なめ
てみました。涙でしおからい馬でしたが、な
めているうちに甘くなり、そしてきれいにな
りました。「くすぐったいよ」と、馬が笑い
ました。猫は馬を、ねぐらに連れて帰り、ス
イートと名づけて、仲よく暮らしました。



 ね?(笑)

針さし

2007年02月08日 | 作りました*再利用
先月のボロ市で出会った小さなカゴで<針さし>を作りました。

思えば小学生の時に、初めて自分のお裁縫箱を手にしてから
ずっとお世話になってきた<針さし>ですが
自分で作ったコト、一度もありませんでした。

確か、祖母は中に髪の毛を入れていました。

私は、友人から聞いた事を思い出し、使用済みのコーヒー豆を入れてみました。

コーヒーの分量がなかなか難しく、何度か入れなおしました。
上の写真は一号。
やはりちょっと中身が多いような・・・(苦笑)

↓は二号。
ラクダくんの隣に置いたら、なんだかしっくりきています(笑)。
~旅の途中のにぎやかな市場で~ のイメージ(?)で写真を一枚。


カゴと一緒に見つけたお猪口は、粋な感じで作れたらいいのですが。
思案中です。

味噌をつくる 立春

2007年02月05日 | お味噌
三日の節分の日に、ずっと壁にあったクリスマスのリースをしまいました。
片づけが苦手な私ですが、それでもお正月の前にはいつも取り外しています。
でも、今年はこのリースがとても暖かく思えて、冬の間は白い壁に掛けておく事にしていました。

そして四日、立春。
春の仕度にとりかかる頃合いです。
(今年は特別に春が早いみたいですし。。。)

そしてそして、なんと幸いな事に
この季節の節目の日にはじめてのお味噌つくりを体験してまいりました。
galleryらふとさんの『味噌づくり。大豆と糀を楽しむ会』に参加させていただいたのです。

『工房からの風』では何度かおじゃましているのですが
ワークショップ参加は今回が初めてで、少々緊張してのぞみました。
出かける前は、頂いたお手紙を取り出しては何度も持ち物チェックしたりして…
(なのに、忘れ物一つありました・苦笑)
それでも、味噌仕込み歴16年!の石田紀佳先生をはじめスタッフの皆様のとても明るく自然な笑顔と火の入った七輪の香りにすっかり心和み、ほのぼの~とお味噌を見つめてまいりました。

作業の前に
まずは米糀100%の甘酒をいただきました。
甘酒といってもノンアルコールです。さらっとした口当たりで、ふくよかな香ばしさが忘れられません!


このワークショップ
とにかく良い香りを幾つも体験しました。
炒ったお豆の香り(これはそのまま食べて、残りは「豆まき」しました。)
茹で上がった大豆の香り、そして米の糀と麦の糀。
どれも皆、懐かしいような~やすらぐ香り でした。

↓大豆と糀と塩をみんなで合わせた後、分けていただく所。
三角巾にエプロンで順番を待つのは、給食の時間みたいでなんだか嬉しい(笑)



それぞれお味噌を鞄にしまったら
泡盛を頂きながらお味噌のティスティングも。
↓写真、左上から時計回りに、八丁味噌→麦味噌→玄米味噌→黒豆味噌
この他にも1年前に仕込んだフレッシュな米味噌や柚子味噌など盛り沢山でした。
写真の上の方に写っている三つの皿の白い物は天然塩です。
粟国の塩、海の精、ゲランドの塩を味わい比べてみました。


この他にも、石田先生の作られた大根と里芋の白いスープや蒟蒻の味噌いため(蒟蒻も自家製で本当に美味しかった!)を味わい、身も心も…いえいえ、眼も鼻も口も手も…楽しい体験をいただきました。


保存容器、色々迷いましたが
ホウロウの寸胴を買って移しました。
殺菌は芋焼酎で。塩→ラップをして(一応)完成。
外箱も(何となくかわいい気が~)一緒に記念撮影。


冷蔵庫ではなく、我家で一番寒い部屋の北側の窓辺に置いてみることにしました。
でも不安なので、現在気温を計測中です。
やはり一時は冷蔵庫に収めた方がいいのだろうか???
あとはドキドキしながら梅雨明けまで待つのみデス。
おとなしく待っていられるか?自信ありません。(苦笑)

*トップの写真は「手仕事の庭」の三椏<ミツマタ>
綿毛をまとったようなつぼみがほのかに輝いていました。
黄色い花が咲くそうです。