まつかぜ日記

暮らしの中で思うこと

リネンエプロン

2008年09月26日 | 手仕事のもの
〖chikchiku〗さんからエプロンが届きました

前から気になっていたリネンのエプロン。
でも、私の唯一つのエプロン選びのこだわりが迷いの種でした。
(これまで、ずっとウエストで紐を結ぶデザインばかり使っていた。という
たわいも無いもの、なのですが。)

しかしそんなこだわりは、ある日突然さらさらと消えていき。
晴れてお願いするに至ったのでした。

実際に手にとって見るエプロンは色も肌触りもとても良く(笑)
お願いしてよかった~!
じわじわと嬉しく、楽しくなっていくのでした。

そして、包みを開いたときから気になっていた水色の糸。。。
今日の弾む気持ちを、何かのカタチで残しておきたくて刺してみました。



またもや『猫の足』です・苦笑
少々中途半端な感じもしますが(ひなこさんごめんなさい)
エプロンとこの糸の色合いはとても素敵です。

新しいエプロンに弾む気持ちを頂いて
また、今日からガンバロウ~と思うのでありました。

コブナグサ =小鮒草=

2008年09月21日 | 作りました
半袖のシャツを着る暮らしは続いていますが
9月になって、虫の声を毎夜耳にして、
気分はすっかり『秋』です。
そしてイベントが盛り沢山な季節なのです。

そのスタートとして、以前から気になっていたのが
ギャラリーらふとさんの
〖鎮守の杜の色暦-コブナグサ〗でした。
コブナグサ染め・・・とても綺麗な黄色に染め上がった写真が紹介されています。

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調べてみると、この草は「カリヤス=刈安=」とも呼ばれ
八丈島で織られている“黄八丈”のあの黄色を染め出している草なのです。
数年前に訪ねることの出来た八丈島。
それまで、黄色い格子柄の織物という漠然としたイメージで捉えていた黄八丈。
実物の輝くような美しさに驚き、忘れられない思い出となっています。

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残念ながら、らふとさんのワークショップは仕事で参加できませんでした。
代わりに、huiziさんのブログのレポートを何度も眺めておりました。
・・・と、この草をどこかで見たような・・・
近所の人目につかない花壇の隅にこんもりと茂っていたのはこの草か?!
そう思い始めると、煮出してみたい!衝動が幾度も襲ってくるのでした(笑)

そして、不安だった媒染液についてもhuiziさんにアドバイスを頂き。
今日、イチカバチカ、でやってみることに。


作業中、一番の気がかりは、はたしてこの草が本当にコブナグサか?ということ。(苦笑)
インターネット上の様々な写真を何度も見比べましたが、
細かな所が、皆それぞれ違っていて。
正直にいいますと、媒染液から引き上げるまで確信が持てませんでした。(汗)

↑帽子を深々とかぶり、心持コソコソと摘んできたコブナグサと思われる草。
採取量も適当(これでいいのか?)


葉と共に茎を2~3センチの長さに切り。
約20分煮出した液に、白い毛糸と生成りの刺し子糸、そして
『藍の生葉染め』で染めたストールも入れてみました。

*この藍染のストール、お気に入りで度々首に巻いて出かけていたら
斑に色が褪せてしまいました。藍が落ち着くまで(?)大事に寝かせておいた方が良かったのかもしれません。
そんな訳で、薄っすら黄色がかかったらどんな風になるか?
もしかしたら、綺麗な緑色にならないか?と妄想を膨らませ投入したわけです。

染め液はほんのり黄色。


時々中のものを動かしながら約20分。
今度は焼きミョウバンをお湯で溶かした媒染液に浸します。
媒染液に入れてからも、黄色はうっすらと糸に付いた?というくらいで
特に綿の刺し子糸と綿麻のストールは絞ったら元の色に戻ってしまうのでは?と思えるくらいの様子でした。



そしてもう一度染め液へ。
なにやら黄色い色がついてきた気配がしてきました(笑)


染め上がりはこんな感じに。(実際はもう少しはっきりとした青みがかった黄色です)
左から、綿の刺し子糸、毛糸(ウール100%)、綿麻のストールです。
綿の糸は、ずっと淡い色のままのように見えていましたが、最後の最後でウールに追いついた(?)ようです。ストールは明るい黄緑色。春に似合うストールか。



さてさて、この黄色で何を作りましょうか?(笑)
ともあれ、本当に身近な素材で楽しい経験をさせていただきました。
「ギャラリーらふと」さん、そしてhuiziさん☆、ありがとうございました。

味噌そして十五夜

2008年09月14日 | お味噌
今日は十五夜・中秋の名月。
お天気予報が気になります。

午後になって、ふとお味噌の様子を見てみようと準備(心の)をしました。
数日前に、一緒にお味噌を仕込んだ友人から
『味噌出来上がりました』という短いメールが来ていたのです。

今年は梅雨の頃に一度天地返しをしてみたのです。
早々に味噌を入れた容器の蓋を開けてみた友人からは
黒いカビの報告があり。
多少の事は覚悟の上、とはいうものの
やはり蓋を開けるのは勇気がいる事でした。

私のお味噌にも隅の方に何やら白いものが。
でも、予想以上に少なくてホッとしました。
カビにはカラシが効くという噂を試すべく、天地を返したお味噌の上に
元通りにラップを置き、その上にカラシをパラパラと撒いておきました。

それから数ヶ月。
蓋にかぶせた手ぬぐいを取る所から、ちょっとドキドキです。

・・・世の中はいつも思いもよらぬ事が起きるものです。 
なんと、カビ対策に置いたカラシが全部真っ白に!
まるでカマンベールチーズの表面のような状態。カビと化していました(苦笑)
一人、口の中でうわ~っと声を上げ、その白いものが
中に落ちないようにラップをはがすと・・・
なんと、いい香り!まるで八丁味噌のような深い色合い。
こんなに熟成が進んでいたとは。
しばしウットリ。。。



でも、この色は表面のほんの数ミリの所まででした。
中は明るい色。新しいお味噌の色です。
しかし、立ち上る香ばしいお味噌の香は全ての不安を一掃してくれました。



夕暮れ時から雲が広がってきましたが
薄い雲の向こうに見えた月は、
丁度蜜蝋燭のような橙がかった色でまぁるく光り。

お月見の宴とはいきませんが
近所で摘んできた草花を丸い琉球の器にさして、
栗饅頭(?)と出したばかりのお味噌も添えてみました(笑)
秋の恵みに感謝する十五夜。



現在、パラパラと雨が降っています。
しかし虫の声は止まず、
月も時折、黒い雲の切れ間から顔を現しています。

-布に関するものがたり-  宮本佳緒里 展

2008年09月07日 | 手仕事のもの
9月4日、ヒナタノオトさんで初日を迎えた宮本佳緒里さんの作品展にお邪魔しました。

『国や時代や素材の違う小さな布をいちまいにつなぐとき…』と
つづられたDMの言葉に引き寄せられるような気持ち、を感じていました。

ヒナタノオトさんへ向う階段の下から
ほのかに見える店内が、何かいつもと違う人々のゆらぎを感じ(笑)
期待感は一気に高まっていったのでした。

まずは、とにかく並んでいるガマ口の数に驚き、しばし呆然。
どこから見ていこうか?考えつつ、目が定まりません。
そして、作者の宮本さんの「それは百年位前の中国の麻です…」という声!
えええっ!他のお客様に説明されている
その言葉に体が吸い寄せられていきます(苦笑)

とても小さな布を縫い合わせて作られたガマ口がたくさん。
その全ての布について、宮本さんは一つずつ説明してくださいます。
本当に楽しそうに☆

キョロキョロ見て回っては、誰かの手にするガマ口の説明を覗き。
布が旅してきた道のりに想いをめぐらし、またキョロキョロする。

見れば見るほど、自分の好きな布が目の前に登場してくる感じです。
「あぁ~こういうのに弱いんです。。。」いったい何度つぶやいた事か。
自分の弱点、披露しすぎです!

何度かの休憩を挟み、体力が続かなくなった頃(苦笑)
やっと決断できたのが↑。

そして、その反対側は↓。
意図したわけではないのに、並べてみると雰囲気が似ています。
麻のガマ口。「百年位前の中国の白い布」や
私のお気に入りの「タイのホワイトモン族の古布」も少しだけ入っています。



そして、ストラップ付きのガマ口。
      


++++++++++++++++++++++++++++++++++
 ・竜神村 あゆみちゃんの手紡ぎ布
 ・日本泥染め
 ・べんがら染め
 ・日本風呂敷古布
 ・中グアテマラ  
++++++++++++++++++++++++++++++++++
と、教えてくださいました。

出来るだけ布を無駄にはしたくない、と話されていた宮本さん。
確かにその想いが伝わってくる作品でした。
そして、そんな宮本さんだからこそ
様々な土地に芽生えて、多くの人の手がかけられた布たちが
宮本さんの元に集まってくるのだと思います。

お話を伺っていて
宮本さんの作業台に残された小さな小さな数ミリの布端や
糸くずを集めて、ミノ虫に蓑を作ってもらったら
どんな綺麗な蓑ができるのだろう?と考えていました。
想像するだけで楽しくて、幸せな気持ちが膨らみます。

梅ジャム

2008年09月03日 | 作りました
誰もいない夜。
ひとり、瓶の中から梅の実を取り出しては
その種と果肉を、とつとつと切り離す。
切り離す。

ボールには、まだまだ美味しい所が沢山ありそうな種が・・・



いやいや、コレを骨の髄(苦笑)まで味わいつくそうと考えると
この作業は中断して、またまた1年、2年、と時間が過ぎてしまいます。ので
とにかく作業を淡々と続けることに徹します。

うちの冷蔵庫には、多分2年位前に作った梅酢と
それよりもさらに2~3年前に作ったハズの梅酢が2瓶あって、
野菜室をそれはそれは狭いものにしていたのです(汗)
この青梅とお酢と蜂蜜で作る『梅酢』は俳優の沢村貞子さんが
本に書かれていたレシピでつくったもので、
爽やかな梅の香りとまろやかな酸味で、お料理にもとても重宝しておりました。
この梅酢で作るちらし寿司や和え物は一味違います(と思っています)

しかし、ついに先日、『梅酢』は無くなってしまい。
(古い方はもう随分前からこの状態だったのですが、放置していました)
大量の梅が残ったわけです。

時間をかけて煮込めば、実は崩れるほどに柔らかくなるかしら?と
適当な考えで、お鍋に投入。
結果は・・・


奈良漬けを刻んだものでは在りません。(笑)

2日かけてジャムにしてみましたが、さすがに古い方の梅は
形を保ったままでした。

もともと、すっぱい青梅にさらにお酢を入れたものですから
かなりお砂糖を投入しても、しっかりスッパイ!梅ジャムです。
でもその強い酸味が大好きなんです。