まつかぜ日記

暮らしの中で思うこと

- 輝きの奥ゆき -

2010年02月27日 | 手仕事のもの
ヒナタノオトさんで開催中の

加護園 (ガラス)  舞良雅子 (染織) - 輝きの奥ゆき -

初めの週末に出かけられなかったので、
今回はご縁が無かったな、と思っていました。
(特にこれからの季節:春先の“巻きもの”があったらいいな…
と思い当たってしまった自分に、舞良さんの『布』はあまりに目の毒ですし・苦笑)

でも、工芸帖に紹介された写真を見ていたら、たまらなく実物を見てみたくなって。
人形町にむかいました。

舞良さんの布は
それぞれに異なる表情を持っているのですが、
どれにも共通する・・・なんと言えばいいのでしょうか?
布の中心に在る安定した力の強さが上品な面差しをつくっている様に、
私には思えました。
(思っていた通り、とっても魅力的です・汗)

加護園さんのガラス。
金箔を施した“蓋もの”が特に素晴らしい。
小さなドーム型のガラスの中で輝く金色の世界。
どこか雅やかな姿、なのに、
描かれているのは野の草花や虫たち。
足元にそっと芽生えた小さな世界です。
非常に繊細な線で描かれた生物の様子は、近づいてみればみるほど
その先に広がる世界を知る、気がします。

他のグラスなども、一見儚げな澄んだカタチ。
なのに、小さな箔の余韻や草花の姿が心にずっと残ります。

以前に読んだ本に、
西洋の絵画は、その絵の持つ世界、美しさを
離れたところからでも語りかけてくる。・・・・
けれども日本画は、こちらから近づき、その声に耳を傾けることで
その美の世界がみえてくる。・・・
というようなコトが書かれていたのを思い出しました。

舞良さんの布も加護さんのガラスも
近づいてみると、第一印象を大きく上回る
数多くの魅力的な要素を含んで、つくられているのでした。

やはり、行ってみて良かったデス。

クッキー

2010年02月18日 | 手仕事のもの
予報通りに
雪が降る朝、の東京。
寒い日が続いています。

写真は
先日のらふとさんでのワークショップの日に、めぐりめぐって私の手の中へきてくれたクッキー。
こんなにたくさんの種類が入っていたのです。感謝!
n*cafeさんのクッキー♪

ことり文庫さんの『ことり便』と一緒にお願いしたり。。。していましたが、
今回は初めて“いちご”を体験して。とーっても嬉しかったデス。
ごちそうさまでした。
そして、ありがとうございました!

桜蕾染め

2010年02月15日 | ワークショップ
2月13日
ギャラリーらふとさんのワークショップ
『鎮守の杜の色暦-桜蕾』へ行きました。

朝、カーテンをあけると、屋根にうっすらと雪が積もっていて。
雪からみぞれの寒い一日でした。



染織家の森文香さんのお話の後、作業にかかります。

桜の枝。
花ひらく前に、込み入ったトコロを剪定するのだそうです。
小さな蕾をつけた細い枝を刻んで煮出します。
蕾を見つめてしまうと、手が一瞬止まります。が、
お願いします・・・のような気持ちで作業を続けました。

ココから二班に分かれて。 私は前半の染めの作業から。
二日前から準備していただいていた染液を加え
水に浸した麻布の袋を一斉に投入。
(染液の中の赤い色から繊維に吸い取られていくそうで、投入時のほんの少しの時間の差が
色合いを変えてしまうそうです。ですからここでの“一斉に”というのは非常に重要なのですね。)

鍋を火にかけながら、20分ほど液の中をかき混ぜ続けます。
その後、媒染液につけて。そして再び染液へ。
もう一つの班の方と交代です。

この日のもう一つの課題は『色寄せ帖』をつくること。
美しい、植物がもっている多様な色彩。
思い思いに選んでいきます。


用意された白い『色寄せ帖』に載せられた森さんの言葉が、
目にした瞬間から、ずっと頭の周りをまわっている~そんな感覚が続いています。

・・・色寄せ
いろいろな絵や文章にふれるたびに、
こうして選ばれた色や言葉は、なんて幸せなんだろう、と、思います。・・・


・・・なんて幸せなんだろう、
身の回りのモノゴトをこんな風に想ったこと、なかったと思います。


『色寄せ帖』はたくさんの糸の中から4色選んで、並べて。
その題名をも考えてみる、のですが、
最初のコトバにイッパイイッパイになってしまって(苦笑)
・・・今の想いを、他の誰かやいつかの自分に伝えられる、とても幸せな一頁。
という所まで頭が全く付いていかず、まいりました。

発表の時間。
見事なほど、それぞれ異なる色どりで、楽しかったです。
そして、タイトルにも
皆さん、ちゃんと心に残った風景とか、物語があるのです。

私は、梅の色に惹かれて
あとはそれに合わせようとした選び方で。
苦し紛れに亡くなった祖母の名前をつけてしまいました・大汗



四つの色は森さんが染められた糸。
上からログウッド、梅、落花生、キハダ。

この日が命日だった祖母の名前は「静枝」
ーしずかな木々のこずえーを想うこの名前が好きです。

思えば、この日、冷たいみぞれの中の梅の姿もまた静か、でした。(苦笑)

そして、さらなるお楽しみ♪
らふと茶菓部:ホンマさんのお菓子
『桜浮島』一足早い春の香りを楽しませていただきました!
美味しい~です。



トップの写真。
大豆を一粒ずつ使い“豆絞り”した桜蕾染め。
右下の端に縫いとめられているのは
スタッフのウサミさんがハンドステッチで印した“ギャラリーらふと”のカタチ。
すばらしいです!

右隅手前の小さなハギレは各々が名前を書いて袋に止めつけていた小布。
たぶん、木綿でしょうか。淡いピンク色に染っています。
しかし、麻布の袋は想像以上に濃い桜色に染まりました。
しっかり下処理していただいたおかげ、なのですね。

ありがとうございました。

二月

2010年02月11日 | 作りました
二月は夫の誕生月。
今年は思い立って、やってみることにしました。

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はい。
こちらは分量の小麦粉とぬるま湯を良く練って2時間寝かせ
25センチくらいに伸ばし、クルクルと丸めたところデス。。。



。。。いえいえ、そうではなく
こちらは羊毛を綿状にした“ニードルわた”というもの。
良くご存知の方も多いことと思われますが、
私は先日、運命のように発見できて良かった~♪です。

ただ、何度見てもパン生地に見えてしまって困ります・笑

この“ニードルわた”を入れて作ってみたのが
↓ポットカバー。

夫は 最近、職場でもポット持参で紅茶を飲んでいるようで。
他に緑茶用の急須もあり・・・冷汗。
机の引き出しに収まる小さなポットカバーです。

形は、私の先生“針の森”さんの作品を参考にさせていただきました。
でも、用尺の計算が甘くて・・・
あの、ふかふかで暖かそう~な様子にはなりませんでした・涙
薄くても、羊毛の力でどうにかしてください!(祈!)



二月の野原のイメージ(東京版)。
「表そろばん」という文様です。

ハボタン

2010年02月10日 | 暮らし
“お正月の花”として買ってきた ハボタン。
花(?)の直径は10センチ程。茎も長く。
小ぶりの花瓶に水仙や千両、松と一緒にさしておけるのが
何だか新鮮でした。

ハボタンといえば、
小学校の花壇に堂々と並んでいらっしゃる、イメージです。
殺風景な冬の校庭に、ハボタンが彩りを添えてくれていましたけれど
「かわいいハボタン」って、想像できませんでした・苦笑

↑外側のクリーム色や薄緑色の葉(花びら?)は
随分落ちてしまったけれど、(水が切れてることもしばしばで。)
まだがんばっていてくれるハボタン。
今は、小さな一輪挿しに丁度の大きさ。
こんなに小さくても、部屋の中にあるだけでホッとする一瞬を運んでくれます。

この頼もしさ?
力強さは、冬の花壇のハボタンと同じだな、と気づいた朝でした。