まつかぜ日記

暮らしの中で思うこと

『驚きの明治工藝』展

2016年10月28日 | 手仕事のもの

10月13日、久しぶりに上野へ。『驚きの明治工藝』展を見ました。

目当ては「自在置物」。(面白かったです!) 

しかし殆ど全ての作品を覗きこみながら、私は『すごーい!』と一人呟いておりました。

ただ精緻なだけではなく、表現する人の強い意志をも感じる作品ばかりです。

 

・・・当日のメモを紛失してしまい、曖昧な記憶のメモ、少し残します。・・・

この展示の全てが、国外のコレクター一人のもの、というのがちょっと意外でした。

お話によると、こうした優れた明治の工芸品の多くは海外へ輸出される目的で作られており。

「自在置物」も多くが輸出され、明治以降の国内では、殆ど表舞台に現れなかったとか。

たしか、、、1980年代に入って(83年?)、「自在置物」の展示会が開かれ、

そこで多くの人が、この驚きの工芸品を初めて目にしたそうで。

そもそもこの呼び名も、その展示品の箱に「自在置物」と書かれていたので そのまま使われた。というお話でした。驚きです。

入口には”自在”の龍。 (展示物は殆どのものが撮影OKです)

動きのしくみは・・・

パーツの中も見られる展示あり、解説も伺いましたが、なかなか~判りません・苦笑

 

 

ただ眺めるだけでも、凄さは伝わってくるのですが、でもやっぱり動く所が見てみたい。と考えていたら

ギャラリートークの中盤に、なんとなんと!”教授の私物”を触らせてくれる、と。

掌に乗るサイズのイセエビとカニが手渡しされ、受講者の中を回ります。

落としたら壊れちゃう!?・・・でも、先生なら直せるのか??などと 上気した頭でぐるぐる考えながら

私もイセエビの尾の滑らかな動を自分の手で確認させていただきました。 

改めまして、貴重な経験を、ありがとうございました。

 

「自在置物」は戦国時代に甲冑を作っていた職人が、その技術を生かしてつくりはじめたモノだとか。

実際に使われた甲冑として伝わるモノの中に、羽が動くトンボが付けられた兜などがあるそうで、

「自在置物」の中でも、昆虫はその最も古いものの一つ、と言えるかも~というお話。

 

その他に 木彫、漆、陶磁器、七宝、織物、数は少ないですが見ごたえは充分でした。

それに、会場が広くないのも じっくり観るには丁度良いように感じます。

 

帰り道。駅のホームのこんな眺めも

龍の背中に見えてしまう・笑

 

『驚きの明治工藝』 展

2016年9月7日(水)- 10月30日(日)
午前10時 - 午後5時(入館は午後4時30分まで)

東京藝術大学大学美術館 本館 展示室1、2にて

*展の公式サイト→  で、”コマ撮り動画「じざいヘビ、にょろニョロ」がみられます!


工房からの風 2016

2016年10月15日 | 手仕事のもの

今年も、『工房からの風』に行ってまいりました。

とは言え、昨年は欠席(?)し、二年ぶりでしたので

今回は様々な風景が新鮮に映りました。

否、この『工房からの風』というイベントは常に動きを止めず、前に進んでいるですから、

この新鮮な感覚は当たり前のことかもしれません。 

↑トップの写真は お庭の花たち。この景色が本当に心地よいです。

↓写真がピンボケで失礼。 草花の一つ一つに手書きの名札がついていて。

「あれ、この花は??」という会話に答えてくれます・笑♪

 

おり姫神社の奥は、熱い心意気を感じます!

男の仕事場

 一日で一つのフライパン。最後は卵を焼くそうな。

 椅子の張り替え♪

 樹とともに布をつくる人。

この他にも木工のstudio fujinoさん、陶芸の瀬川辰馬さん

お二人のお店が並んでいるのですけれど、素敵な空間をつくられていました。

それから、鋳金技法の本山ひろ子さんのテント!

出店の空間に合わせてご本人が手作りされたとお聞きしました。

作品たちと相まって、輝いてました。

 

そして、最後に立ち寄った『民具の扉』。三名の作家のお話も心に残りました。

あー楽しかった。

 

そして風の余韻は、我が家でもまだしばらく続きます。

 n cafeさんの 薬膳ジャム。

 

 

 


ありがとうございました ~中津箒とこぎん刺し~展

2016年10月04日 | 糸コト

糸コトブログでもお知らせしていますが、

plumさんでの企画展は秋晴れの中、終了いたしました。

たくさんの方々に見て頂けた事、また

お心にかけて頂いた事、とても嬉しく胸に響いております。

ありがとうございました。

 

・・・ところで、古河の街はしみじみ味わい深い街でございました。

 一見地味?な感じ?がしたのですが(古河の皆様ごめんなさい!)

駅の観光案内所のボランティアの方のお話では

『戦争で焼けなかったので、昔の蔵や樹木が残っている』そうです。

街を歩きながら、幾つもの巨木を目にしました。なるほど!

小学校の楠は明治38年頃に海外から持ち帰った種(一本の木からとったもの)を

蒔いて育てたものだそうで。現在でも、いくつかの小学校に 

同い年の大きな楠を見る事が出来るそうです。

すばらしいです。

 

企画展の最終日にも、ちらりとplumさんにお邪魔したのですが

帰りに2つ買い物をしました。

一つは『五家宝』!! 

私、大の”きな粉”好きなのです。

幼いころ、頂き物の箱に入ったゴカボー(五家宝)を一人で食べつくしていました・笑

駅前のお菓子屋さんでゴカボーの張り紙を見つけ、即購入。(一番小さな袋を一つ、です)

帰宅して、一人でぱくぱく。。。

そして、思いだしたのです あの頃の母の言葉を。

『また気持ち悪くなるのだから、一度にたくさん食べちゃだめ!』と。

はい、そしてその通り。久しぶりのゴカボーは、

たったの6本で胸をいっぱいにしてくれました。

(こんなところでも、寄る年波には勝てぬコトを実感。とほほ。)

もうひとつの お買い物は〈糸コトブログ〉に載せました。

ご興味のある方はコチラからどうぞ→

 

ありがとうございました。