保存鉄道車両巡りの旅2

鉄道車両の静態保存車を紹介するブログです。

【ロシア】ユジノサハリンスク鉄道歴史博物館の車両たち(その1)

2013-08-23 23:49:00 | ロシア


場所:ロシア連邦サハリン州 ユジノサハリンスク市 鉄道歴史博物館
保存車両:多数(画像と共に紹介)
(2013年7月9日訪問)

ユジノサハリンスク駅の北側、線路沿いにある博物館です。サハリンで活躍した多数の車両が保存されています。

1枚目画像は、JR東日本から1990年代に無償譲渡されたキハ58です。車号は不明です。サハリンではК1という形式が与えられ、「キハ」の愛称で呼ばれたそうです。
日本から渡ったキハ58は全て非冷房・DMH17Hエンジン車でしたが、サハリンでは数少ない扇風機を装備した車両のため夏は好評だったようです。しかし耐寒装備が不十分だったことと老朽化も進んでいたため次々と壊れ、現在は全て引退しています。
塗装は現役当時とは異なるようで、黄色部分はもっと色が薄くクリーム色に近いものでした。


ПР50形ロータリー除雪車です。日本のキ620そっくりな外観で、おそらく蒸気式ロータリー除雪貨車だと思われます。日本統治時代に製作された車両です。


К1、ПР50、そして貨車です。有蓋貨車も日本統治時代に製造され、ワム50000にそっくりな外観です。


こちらはジョルダン車(除雪車)МОП-10です。これは第二次世界大戦後にドイツで製造されたそうです。


こちらはラッセル車です。日本統治時代に製作されキ100にそっくりです。


こちらはソ連製の車両で、ТГ16-032Аです。ТГ16は日本製のD51を置き換えるために製造された客貨両用本線用ディーゼル機関車で、この車両はロータリー排雪装置を備えたバージョンです。
どうやら新製時は一般的な機関車でしたが、後にロータリー装置を追加したようです。ユジノサハリンスクからホルムスクへ至る路線(豊真線)が一部廃止された時に廃車されたそうです。ТГ16の除雪装置無しバージョンは2013年時点でも現役で活躍しています。


右からТГ16-032А、МОП-10、操重車、К1です。操重車の形態は完全に鉄道用ですが、車輪部分にキャタピラを履いています。状況によっては線路上を走行したのか、鉄道と関係があるものなのかは分かりません。
たくさんの除雪車が展示されていることからもサハリンの冬が厳しい事が伺えます。

この博物館には屋内の展示スペースに鉄道用品が保存されているそうですが、訪問当時は改装中だったらしくそれらの見学は出来ませんでした。よって車両が保存されている柵の内側にも入る事が出来ず、画像は全て柵の外側(公道上)から撮影しています。
車両が保存されているスペースは狭く、全体を収めた写真を撮るには柵の外から撮影するしかありません。
(その2)へ続く


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