昨今、ホタルに関わる活動が日本全国で盛んに行われている。「ホタルの里」や「ホタルの会」もたくさんある。「子ども達にホタルをみせてやりたい・・・」「ご老人にホタルを見せて安らいでほしい・・・」「ホタルを飼育することで自然環境に興味を持ってもらいたい・・・」「減ってしまったホタルを増やしたい・・・」どれもすばらしい活動であると思う。しかし、これら活動の理念や根底には、「人々のため」を優先しているものがあるように思う。「人々のため」を優先した考え方では、決して「ホタルのため」にはならないことを覚えておいてほしい。
例えば、ホタルを見てほしいがためにホタルの発生状況をネットで公開する。人々は、喜び、その場所へ殺到するであろう。しかし、訪れる人々のホタルを鑑賞するマナーはどうであろうか?ライトを照らし、乱獲していくのである。
ホテルや旅館や個人の庭にホタルの里づくりを行ってホタルが飛んだとする。人々は大いに喜ぶだろう。しかし、ホタルの生息環境や生態とは関係なく、飼育養殖した(或いは買い求めた)終齢幼虫と採集してきた(或いは買い求めた)カワニナを放流し続けるだけである。ホタルが自然発生できる生態系などない場所で、自然に興味関心を持ち、理解することができるのであろうか?
「ホタルの会」と名の付く団体は数多くあるが、本当は「人間のためにホタルを利用する会」なのではないだろうか。このままでは、ホタルは里山という自然環境のバロメーターでも、生態系の結晶でもなくなってしまう。本来の環境に自生するホタルは絶滅し、その環境を知る者もいなくなってしまう。ホタルを守ろう!と言いながら、実は「ホタルを滅ぼす会」になってはいないだろうか。
ホタルに関わる活動は、ホタルが自然発生する生息地を保全したり、ホタルが自然発生できる生態系を復元することであり、何より「ホタルのため」でなくてはならないと思う。人々のためか。ホタルのためか。どちらが優先なのか。今一度、客観的に考え直す必要があると思う。
「東京にそだつホタル」
例えば、ホタルを見てほしいがためにホタルの発生状況をネットで公開する。人々は、喜び、その場所へ殺到するであろう。しかし、訪れる人々のホタルを鑑賞するマナーはどうであろうか?ライトを照らし、乱獲していくのである。
ホテルや旅館や個人の庭にホタルの里づくりを行ってホタルが飛んだとする。人々は大いに喜ぶだろう。しかし、ホタルの生息環境や生態とは関係なく、飼育養殖した(或いは買い求めた)終齢幼虫と採集してきた(或いは買い求めた)カワニナを放流し続けるだけである。ホタルが自然発生できる生態系などない場所で、自然に興味関心を持ち、理解することができるのであろうか?
「ホタルの会」と名の付く団体は数多くあるが、本当は「人間のためにホタルを利用する会」なのではないだろうか。このままでは、ホタルは里山という自然環境のバロメーターでも、生態系の結晶でもなくなってしまう。本来の環境に自生するホタルは絶滅し、その環境を知る者もいなくなってしまう。ホタルを守ろう!と言いながら、実は「ホタルを滅ぼす会」になってはいないだろうか。
ホタルに関わる活動は、ホタルが自然発生する生息地を保全したり、ホタルが自然発生できる生態系を復元することであり、何より「ホタルのため」でなくてはならないと思う。人々のためか。ホタルのためか。どちらが優先なのか。今一度、客観的に考え直す必要があると思う。
「東京にそだつホタル」
昨今CSRの重要性が高まり、大手企業ほど真剣に取り組んでいる。CSRとは、Corporate Social Responsibility つまり、企業の社会的責任という意味で、積極的に、コンプライアアンス、環境活動に取り組むことで企業の持続的発展をめざすものである。
こうした動向の中で、ホタルと関わることをCSRとして取り組む企業がある。ただ、その関わり方に疑問を感じるものもある。例えば、受付に「ホタル・ビオトープ」を設置したりするだけのものである。「ホタル・ビオトープ」=人工飼育装置である。夏には地域の方々を招待し「ホタル鑑賞会」を開催・・・。どのような形でもホタルと関わっていさえすれば、エコロジーな企業であるという思いこみ。また、それを営業トークにホタルや飼育装置を商売にしているとんでもない企業もあるからあきれてしまう。ホタルの生態や生息環境の理解などなく、小さな水槽でホタルが出れば自然であるかのような、こうしたCSRは、ただホタルを利用しただけの客寄せに過ぎない。人々が見たいだけ、人々に見せるだけのために生育を人工的にコントロールされたホタルは、自然からどんどん遠ざけられ「里山環境の象徴」ではなくなってきている。このような上辺だけのことを行っている企業は、企業そのものの真価も疑わしいと言わざるを得ない。大いに反省すべきである。
「ホタルがいっぱい!自然がもどったの?」もう一度考えていただきたい。
こうした動向の中で、ホタルと関わることをCSRとして取り組む企業がある。ただ、その関わり方に疑問を感じるものもある。例えば、受付に「ホタル・ビオトープ」を設置したりするだけのものである。「ホタル・ビオトープ」=人工飼育装置である。夏には地域の方々を招待し「ホタル鑑賞会」を開催・・・。どのような形でもホタルと関わっていさえすれば、エコロジーな企業であるという思いこみ。また、それを営業トークにホタルや飼育装置を商売にしているとんでもない企業もあるからあきれてしまう。ホタルの生態や生息環境の理解などなく、小さな水槽でホタルが出れば自然であるかのような、こうしたCSRは、ただホタルを利用しただけの客寄せに過ぎない。人々が見たいだけ、人々に見せるだけのために生育を人工的にコントロールされたホタルは、自然からどんどん遠ざけられ「里山環境の象徴」ではなくなってきている。このような上辺だけのことを行っている企業は、企業そのものの真価も疑わしいと言わざるを得ない。大いに反省すべきである。
「ホタルがいっぱい!自然がもどったの?」もう一度考えていただきたい。
毎年、この時期になると新聞記事になるが、今年も3月になってからいくつかの記事が掲載され始めた。「ホタルの幼虫放流」の記事である。そのほとんどは、小学生がホタルの幼虫を大きくなるまで育てて、地元の小川に放流するというもので、環境教育とホタル保護をたたえている。
ホタルの生息する自然環境の再生の努力には一言も触れていない。飼って放流することが、ホタル保護・ホタル復活のすべてであるかのような記事なのである。当事者もそうであるが、新聞記者も、一体いつになったら「自然」を理解するのであろうか。
「東京にそだつホタル」
ホタルの生息する自然環境の再生の努力には一言も触れていない。飼って放流することが、ホタル保護・ホタル復活のすべてであるかのような記事なのである。当事者もそうであるが、新聞記者も、一体いつになったら「自然」を理解するのであろうか。
「東京にそだつホタル」
外来種の巻き貝「コモチカワツボ」が、神奈川県内の河川で繁殖していることが、同県環境科学センターの調査で確認された。 コモチカワツボは、ニュージーランド原産で、雌雄同体、雄性発生で繁殖力が極めて強い。ホタルの幼虫がエサとする在来種「カワニナ」にそっくりで、ホタルの幼虫も食べることが知られている。そのため、ホタル繁殖用として業者が販売したり、カワニナに紛れ込んでいた可能性も指摘される。センターは「全国で生態系が乱される恐れがある」としており、調査結果は3月に松山市で開かれる日本生態学会で報告される。
確認地点の多くが、ホタルの名所として知られる鎌倉、箱根、湯河原などと重なる。センターは、ホタルのエサとしてコモチカワツボを販売していた業者を把握しており、ホタル繁殖のため外来種が多用されている恐れもある。コモチカワツボは国の特定外来生物に指定されておらず、輸入や販売、移動が規制されていない。センターの研究員は、「ホタルを復活させる運動も、コモチカワツボを使っては生態系の破壊につながる」と話している。
センターは、2004年に県内の24河川で川底の生物を調査し、コモチカワツボを8河川で初めて確認した。アユで知られる県西部の早川や千歳川で、アユのエサになる川底のコケを食べたり、カワニナを駆逐したりしていた。鎌倉市の滑川では、50センチ四方当たり約1万8000匹が密集していた。現在も調査を継続中で、アユへの影響は確認していないが、「生態系への影響が出かねない」としている。「川底がコモチカワツボで覆われてしまえば、魚のエサになる藻類も育たなくなる。コモチカワツボが靴底に付着し、落ちた場所で繁殖する恐れもあることから、米国では、釣り人に靴の消毒を呼びかけている。
確認地点の多くが、ホタルの名所として知られる鎌倉、箱根、湯河原などと重なる。センターは、ホタルのエサとしてコモチカワツボを販売していた業者を把握しており、ホタル繁殖のため外来種が多用されている恐れもある。コモチカワツボは国の特定外来生物に指定されておらず、輸入や販売、移動が規制されていない。センターの研究員は、「ホタルを復活させる運動も、コモチカワツボを使っては生態系の破壊につながる」と話している。
センターは、2004年に県内の24河川で川底の生物を調査し、コモチカワツボを8河川で初めて確認した。アユで知られる県西部の早川や千歳川で、アユのエサになる川底のコケを食べたり、カワニナを駆逐したりしていた。鎌倉市の滑川では、50センチ四方当たり約1万8000匹が密集していた。現在も調査を継続中で、アユへの影響は確認していないが、「生態系への影響が出かねない」としている。「川底がコモチカワツボで覆われてしまえば、魚のエサになる藻類も育たなくなる。コモチカワツボが靴底に付着し、落ちた場所で繁殖する恐れもあることから、米国では、釣り人に靴の消毒を呼びかけている。
ブログの記事からホタルの話題が消えた。ホタルの成虫が飛び交う季節は、桜前線のように九州から北上し、およそ二ヶ月かけて北海道へと移動する。それぞれの地域では、約三週間の間、夜の幻想的な饗宴が繰り広げられるが、時期が過ぎれば多くの人々は無関心になる。
ホタルの飛翔時期が終わり昼間となれば、ホタルの存在すら忘れ、河原でバーベキューを楽しみ、油を流し、ゴミを捨てていく・・・。その場所では、時の流れと共にホタルが生育し、四季を通じて劇的なドラマを展開させているのである。その風景には、二十四節気ごとに自然の美しさに満ちあふれ、その変化の積み重ねは豊かな生態系としてホタルを育み、永年の発生につながっている。ホタルは、こうした自然環境あっての存在であり、飛び交う情景も美しい背景とセットで成り立つ1つの風景画でありながら、現代の人々は、ホタルの「光」だけしか見ていないのかもしれない。
人の感覚というものは、変化する。研ぎ澄まされることもあれば、衰えたり麻痺することもある。例えば、現代の子供達の中には、美味しいと感じる「味覚」が変化している。食品添加物によって作り出された「味」でなければ、美味しいと感じないという。その味は、決して素材本来の旨味ではなく、料理という味のハーモニーでもない。味を濃くした人工的な化学調味料の味である。日頃から、その味に慣れてしまっていることが原因だ。
もしかしたら、人々のホタルに対する感覚も、昔と今では大きく変化しているのかも知れない。ホタルを養殖することが環境教育と思いこんだり、本来のホタルの生息環境や生態系の重要性を原理主義として軽視する人々もいる。
ホタルの飛び交う風景の未来は、一体どうなるのであろうか。心配でたまらない。by 東京にそだつホタル
ホタルの飛翔時期が終わり昼間となれば、ホタルの存在すら忘れ、河原でバーベキューを楽しみ、油を流し、ゴミを捨てていく・・・。その場所では、時の流れと共にホタルが生育し、四季を通じて劇的なドラマを展開させているのである。その風景には、二十四節気ごとに自然の美しさに満ちあふれ、その変化の積み重ねは豊かな生態系としてホタルを育み、永年の発生につながっている。ホタルは、こうした自然環境あっての存在であり、飛び交う情景も美しい背景とセットで成り立つ1つの風景画でありながら、現代の人々は、ホタルの「光」だけしか見ていないのかもしれない。
人の感覚というものは、変化する。研ぎ澄まされることもあれば、衰えたり麻痺することもある。例えば、現代の子供達の中には、美味しいと感じる「味覚」が変化している。食品添加物によって作り出された「味」でなければ、美味しいと感じないという。その味は、決して素材本来の旨味ではなく、料理という味のハーモニーでもない。味を濃くした人工的な化学調味料の味である。日頃から、その味に慣れてしまっていることが原因だ。
もしかしたら、人々のホタルに対する感覚も、昔と今では大きく変化しているのかも知れない。ホタルを養殖することが環境教育と思いこんだり、本来のホタルの生息環境や生態系の重要性を原理主義として軽視する人々もいる。
ホタルの飛び交う風景の未来は、一体どうなるのであろうか。心配でたまらない。by 東京にそだつホタル
この度、日本ホタルの会のホームページにおいて、日本産ホタル科全種類を図鑑化するプロジェクトを開始いたしました。Wikiプログラムを使用して、どなたでも図鑑解説の新規投稿や編集ができ、ホタルの写真も掲載することができます。尚、ホタルの写真は、著作権が保護されますよう、提供クレジットやご提供者のお名前、ホームページアドレス等も記載してください。これまで、日本産のホタル科全種類をカラー写真とともに掲載したものはございませんでしたので、完成すれば貴重な資料となると思います。
何卒、多くの皆様方に図鑑解説の編集(ホタル写真のご提供等)にご協力いただきますよう、心からお願い申し上げます。
日本ホタルの会>ホタルと保全の基礎知識>日本産ホタル科の全図鑑
日本ホタルの会事務局 Web/IT担当 理事・古河義仁
何卒、多くの皆様方に図鑑解説の編集(ホタル写真のご提供等)にご協力いただきますよう、心からお願い申し上げます。
日本ホタルの会>ホタルと保全の基礎知識>日本産ホタル科の全図鑑
日本ホタルの会事務局 Web/IT担当 理事・古河義仁
ホタルと関わって33年が過ぎた。研究というほど大げさなものではなく、趣味としてホタルの生態や生息環境について調べてきた。もっともっと調べたいことは山ほどある。撮りたい写真も際限がない。ホタルの興味は尽きることがない。しかし、ホタルが本業の学芸員ではない。身を粉にしている働き盛りのサラリーマンである。厳しい制約の中での活動だから、ホタルに関する1つの疑問を解決するにも、目標を達成するにも何年もかかってしまうのである。別に納期があるわけでもないのだか、もっと時間と金性的余裕があれば、自己満足に浸れるのだが・・・。そう嘆いてみても、仕方がない。家族を養うために今日も働く、かなりお疲れモードの企業戦士の独り言である。
by 東京にそだつホタル
by 東京にそだつホタル
「ホタルの生息環境や生態系無視」
昨日付けの新聞に次のような記事が掲載されていた。
初夏の風物詩、ホタルの乱舞。自然再生のシンボルとしてホタルを復活させる試みが各地で取り組まれ、○○も市民の手でホタルの名所となった。しかし「観光目的で生息環境や生態系を無視したホタルの増殖は自然破壊だ」と指摘する専門家もいる。日本人の心をとらえて放さない幻想的なホタルの光が今、観光資源と自然環境保護のはざまで揺れている。
○○では、三十年以上前から市民有志がホタルの放流活動に取り組み、現在は市民団体「○○ホタルの会」が幼虫の養殖やえづけなどの管理を続けている。○○公園では、六月初旬から中旬の最盛期にはホタル観賞会を開催。今年も多い日で一晩に二千匹以上のホタルが乱舞し、観賞者は延べ二万人超と有数の観光スポットになっており、環境省の「ふるさといきものの里」に選ばれている。
「ホタルの生息環境を守るため、河川の清掃や間伐など水域保全活動に取り組んでいる。小学生と一緒に幼虫を放流するのも環境教育の一環」と、○○ホタルの会の事務局長は活動の意義を強調する。
一方、疑問を投げ掛けるのは、県立博物館の研究者たちだ。
人工的に養殖した幼虫の毎年の放流や幼虫の餌となるカワニナの供給、外敵から守る防護ネットの設置などの活動について、「生態系を無視した行為で、遺伝子汚染を招いている」と指摘。環境シンポジウムなどで警鐘を鳴らす。
研究者たちは「ゲンジボタルは水田や人里に生息し、○○公園のような森で乱舞することはありえない。イベントのために、本来すめない環境に無理やり増殖させようとしている」と批判する。 ○○大学の教授も「全く同意見。少なくとも今以上の放流拡大はやめるべきだ」と要望する。
だが、ホタルの会の三十年以上にわたる活動は、市民を楽しませるイベントとして定着しているのは紛れもない事実だ。
「ホタルまつり」というイベントそのものは悪いことではないと思うが、人が見るために、人の手によってホタルの生態や生態系を無視してホタルを無理矢理を飛ばすのと、ホタルのために、ホタルの生態と生態系を重視してホタルを自然発生させて、そっと鑑賞するのとでは、同じイベントでもまったく違う。前者の方法では、小学生の環境教育にしても、間違ったことを教育していることにもなると思う。ホタルの保護や環境の保全、再生は、「人のため」という気持ちや目的を省かなくてはならないと思う。
by 東京にそだつホタル
東京でのヒメボタル乱舞写真も公開
今年の蛍成虫の飛翔風景とクローズアップ撮影は、終盤に近づいた。残すは、今週末の東北地方のヒメボタル写真撮影と8月上旬のヘイケボタル撮影である。これまで千葉県、静岡県のゲンジボタルの飛翔風景、東京都内のゲンジボタル及びヒメボタルの飛翔風景、そしてゲンジボタル及びヒメボタルのマクロ撮影を行った。やや満足できる蛍の写真も撮影できたが、新たな課題が山積みである。昨年までの撮影データをもとに撮影しても、上手くいかないことがある。撮影データそのものが、ある場所のある時間のデータだからである。蛍の飛翔現場は、昨年とまったく同じ場所、同じ位置、同じ時間でも、蛍の数も違えば、木の茂り方も、空気も、明るさも違う。つまり、データに基づいて応用しないとダメなのである。そのことにようやく気がついた。また、来年に挑戦である。ただし、デジタル写真の不自然な合成ではなく、その時間の雰囲気、臨場感を伝えるために、フィルムを何本無駄にしようとも、蛍の写真は銀塩カメラで撮り続けていきたい。
毎年テーマを決めて蛍の写真を撮影している。ちなみに昨年は、ホタルの卵のクローズアップと孵化の様子を中心に撮影。もちろん、その他いろいろと撮影はするが、メインとして一番力を入れる写真を決めている。そして今年のメインテーマは、ヒメボタルの飛翔風景であるが、なんとか撮影することができた。まだ、チャンスはあるが、基礎はつかめたと思っている。
上の写真は、アップロード予定の中から一枚を選んだものである。(縮小版)ちなみに、この写真が念願の一枚ではない・・・
このようなカットは、これまで撮影したことがなかったので、今年初めて撮影してみた。、「月と蛍」という風情を表したかったが、思うイメージとはほど遠いものになってしまった。とりあえず、本年撮影した蛍の写真すべてを、ホームページ ホタルの写真 にアップロードした。さて、私にとって、どの写真が念願の一枚なのかお分かりになるだろうか。
by 東京にそだつホタル
ホタルに関する新聞記事やブログのコメントなどの数もめっきり少なくなってきた。ホタルの飛翔時期が終わってきたからである。世間的には「ホタルの季節」は終了である。
時々、こんな質問を受けることがある。”ホタルの季節以外は、何をしているんですか?”勿論、ホタルの成虫が飛翔するこの時期は、一年で最もワクワクするし、楽しいし、そして忙しい。ただし、ホタルは、一年~三年かかって成虫になるが、その間も生きている。卵、幼虫、蛹、様々な季節に生息場所を変えて生きているのである。その一生を通じて調べることに生き甲斐を感じている私にとっては、一年中がホタルの季節なのである。
by 東京にそだつホタル
時々、こんな質問を受けることがある。”ホタルの季節以外は、何をしているんですか?”勿論、ホタルの成虫が飛翔するこの時期は、一年で最もワクワクするし、楽しいし、そして忙しい。ただし、ホタルは、一年~三年かかって成虫になるが、その間も生きている。卵、幼虫、蛹、様々な季節に生息場所を変えて生きているのである。その一生を通じて調べることに生き甲斐を感じている私にとっては、一年中がホタルの季節なのである。
by 東京にそだつホタル
昨日、ゲンジボタルとヒメボタルの生息地に観察と写真撮影に行って来た。気象条件は絶好のホタル日和であった。深い渓谷では、ゲンジボタルの発生がピークを迎えており、靄のかかる渓流上から谷全体まで飛翔していた。
ヒメボタルの生息地においても、発生がピークに達しており、漆黒の杉林の中を黄金色のフラッシュ発光が無数に飛び交っていた。通常、ヒメボタルは地上から1mほどの高さを飛ぶが、ここのヒメボタルは5m以上の高い場所を飛ぶものもいる。また、谷の下から急な斜面を上がり、林道を通り過ぎて更に上へと飛んでいく。かなり飛翔範囲が広い。ヒメボタルの発生期間はたいへん短いので、昨日は、私の都合、天候、そしてヒメボタルの発生時期がぴたりと合った、まさにグッドタイミングな日であった。今度の週末には、もう見ることはできない。
東京でゲンジボタルとヒメボタルの乱舞が見られることは、たいへんすばらしいことである。どちらも、人がほとんど訪れないことも保全につながっている。
写真は、11日頃に公開予定である。
東京にそだつホタル
ヒメボタルの生息地においても、発生がピークに達しており、漆黒の杉林の中を黄金色のフラッシュ発光が無数に飛び交っていた。通常、ヒメボタルは地上から1mほどの高さを飛ぶが、ここのヒメボタルは5m以上の高い場所を飛ぶものもいる。また、谷の下から急な斜面を上がり、林道を通り過ぎて更に上へと飛んでいく。かなり飛翔範囲が広い。ヒメボタルの発生期間はたいへん短いので、昨日は、私の都合、天候、そしてヒメボタルの発生時期がぴたりと合った、まさにグッドタイミングな日であった。今度の週末には、もう見ることはできない。
東京でゲンジボタルとヒメボタルの乱舞が見られることは、たいへんすばらしいことである。どちらも、人がほとんど訪れないことも保全につながっている。
写真は、11日頃に公開予定である。
東京にそだつホタル
今年も関東近郊数カ所にホタルの観察と写真撮影に出かけているが、人里近くの「蛍の里」と呼ぶにふさわしい場所は、明かりが漏れていてホタルの写真撮影は難しいが、子供もいて走り回っていたりと何とも風情があって良いものである。
先日、ホタル観察と撮影に行った場所は、山間の深い谷を流れる渓谷である。いつもどこでもそうだが、私は必ず明るい時間から行く。周囲の環境を調べるには、明るくなければ何も分からない。林道から谷底を流れる渓流に降り立つ。19時の日没時間であるが、まだかなり明るい。19時40分。一番ホタルが光り始める。それでも、まだ明るい。目が慣れてきているのである。20時半。ホタルは、乱舞までとはいかないが、数十匹が飛んでいる。川の上から10m以上も高く飛んでいるホタルもいる。さすがに暗い。誰一人と来ないし、林道を通る車は一台もない。もちろん、街灯など一切ない。暗闇の中に、沢の音とホタルの光があるだけである。とても心地よい時間が過ぎる。フィルムの露光時間は10数分と長い。もう一枚、もう1カット・・・いつまでもこのままでいたい気持ちが大きいが、23時までに帰宅しなければならず、仕方なく切り上げた。
かなり急勾配の斜面を登る。懐中電灯は持っていかない主義であるから、手探りで上る。時折、木の枝に頭をぶつけたりしながら、車を止めて置いた林道に上がりつくと、谷底よりも暗い。そこにわずかに照らされた林道が暗黒へと続いていた。ここは、自殺も多く、地元の人は夜には絶対来ないときいていたので、一気に恐怖心が湧いてきた。車まで10m。早足でたどり着き、荷物をトランクへ。長靴を履き替える間も、周囲が気になる。はっきり言って怖い。そそくさと引き上げた。
しかし、そんな暗い誰も来ない場所のホタルは幸せであり、ホタル観察とホタル写真撮影をするには、絶好の環境なのである。
また、明日も行く予定である。今度は友人と・・・。
先日、ホタル観察と撮影に行った場所は、山間の深い谷を流れる渓谷である。いつもどこでもそうだが、私は必ず明るい時間から行く。周囲の環境を調べるには、明るくなければ何も分からない。林道から谷底を流れる渓流に降り立つ。19時の日没時間であるが、まだかなり明るい。19時40分。一番ホタルが光り始める。それでも、まだ明るい。目が慣れてきているのである。20時半。ホタルは、乱舞までとはいかないが、数十匹が飛んでいる。川の上から10m以上も高く飛んでいるホタルもいる。さすがに暗い。誰一人と来ないし、林道を通る車は一台もない。もちろん、街灯など一切ない。暗闇の中に、沢の音とホタルの光があるだけである。とても心地よい時間が過ぎる。フィルムの露光時間は10数分と長い。もう一枚、もう1カット・・・いつまでもこのままでいたい気持ちが大きいが、23時までに帰宅しなければならず、仕方なく切り上げた。
かなり急勾配の斜面を登る。懐中電灯は持っていかない主義であるから、手探りで上る。時折、木の枝に頭をぶつけたりしながら、車を止めて置いた林道に上がりつくと、谷底よりも暗い。そこにわずかに照らされた林道が暗黒へと続いていた。ここは、自殺も多く、地元の人は夜には絶対来ないときいていたので、一気に恐怖心が湧いてきた。車まで10m。早足でたどり着き、荷物をトランクへ。長靴を履き替える間も、周囲が気になる。はっきり言って怖い。そそくさと引き上げた。
しかし、そんな暗い誰も来ない場所のホタルは幸せであり、ホタル観察とホタル写真撮影をするには、絶好の環境なのである。
また、明日も行く予定である。今度は友人と・・・。
ホタルいっぱい!自然が戻ったの?
7月2日(日)18:30~ テレビ東京 「トコトンハテナ」”ホタルいっぱい!自然が戻ったの?”
この番組(全国放送)に、ほんの一部ですが私が出演いたしました。スタジオのゲストコメンテーターは、ぐんま昆虫の森園長の矢島稔先生です。
6月3日に、制作会社のスタッフの皆さんと、タレントのクワバタオハラさんと千葉県のホタル生息地でロケしてきました。クワバタオハラさんご両人とも、とても良い人たちでした。自然の中で舞うホタルを見て本当に感動していらっしゃいました。
ヒメボタル舞う
今日は、昼過ぎから出かけて、まずある谷戸の状況をみた。ホタルの発生時期のため車は進入禁止になっていた。良いことだと思う。以前は、谷戸の中まで進入してきた車にホタルがひかれていたからだ。この谷戸は、いろいろな問題があったが、保全が決定し、少しずつではあるが回復してきたようだ。
夕方からは、別のホタルの生息地に移動し、日没を待った。例年では、19時40分頃から光り始めるが、今年はなかなか光らない。今年初めて発見したが、傍らの小さな湿地にヘイケボタルが生息しており、20頭ほどが明滅をしていた。その脇の池では、モリアオガエルらしきカエルの声が・・・。今度、明るい内に確かめてみよう。さて、いつになってもゲンジボタルは光らない。20時頃になって、やっと数頭が光っただけであった。飛ぶこともなかった。昨年の秋に、小川から少し離れた場所に鉄塔を建てる工事をしており、その影響だと思われる。どのような環境変化があったのか。これも課題となる。
残念な思いを残し、次の場所へ。車を走らせること約40分。そこは、渓谷である。まだ数は少ないが、ゲンジボタルが深い谷を舞っていた。30分ほど観察した後、さらに上流へ。そして林道を上って峠に到着。ヒメボタルである。発生初期であろう、5頭ほど発光を確認できた。ヘイケボタル、ゲンジボタルを観察した後のヒメボタル。その黄金色の発光は独特で美しい。(掲載写真)
「東京にそだつホタル」