本蔵院 律良日記

熊本県にあるお寺“真言宗 本蔵院 律良のブログ”日々感じるままに活動のご報告や独り言などを書いた日記を公開しています。

甘茶の花

2020-06-20 19:44:13 | 住職の活動日記

甘茶もアジサイ科なので

花はガクアジサイと似ています

 

 

周りに白い花弁が付いています

 

 

一見したところ

アジサイと区別がつきません

 

 

今のこの時期がちょうど見ごろを

迎えています

この種類は甘茶でもシロアマチャ

というのもで

 

 

この種類は八重甘茶というもの

周りの花弁がやや紫色

それから

 

 

これが甘茶という名前です

似ているようでも微妙な違いを

見せています

 

 

この若葉を蒸して揉んで

乾燥させたものが「甘茶」に

なります。

 

お釈迦さまが生まれるとき

甘露の雨が降り注いだ

ということから

花祭りには甘茶をかけて

お祝いをします。

 

6月15日は弘法大師の降誕会

立派な花御堂を作り

稚児大師像に甘茶をかけて

そのお誕生をお祝いするのです

 

その頃は立派な花御堂を

皆さんで作り上げました。

5本ほどの小さな花を束にして

それを半紙で巻き

赤金の水引で結んで

それを竹の棒ではさんで

一列の花の段を作り

それを段々に重ねて

屋根を葺くように乗せていきます

大体100束以上の数の花束

になりますので

500から700本の花を必要とします

それは見事なものです。

 

降誕会のお勤めが終わると

花御堂は分解して

一つ一つの花束は

皆さんに配られ

それを一年間仏壇とかに

お飾りするのです。

 

その時にも大量の甘茶を煎じます

ただ、甘茶だけですと

飲みにくいということもあり

番茶と調合して作ります

その配分は飲んだ感じで

決めるというアバウトなものです。

甘茶は漢方薬ということで

求めるのは漢方薬店です。

 

これは確か口内炎とかには

よく効くようで

以前は私も愛飲していました。

甘茶は驚くほどふやけるというか

普通のお茶のつもりで煎じると

あふれんばかりに甘茶が

戻ってきます。

 

昔は甘みというものが

あまりなく

甘茶の甘味が何よりも美味しく

甘露の味に似ていたのでしょう

今では甘みも種類が増えて

この甘茶の甘みは

たぶん何とも言えない

人によっては吐き出したくなる

甘みかもしれませんネ。

 

 

 

 

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