「散漫なる集中力をもて」
なかなかいい言葉です。
よく言う、三昧とか定とか禅という
ことを具体的にいえば
こういう事ではないかと思ったのです。
この言葉は、JALの社長に抜擢された
植木社長の言葉です。
パイロットから社長に、
京セラの稲盛さんからの指名のです。
引き受けるには随分と
悩まれたそうです。
社長室には稲盛さんの言葉
『謙虚にして 驕らず
さらに努力を』
が掲げられています。
不思議なことで、
べつに植木社長と知り合いという
わけでもないのですが、
たまたま、家内と小中高と
一緒の学校で、たぶん後輩
というだけで、身近に感じるものです。
そしてまた、往年の銀幕スター
「片岡千恵蔵」さんの
ご子息でもあるのです。
どことなしか面影が似ているようです。
いちパイロットから、
責任ある社長業へ
そして、JALを黒字に導かれた。
今、念願だった
パイロットの養成機関を
再開された。
赤字に転落して
パイロットの養成所は閉鎖
パイロットのタマゴたちは
他の部署に回され慣れない仕事を
それがやっとパイロットの道へ
もどってこられた。
植木社長、涙を見せながら
喜んでおられました。
三昧という境地も
なにも周りが見えなくて
そのことだけに集中している
ということではなく、
一点は集中しているのですが
周りの状況も把握できている
私たちはややもすると
集中してしまうと周りが見えない
反対に、
散漫になると
見るもの聞くものに振り回され
見れば見たものに
心が動き、
聞けば聞いたことに
気が散ってしまう。
それからすると
パイロットという仕事は
集中力は大事ですが
周りの状況を常に把握して
刻々変わる変化に
対処する柔軟な心が
必要なのでしょう。
「謙虚にして 驕らず
さらに努力を」
年とともに固くなる頭をやわらげ
柔軟に日々研削していかなければ
精進ということが
仏教の死ぬまでの大きな修行です。
彼岸も終わりましたが
仏教でいう六波羅蜜の行を
稲盛さん実践に即して
1.誰にも負けない努力をする
2.謙虚にして驕らず
3.反省のある毎日を送る
4.生きていることに感謝する
5.善行、利他行を積む
6.感性的な悩みをしなさい
というように表現しておられます。
簡単なようですが
人間としての根本の務め
そのように思います。
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