goo blog サービス終了のお知らせ 

はじめの戦車模型づくり

老眼に悩みながらもとにかく完成させることを目指します! 2009年3月8日開設

徳川家康と9つの危機

2023-07-16 11:33:28 | 読書

 

皆様ご存知の通り、今年のNHK大河ドラマは「どうする家康」です。

皆様、観ていてどうですか? おもしろいですか? 違和感は感じませんか?

60代半ばの昭和のジジィにはどうしても違和感を覚えてしまう放送がありました。

築山事件については、その内容には大いに不満です。

ここからは、あくまでも個人的意見ですので、ご了承ください。

ドラマでは瀬名(築山殿)の考えとして、「戦いを無くすためには、分け合えば良いのです。与えれば良いのです。」と表現していました。

戦国の世でこれは絶対にあり得ません。

そして驚く事は、家康がこの意見に同調したこと。

これも戦国大名として、絶対にあり得ません。

築山事件は第一次資料がないので、真実はわかっていません。

なのでドラマとして脚色するのは当然だと思いますが、あまりにも現実離れした脚色はいかがなものかと思いました。

そして今日放送する予告編として、家康が大勢の家臣の前で「信長を殺す」と告白する場面がありました。

個人的にここも違和感マックスですww ま、これも個人的な感想です。

 

 

前置きが長くなってしまいました。

本書は、最新の研究動向を盛り込みつつ、新しい家康像をわかりやすく提供しています。

著者は、「近年、家康についての研究が急速に進み、これまで常識だと思っていたことが、いくつも見直されているようになっている」と述べている。

最新の研究結果を踏まえて、徳川家康が人生において迎えた数々の危機をどう乗り越えていったか。

本書を読みながら今まで知っていたことが実は間違っていたり、さらに詳しい流れがわかったりして驚きと好奇心を掻き立てられて一気に読んでしまいました。

 

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

がん外科医の本音

2023-07-09 17:01:18 | 読書

私は2021年11月に前立腺癌の確定診断が出て、翌年2月に手術支援ロボット「ダヴィンチ」によって前立腺の全摘手術を受けた。

この本の第一章は以下の内容

医者から見る「がん」とはどんな病気なのか

 「医者はがんを切りたがる」は本当?

  そもそもなぜ人はがんになるのか?

  「切れば治る」となぜ断言できるのか?

  がんはなぜ再発するのか?

 

がんを経験した自分は、第一章から引き込まれた。

私の場合は11月に確定診断が出た後、種々の検査を受け、同年12月末に主治医から治療の種類、そして現状で一番有効とされる治療方針の提示(指示ではない)がされた。

有効とされる治療方法は全摘手術だった。治療方針の決定は翌年に答えることとなった。

かかりつけ医に相談したところ、「全摘できるなら全摘した方が良いのではないだろうか」というアドバイスだった。

そのような経緯から全摘手術を受けた。

術後、主治医から「がんは取り切ったと思う」と伝えられた。

今思い返せば、私が経験した治療内容の裏付けをまさにこの本の第一章を読んで知ることができた。

主治医もかかりつけ医も私にベストな提案と意見を言ってくれたと。

 

第一章の最後の内容、「がんはなぜ再発するのか?」

私は術後1年半を経て今のところ再発はありません。

主治医は「がんは取り切ったと思う」と言っていましたが、それでも検診の必要性の理由をこの章の「がんはなぜ再発するのか?」を読んで悲しい現実を知りました。

でも、もし再発した時、この本を読んでいたのといないのでは受け止め方が大きく違うと実感しています。

もちろん、読んでいて良かったということです。

 

本の帯に書かれている内容も興味深く読みました。

まさに自分の知らない医者の考え方、取り組み方を知ることができました。

私はこの本を読んで良かったと思います。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

完全シミュレーション 台湾侵攻戦争

2023-06-05 12:55:21 | 読書

 

 

2023年6月5日 読売新聞より

中国国防相「台湾統一のため、武力行使の放棄は約束しない」…アジア安全保障会議で演説

中国国防相「台湾統一のため、武力行使の放棄は約束しない」…アジア安全保障会議で演説

【読売新聞】 【シンガポール=吉永亜希子】中国の 李尚福 ( リーシャンフー ) 国務委員兼国防相は4日、シンガポールで開催中の「アジア安全保障会議」(英国際戦略研究...

読売新聞オンライン

 

 

台湾海峡で中国艦船が「危険操縦」…米軍発表、米駆逐艦の140m先を横切る

台湾海峡で中国艦船が「危険操縦」…米軍発表、米駆逐艦の140m先を横切る

【読売新聞】 【シンガポール=淵上隆悠】米インド太平洋軍は3日、台湾海峡を航行していたミサイル駆逐艦「チャンフーン」の至近距離で、中国艦船が「危険な操縦」を行っ...

読売新聞オンライン

 

 

中国は本当に台湾に侵攻するのか、との問いに対し、著者は「イエス」と答えている。

問題はそれがいつかである。それがそれほど遠くない未来との認識は、米軍幹部・専門家に共通していると本書では述べられている。

さらにアメリカ政府の資料には、中国が台湾に侵攻するトリガー(きっかけ)はどのような状況になった時かと5項目が想定されている。

その5項目について詳しくはネタバレになるので書けないが、

中国は「台湾」は中国の一部であるとする「一つの中国」が国是である。

台湾の動きが習近平政権が設けているレッドラインを超え、その琴線に触れた時、台湾侵攻のトリガーとなり得るだろう。

 

本書では、中国・台湾・アメリカ・日本の軍事能力など様々な情報を基に分析を行い、もっとも可能性があると思われるシナリオに基づいて中国軍の台湾侵攻及び日本への波及、アメリカの参戦などのシミュレーションを行なっている。

 

あとがきより

著作権を考慮して削除しました。

 

戦争はどんなことがあっても避けて欲しい。戦争には勝者も敗者もありません。

あるのは荒廃した国土と、多くの犠牲と深い悲しみです。

台湾有事が発生したら、日本は間違いなく巻き込まれるでしょう。

どうしたら有事を防げるか、残念ながら発生してしまったら如何にして中国の暴走を最小限に留められるか。

いま日本政府、政治家は大きな課題を背負っていると思います。

 

今回コメントにはお応えできません。何卒ご了承のほどよろしくお願い致します。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オカシナ記念病院

2023-05-23 15:53:05 | 読書

MRに続いて同じく久坂部 羊氏の作品。

ブックカバー表4から
離島で医療を学ぼうと、意気込んで「岡品記念病院」にやってきた研修医の新実市良。ところが先輩医師や看護師たちはどこかやる気がなく、患者が求めなければ重症でも治療を施そうとしない。反発心を抱いた一良は在宅医療やがん検診、認知症外来など積極的な医療を院長の岡品に提案するが、様々な問題が浮き彫りになっていきーー。現代医療の問題点を通して、生とは何か、死とは何かを問いかける、著者渾身の医療エンタメ!

 

なかなか考えさせられる作品でした。
自分の病気や治療に対する考え方、向き合い方を改めて考え直してみようと思わされました。

 

内容をあまり出すとネタバレになりますが、考えさせられた一例として、
エピソード4 検診 がん検診を実施した後の一良と岡品医院長との間でこのようなやり取りがありました。

「で、がん検診をやってみてどうだった」
「僕は意味がわからなくなってしまいました」
消沈する一良に、岡品は論するように言った。
「がん検診には膨大な無駄が含まれる。検査の無駄、時間の無駄、医療費の無駄、体力の無駄、精神的な無駄がある。それでも、わずかなリスクを避けるために、受けるというのもひとつの選択肢だ。検診を受けずに、無駄を省いてのんびり生きるのも同じくだ。二人に一人ががんになるということは、二人に一人はがんにならならいということだから、その人にとっては検診はすべて無駄ということになる」
「ですが、検診で早期のがんが見つかり、命拾いする人もいるでしょう」
「たしかにな。しかし、その人は検診を受けなければ助からなかったとは言い切れない。症状が出てから治療しても助かる人はいくらでもいるからな。逆に、検診で見つけても命を落とす人もいる。そういうがんは、遅く見つけたほうが悩む期間が短くて済むという見方もできる」
「でも、検診を受けずに手遅れになったら、後悔する人も多いんじゃないですか」
「そういう人には、無駄を承知で検診を受けてもらうしかないな。無駄もいや、後悔もいやというのは通らんからな」
多くの人は無駄もいや、後悔もいや、悩むのもいやと思っているのだろう。
「がん検診にはいろいろ問題があるのに、勧める医療機関が多いですよね。そこに携わる医師たちは、疑問に思わないのでしょうか」
「さあな、無視しているのか、こんなものとあきらめているのか。医師はみんなわかってやっているんだ。その証拠に、がん検診を受けている医師はごく少数だろ」
そう言えば、白塔病院の先輩医師たちからも、がん検診を受けているという話はほとんど聞かなかった。

 

私は検査を受ける派です(笑)。
実際に検査で癌が発見されました。
術後の検診で今のところ再発は認められませんが、細胞レベルで癌が潜んでいる可能性はあります。
もし再発したら、もちろん治療は受けます。受けますが、症状が改善せず進行していった時に最後まで抗がん剤の治療を受けるかと言われれば、「受ける」と自信をもって答えられません。
おそらく自分の余命を受け入れて自然に任せたいと思う自分もいるかもしれません。
決断する時が来るのは避けたいですが.......。

前述したこの物語の中で「がん検診を受けている医師はごく少数だろ」という件ががありました。
と言うことは、もし医師が自分ががんであることがわかった時、抗がん剤の治療を施すだろうかという疑問がおきます。
かかりつけ医にこの質問をぶつけたい欲求が起きますが、今は止めておきます。
先にも書いたように、もし自分が末期がんになってしまった時、かかりつけ医に「先生だったら最後まで抗がん剤の治療を受けますか」と聞いてみようと思います。

 

最後に、エピソード1の赴任について
今までいた都会の病院を訪れる患者と、赴任してきた離島の病院の患者の病気に対する考え方に接して、戸惑う主人公の姿がおかしくもあり、ちょっと病気に対する心構えを考えさせられたエピソードでした。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

MR エム・アール 上下

2023-05-15 16:18:51 | 読書

表4 あらすじより

上巻
中堅製薬会社のMRである紀尾中(きおなか)は、自社新薬の「診療ガイドライン」第一選択Aグレード決定のために奔走する。決まれば年間売り上げ1,000億円超のメガヒット商品となる。難攻不落、MR泣かせの大御所医科大学長からようやく内定を得た直後、外資ライバル社の鮫島による苛烈で卑劣な妨害工作で一転、新薬はコンプライアンス違反に問われる.......。

下巻
追い詰められた紀尾中とその部下たちは反転攻勢のため死力を尽くす。ようやくガイドラインの行方が見えた頃、かねてより紀尾中が大学と共同で進めていたがんワクチン研究を邪魔する新たな敵が今度は社内に現れる。絶体絶命の窮地での疑惑、裏切り、暗躍、疑心暗鬼、紀尾中に勝機はあるのか。注目集める医薬業界の光と影を描くビジネス小説の傑作!

 

下巻巻末掲載の解説から抜粋(原文まま)
あなたが医療機関から処方された医薬品は、様々な思惑が絡み合った末に手元に届いたものであるはずです。
もちろん毒やプラセボではないでしょうが、今の症状に最適な薬と断言できるしょうか?
MRの世界を知ったこの機会に一度、身の回りにある医薬品について調べてみるのも面白いかもしれません。

 

紹介した小説内には、薬価を少しでも高く設定されるようにする企業トップの目論みと、患者ファーストを理念とするMRとの葛藤があります。
そのための診療ガイドラインでの第一選択、その結果得られるブロックバスターとしての売り上げ期待、まさに魑魅魍魎の伏魔殿さながらの攻防が繰り広げられていました。

40数年前、大学を卒業した私は、短い間ですが医薬品専門商社(卸)に勤めていました。
当時、巷で問題視されていたのは薬価差益。今のジェネリック医薬品を国が推奨するようになったきっかけです。
例えば1カプセルの薬価が200円である抗生物質を40円で医療機関に納入すれば、1カプセルあたり160円の利益を医療機関は得ることになります。
膨大に膨れ上がる薬剤費(医療費)の負担が国の財政に与える影響を看過できなくなった結果、諸外国に習ってジェネリック医薬品を推し進める結果となったようです。
実際は前述した通り、販売価格は薬価より低いので数年に一度行われる薬価改定で薬価は下がっていく運命にあります。
卸に身を置いていた私には、医薬品の開発過程はわかりません。ただ販売の第一線にいた身として熾烈なメーカー間の競争は身をもって体験しました。
もちろん卸の間での競争もあります。
私は開業医の担当でしたが、40数年経った現在、卸の納入先は主に調剤薬局になっているようです。

個人的に私は現在、ジェネリック医薬品は避けています。人の命に関わる医薬品は厳格な生産管理と品質管理のもとで製造されなければなりません。
日医工株式会社などによる事件は、以前から危惧していたことが現実に起こった事件でした。
先発メーカーが心血を注いで開発した医薬品。「そのような製品をたった1社で何十種類もきちんと管理できるのだろうか」とずっと思っていたのがその理由です。

最後に、あまりにもジェネリック医薬品偏重に走れば、先発メーカーの開発意欲がそがれる恐れがあるのではないでしょうか。
コロナ禍でのワクチン開発。ワクチン類は治験を経て承認を得るまで一定の期間が必用です。
国が将来起こり得るリスクを考慮した有益で持続的な援助が医薬品業界に実施されない限り、売り上げがほぼ確実に見込める高血圧、高脂血症、発生率の高いがんを適応症とするがん治療薬などに新薬の開発は偏る危険性は十分にあり得ると思います。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

核兵器について、本音で話そう 新潮新書

2022-04-23 13:01:37 | 読書

日本は、中国、北朝鮮、ロシアなど猛烈に核能力を向上させている国に取り巻かれており、数千発もの核兵器の射程内にある。
「唯一の被爆国の悲劇」としての核廃絶は正しいが、本当にそれを望むならば、東アジアの現状を踏まえた、ありうべき国家戦略を日本自身が構想しなければならない。内閣、自衛隊、メディアなどで核政策に深くコミットしてきた4人の専門家が、「タブーなき核論議」を展開している。(ブックカバー裏、紹介文より)
内容は、2021年9月10日に新潮社で行われた座談会であり、本書は2022年3月20日に発行されています。

まさに核保有国のロシアが核使用をちらつかせながら、周辺国を恫喝し侵略する場面に世界は遭遇しています。
核廃絶をライフワークとする岸田首相。理想は正しい。しかし日本を取り巻く現実を冷静に分析し行動に移せるか。

BSフジプライムニュースにたびたび出演している兼原信克氏を中心に行われた座談会。
兼原信克(かねはら のぶかつ) 1959年生まれ。元国家安全保障局次長
太田昌克(おおた まさかつ) 1968年生まれ。共同通信編集委員
高見澤●(将の旧字体)林(たかみざわ のぶしげ) 1955年生まれ。元軍縮会議日本政府代表部大使
番匠幸一郎(ばんしょう こういちろう) 1958年生まれ。元陸上自衛隊西部方面総監

まだ三分の一ほどしか読み進んでいません。年金生活のボケたジジイなのでなかなか読み進めません。
座談会メンバーは、ほぼ同年代。まだまだ精力的に働いていらっしゃいます。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする