神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

楯縫神社

2018年12月09日 | 兵庫県

兵庫県丹波市春日町長王


舟城神社で、ちょっと早いけれどそろそろ帰ろうかと思い、帰りの電車の時刻を調べると、石生駅を約30分後に発車する電車があった。
ここから駅まで3キロ弱なので急げば間に合いそうだが、慌ただしいのは嫌だし、もし乗り遅れたら次の電車まで一時間待たねばならない。
それならばと、一本遅らせて、もう一社、立ち寄ることにする。
幸い、程よい距離のところに楯縫神社がある。
直線距離で約600メートル、道のりは一キロ弱である。



相変わらずの曇り空の下、長閑だけど退屈な道を進み、集落内の狭い道に入る。
集落の最奥、行き止まりのようなところに鳥居がある。
ここは過去にも訪れたことがあるのだが、社頭の風景はあまり記憶に無い。



参道には朧げな記憶がある。



先程の舟城神社は整備された参道だったが、ここは自然と融合している。
羊歯や苔が豊かだ。



やがて右に大きくカーブする。



と、拝殿が見えてくる。



実はここは式内社である。
その割には規模が小さく、拝殿も簡素だ。



拝殿越しに見る本殿も、祠のように小さなものだ。



すぐ近くにある舟城神社が賑わったこともあって、やや衰退してしまったという経緯があるのだろう。



それでも、どこか品のある佇まいに感じられた。

鳥居を出る頃に、小雨、と言うほどでもない僅かばかりの雨が落ちてきたが、空模様もその降り方も時雨を思わせるもので、間もなく訪れる冬を感じさせた。


撮影日時 181115 11時30分~11時50分
地図


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2 コメント

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Unknown (Jun)
2018-12-09 21:11:32
こんばんは

知らなかった神社の紹介を見ると嬉しくなります。
石段が良いですね。自然に帰ろうとしている感じです。

何故か、篠山の 櫛石窓神社 を思い出しました。
似ていないのに、なぜでしょうね。
櫛石窓神社は背後の山が禁足地で山頂に磐座があるそうですが、木々が貧相で本殿も小さいでしょう。
昔は大きかったのに、明智光秀が燃やしてしまったそうです。
丹波の寺社の多くが光秀に燃やされてしまって、今あるのは江戸時代以降のものですって。

関係ないですが、櫛石窓神社の本殿は塀の向こうで、私は身長が低いのでどんなに万歳してもカメラが上に出なくて、仕方なく拝殿の横の少し高くなっている土台みたいなところに揚がってなんとか適当にシャッターを押しました。

ここの神社も光秀君の放火や他社の繁栄で寂れたことで、ひっそりこじんまりになってしまったのでしょうね。

今月は土曜休みがもうなくて、日曜日も用事があり、お出かけができるかどうか微妙です。もっとも年末にいつも篠山でお歳暮を買う店があるので、ギリギリで出かけるかも知れません。

先週ですが、由良川に沿ってドライブして、それから旧国道と思われる府道へ移動したら、鳥居と滝を見つけました。
梅ノ木谷不動尊の滝で、道路脇にいきなりあるのですが、場所自体がゴルジェみたいな形状で、絵になるのです。
ところが残念なことに鳥居前が工事中で立ち入り禁止、鳥居と祠と滝を一緒に撮ると工事のロープやら立て札やらユンボやら入ってしまうので、望遠で祠と滝だけの撮影になりました。
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Unknown (hiro1jz)
2018-12-12 02:06:44
>Junさん
こんばんは。

櫛石窓神社、何故でしょうね?
地形も社殿も雰囲気も違いますし…。
そういった次元とは違うところで、Junさんが感じられる何かがあるのかも。
櫛石窓は確か名神大社でしたね。
敷地はそれなりにありますが、社殿等を見ると、やはり昔より小ぶりになっているのでしょうね。
楯縫の方は、地形的にあまりスペースがありませんので、
昔からそれほど大きくは無かったと思いますが、
もしかしたら、彫刻などの意匠を凝らした社殿があったのかも知れません。
静かで落ち着いた環境ながら、大木などは無いので少し物足りないところではあります。

梅ノ木谷不動尊は10年くらい前に立ち寄ったことがあります。
あまりいい写真は撮れませんでしたが…。
あの辺りの由良川の風景が大好きなんですが、
駐車場所が無くて撮影には苦労しますね。
一度、歩いてゆっくり回ってみたいものです。

私も多分、年内はもう出掛けないと思います。
次は、雪景色を撮りに行ければ…。
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