神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

八幡宮

2015年06月26日 | 兵庫県

兵庫県三田市福島


またまた福知山線に乗って出掛ける。
そろそろ違う方面に行きたいのだが、周辺で気になる神社としてこの一社が残ってしまっていた。
地形図はともかく、YahooやGoogleの地図を見ても名称が載っていない。
参道はそれなりに長そうだし、決して無視されるほど規模の小さな神社では無さそうなのに、である。
こういうときは、登山やハイキング系のブログやホームページを調べると、少なくとも神社名は判ることが多い。
近くには福島大池や有馬富士などがあって、そういった記事は多くありそうだ。
案の定、この神社前を通って有馬富士に登山した人の記事が沢山ヒットして、八幡神社、八幡宮という名称が出てくる。
神社前や境内で休憩される方も多いようだが、出てくる写真は入り口の鳥居が殆どで、一部、社殿の写真があるのみ。
記事の内容も、神社の雰囲気などについて触れているものは無きに等しい。 
もしかしたら、私が思っている以上に一般の人は神社に関心が無いのかも知れない。
勿論、特に言及する必要も無いような場所である可能性もあるのだが、少なくとも地図や航空写真から見る限り、なかなか魅力的な場所に思える。

新三田駅を降りて歩き出す。
確か20年ほど前にも新三田駅に降りた記憶があるので、当時の地形図を見てみたのだが、なんとこれから歩くルートが赤ペンでなぞってある。
そういえば有馬富士の麓を通って青野ダムのほうへと歩いたような気が…。
しかし神社の記憶は全く無いし、そもそも赤ペンは神社前を素通りしている。
当時の私は神社に関心が無かったのは確かだが、一般の人もこれと同じことなのだろう。
全く記憶が甦らないまま、住宅と田畑が混在する場所を通り、橋を渡る。
川沿いの道になると山が近くなって緑が優勢になってくる。



道は車道や林道というより、農道といった雰囲気で、長閑で気持ちよい。
左前方に見えている杜が八幡宮だ。



鳥居が見えてきた。
比較的新しい鳥居のようだが、前回通ったときの鳥居がどんなものだったかは全く判らない。
前回は早春だったと思うから、風景や雰囲気は随分と違ってはいるだろうけど…。



鳥居の先は、予想していたよりも深く緑濃いものだったので嬉しくなる。



苔がいい感じに参道を覆いつつある。



曇りがちの天気だったけど、時おり青空が顔を出し、日が差し込む。



参道を振り返る。



社殿周りは広く開けているようで、二の鳥居の先は光に満ちている。



拝殿は無く、石段を上れば本殿覆屋が見えてくる。



簡素な佇まいがいい。



休日ならハイカーが立ち寄ることも多そうだが、今日は平日なので、誰も来る気配が無く寛げる。



覆屋の背後は貧弱な杉林なのに、何故か独特の雰囲気。



手前の馬酔木のうねりと杉の直線が相俟って、ちょっと不思議な感覚にさせるのかも知れない。



狛犬さんの後ろ姿は、耳が何だかリボンに見えて、髪を垂らした女の子のようだ。



もともと曇りがちではあったのに、俄に掻き曇りといった感じで周囲が更に薄暗くなる。
今日は大気の状態が不安定なようで、所によって激しい雷雨という予報。
傘を忘れたので雨は勘弁してほしい。



境内社は本殿左手にあるこの一社のみ。



周りを緑が覆っているせいか、明るい場所も居心地がいい。



雨は降りそうで降らない。
雨雲レーダーを何度も確認すると、六甲山の北側辺りに雷雲らしきものがあって、徐々に離れ、弱まっている。



雨が降るなら真っ直ぐ駅に戻ろうと思ったが、どうやら大丈夫そうだ。
今日は他に予定があるので、この後ちょっと寄り道するだけで他の神社へは行かない。
電車賃は往復千数百円で、たった一社を訪ねるだけなのは勿体無いかと少し悩んだが、来て良かった。


撮影日時 150623  9時40分~10時50分
地図


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4 コメント

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Unknown (Jun)
2015-06-26 21:56:21
有馬富士の近所に一人写真好きのネッ友が住んでいて、神社も好きな人なのですが、この八幡宮はブログに載せていなかったと思います。
良い雰囲気のお宮さんなのに、見落としているのか、それとも中井一族の彫刻がないので興味がないのか?

そう言えば、神社には拝殿があるものと思い込んでいましたが、本殿だけの神社もありましたね。
こじんまりとしているのに参道が長いと言うのも少し意外な気がして面白いです。
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Unknown (hiro1jz)
2015-06-27 08:19:06
>Junさん
「気の向くままに」の管理人さんですかね?
中井一族の彫刻と動植物がお好きな方だと思いますが、
ここはこんな社殿ですし…(笑
植物もこれといったものは無さそうなので、
山里の神社の雰囲気が特に好き、という少数派にしか受けないのかも…。

ここは参道の長さ、社殿前の空間の広さからすると、
ちょこんと本殿覆屋が建っているのが違和感があるくらいですね。
手前に拝殿があれば見栄えがするんでしょうが、
豊かな境内に小さな本殿という素朴さがいいです。

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Unknown (Jun)
2015-06-27 22:10:03
こんばんは!

今日は養父市の別宮へ棚田を見に行くつもりで出かけたのに、ちょっとしたハプニングで朝来から綾部市へのドライブになりました。
朝来から夜久野へ抜ける道端に「大森神社」と言う神社が鎮座していて、以前は鳥居だけが目立ち、境内は木立の中にあってひっそりしていたのに、県道が拡張されて整備されたら神社も境内も剥き出しになってしまいました。
ひっそりと木立の間から見えている時は、訪問したくてたまらなかったのに、剥き出しになると興味が失せてしまいました。
神社そのものは変わっていないのに周囲の変化でこちらの関心が失せるのも、残念なことです。

帰りは福知山三和から丹波市市島へ抜けたのですが、府県境の近くの集落の神社が気になります。
参道はとても短いのですが、ほんの数戸の集落の鎮守の様で、限界集落とでも言うのでしょうか、そんな雰囲気が漂っています。
神社は古いと思いますが、道路からは手前の民家が邪魔ではっきり見えません。
是非行ってみたい、とちょっとワクワクです。

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Unknown (hiro1jz)
2015-06-28 09:21:40
>Junさん
おはようございます。

この時期、棚田はいいですよねぇ。
いずれ、駅から近い棚田も探さねば。

神社を良くしようという意図で、
社殿を建て替えたり木々を伐採したりというのは、
ある意味仕方ないことかな、とは思いますが、
道路の拡張や開発の犠牲になるのは、
何ともやるせないと言いますか…。
夜久野辺り、ちょっと気になる神社が幾つかありまして、
いつか行ってみたいところですが、情報が殆ど無いんですよねぇ。

三和から市島に抜ける道ということは、厳嶋神社でしょうかね。
私は行ったことはありませんが、航空写真で見ると、
手前に民家があって、道路からは見えにくそうなので、
恐らくここかと。
人手は少なくとも民家からは近いので、
維持管理はちゃんとされているでしょうし、
そういうところは慎ましい良さがありそうですね。
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