神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

夏の夜空

2013年08月17日 | その他

暑くて撮影に行く気になれないが、夜には星を見に出掛けたりするので、その時の写真を。



星を見に行くお決まりの場所へ。
私の住む辺りより4~5度は気温が低いので、とにかく心地いい。
ベンチに寝そべって星を眺めていたら眠ってしまいそうだ。



天の川を撮りたいのだけど、あまりはっきりと写ってくれない。
もっと広角レンズで空を広く撮りたいなぁ。









ずっと薄い雲がかかっていたが、アクセントになって良かったかも知れない。
斜めに横切っている線は、航空機でも流れ星でもなく、人工衛星です。



ここからは別の日。
先日のペルセウス座流星群のピークの日、には行けなかったので、その翌日。
以前にも書いたが、私は星や星座の知識は皆無で、ただ眺めるだけである。
だが、今日は新兵器がある。
Googleマップを活用されている方は多いと思うが、Google Skyマップは存在さえ知らない人が多いのではないだろうか。
スカイマップ、というか夜空の、つまりは星座の地図で、スマートフォン用のアプリなのだが、今いる場所の、今の時間に見える星空が画面に表示される。
しかもスマートフォンを向けた方向にある夜空が、そのまま画面に表示される。
GPSによる現在地、スマートフォンを向けた方角と傾きを認識しているわけで、ペルセウス座がどんな形状か全く知らない私でも、おおよその方角さえ判っていれば簡単に見つけられる。
あれがペガサスか、お、もうすぐあの辺りからオリオン座が顔を出しそうだな、なんてことも判る。
画面には地平線が表示されていて、その下に隠れている星座も判るし、スマートフォンを地面に向ければ、地球の反対側で見えているであろう星空も判る。
昼間に使えば、見えはしないけれど、そこにある筈の星が判るし、ちゃんと太陽のあるところに太陽の表示がある。
Googleマップ自体もスマートフォンで使うと、その利便性が飛躍的に向上したが、このアプリもスマートフォンの特性や利点を最大限に発揮してくれる優れもので、しかも無料だ。
べつにGoogleの回し者じゃないけど、感服した。






ペルセウス座流星群はピークの日を外しても、前後2、3日はそれなりに星が流れる。
写真上部にも写っているが、私は見てなかった・・・。
もちろん、見ていて写せないものが殆どだが。






これは航空機の軌跡。



けっこう明るく星が流れた。
だが軌跡は短く物足りない。
この日、10以上の流れ星を見たが、どれもそれなりに明るかったものの、軌跡は短いものが殆どだった。 



夜明けが近づいてきた。



帰り道、車の窓から。


平の沢池の蓮

2013年08月09日 | その他

京都府亀岡市馬路町


山野に咲く小さく可憐な花は好きだけど、それ以外の植物にはあまり興味が無い。
蓮の花は美しいとは思うものの、私にとっては「それ以外」の花で、今までさして関心を持つことは無かった。
ところがネットで蓮の画像を見かけて、何故か不意に撮りたくなった。
マクロレンズが無いので、いつも満足に花の写真が撮れないけれど、蓮の花くらい大きければ、それなりにアップで表情豊かに撮れそうでもある。
ということで、どこに撮りに行こうかと考えて、そういえば亀岡でちらっと見かけたことがあったような・・・、と思い出したのが、この平の沢池だった。
夜明け前から現地に行き、思いのほか楽しく撮影する。
いつもは写真の掲載順序は時系列ではなく、鳥居、参道、社殿、といった場所ごとであったり、滝の右側から、左側から、広角で、アップで、などという風に順序を入れ替えるのだが、今回は完全に時系列で載せることにする。
似たような写真が多くて花ごとに分けるのも大変だし、一つの花に対してかなりの時間差もあるので撮った順番で見てもらうのが一番自然かと思う。
同じ理由で枚数を絞るのも困難だったので、いっそのことそれなりにまともに撮れたものは全部掲載することにした。
似たような写真を大量に見せられる方は困るでしょうけど・・・。

平の沢池は上池、中池、下池の三つに分かれている。
さて、蓮を見かけたのはどこだっただろう、というくらい曖昧な記憶しかないが、取り敢えず中池の北端を過ぎた辺りに駐車場があるのは知っているのでそこに車を入れる。
まずは中池に沿った遊歩道を歩いてみるが蓮は見当たらない。辺りはまだ少し暗いとはいえ、さすがに蓮の花が咲いていて気付かないということはないだろう。
池が堤防で区切られたところから下池になって、対岸に目を凝らしてみたりするものの、やはり見当たらない。
が、この下池、道路で分断されたのか車道の向こう側も池になっているので、そちらを覗いてみると、薄暗い中にも沢山の花が咲いているのが見えた。
分断とはいえ、二つの池は南端で繋がっていて、車道はそこで橋になっている。
その橋の袂から池の傍に降りられる。
池はコンクリートで護岸されているが、蓮の花に触れられる近さに寄れるし、車道は近いけれど高低差があるので案外と落ち着いて撮影できる。



夜明け前の、フラットではあるが濃密な色調。
なんとなく絵画っぽくもある。






橋の下ではウシガエルの鳴き声が響く。
時々、喉を詰まらせたかのように鳴き声が途絶えるのが、ちょっと微笑ましい。















蓮の葉の茂みの奥で、何やら不気味な物音がする。
暫く注視していると、葉を掻き分けるようにしてヌートリアが泳いでいった。
勿論、外来生物であり、生態系を乱すと言われているが、見た目にはネズミのようなカワウソのような姿で愛らしくもある。






蓮の葉は大きく密生しているので、まだ根元には光が届かない。
背を伸ばした花は、まるでライティングしたかのように浮かび上がる。















アップはこれくらいが限界・・・。



蓮の葉は水を弾くのだが、雨上がりでも無いので水滴を乗せた葉は少ししか無かった。









それにしても、蓮の花がこんなに表情多彩だったとは知らなかった。
いわゆる蓮華の形だけでなく、開き加減によって、バラのようであったりボタンのようであったりする。









以前にも書いたことがあるけれど、写真を撮る際には、邪魔なゴミや目障りなものを取り除くことはあるが、無いものを加えたりすることは私の中の禁止事項である。
花びらを集めてきたり、紅葉を水面に浮かべたりとかいった作為はしないので、こんなふうに花びらが葉の上に乗っていることは少なく、状態のいいものを探してまわる。



薄暗い葉と葉の間を覗き見れば、水面にも花びらが落ちている。






だいぶ明るくなってきた。
ミツバチが賑やかで、花の上を何匹も飛び交う。















靄のかかった天気で太陽は顔を出しそうにないが、湿度が高く蒸し暑い。
でも、それを忘れるくらい撮っていて楽しい。















広角で見ればこんな感じで、あまり広くもなく、ガードレールや民家なども目に入る。












広角で撮るならこの方向が一番いいだろうか。












それにしても、写真の選定に手を抜き過ぎか・・・。















朝の光が花びらを透かすような光景も撮りたかったのだが、太陽は顔を出さないまま。









まあ、こういう天気の方が、蓮には似合うような気もするけれど。






橋の近く以外は殆ど水面は見えない。






見ている人には同じような写真ばかりで退屈かもですが、撮っている者としては、蓮の花ひとつで様々な撮り方が出来て楽しく、多彩に表現しているつもりなのです。







































一つの記事で、70枚近くもの蓮の写真だけを掲載するのは、ちょっとどうなのか、と思いつつ、美しさや感動が少しでも伝われば。

写真のストックが無くなりました。
暑さで撮りに行く気にもなれないので、暫く更新が滞ると思います。


撮影日時 20130726 4時40分~6時50分
地形図
道路地図
駐車場 あり


吉滝

2013年08月02日 | 滝・渓谷

兵庫県美方郡香美町小代区鍛治屋


但馬へ行くからには滝や渓谷にも寄りたいと思っていたのだが、ちょっと神社巡りが楽しくて、前回の小代神社の撮影を終えた時点で15時半になってしまった。
これでは奥深い場所に行く時間はないし、小代神社から近くて手軽に行けて、それでいて良さそうな場所、ということで吉滝に行ってみることにした。
吉滝キャンプ場の案内板を目印に道を進む。
途中、棚田もあったがカメラマンがいたので素通りし、キャンプ場も過ぎてから右折して林道に入る。
狭い道かと心配していたが、難なく峠に到着。しかし、そこから先は通行止めになっていた。
駐車場はまだ先のようだが、広い場所なのでそこに駐車して歩き出す。
落石のため通行止め、ということであったけれど、それらしき場所も見当たらないまま本来の駐車場の横を通り過ぎる。
木々が深くなってきて、右下に流れが近づいてくる。



ヤマアジサイなどを見ながら、思っていた以上に豊かな森の雰囲気に足取りも軽くなる。
といっても、ここは手軽に来られるものの、改めて地形図を見て、峠越えではなく下流から遡るように視線を運べば、かなり奥深い山中に感じられる筈だ。



橋を渡る。
上流側を見てドキッとする。あ、これは熊の棲む森だ、と感じられる。
吉滝はこの流れにではなく、対岸に注ぎ込む支流に懸かっている。



私は一直線に落ちる滝はあまり好きではないのだが、この滝はただ一直線に落ちるだけではない。
写真を見れば判るように、滝の奥に神社がある。
いわゆる裏見の滝と呼ばれるもので、兵庫では珍しいものだ。



滝の奥にあるのは善滝神社であるが、事前にネットで見たものと違い、建物が新しくなっているようだ。



下段の滝はオマケのようではあるけれど、これはこれで表情のある滝だと思うので、いろんな顔を撮ってみようと思う。















岩肌の質感や、苔に滴る水など、楽しませてもらう。



さて、メインである上段を。



最近仲良くなった人に、「神社の魅力って一言で言うと何?」と訊かれたので、「自然と人間との接点、あるいは融合する場所」と答えたら、「なるほど、なんか凄い納得した」と言ってもらえた。
ここも、そういった形容が当て嵌まるだろうか。






アンダーで。



実際には、これより少し暗い程度。



少し横に移動すると、滝が岩壁から大きく離れて落下しているのが判る。



滝の下へは左側から入っていける。



光を浴びる緑も、岩陰の緑も美しい。



滝の裏にある善滝神社。
洞窟状の空間はかなり広い。






滝と左岸にある祠。



滝の右側にも行ってみる。












夕方と言っていい時間帯なので高速シャッターが使えないのが残念だが、ここの神秘性としっとり感はスローシャッターの方がいいかもしれない。
それはそうと、時々、思い出したように口笛を吹いたりする。
ひと気は全く無いし、夕暮れ時が近づいてきたし、森の雰囲気からも熊が出そうに思えて警戒してしまう。



最後は真裏から。






滝壺は無く、豪雨のように岩を叩き付けて飛沫を上げる。



滝の向こうに狛犬。



滝の向こうに森の緑。

最近は神社の記事が続いていたけれど(神社ブログなのでそれが本来の形なのだが)、久しぶりに滝が撮影できて楽しかった。

駐車場所まで戻り、一眠りしてから帰ることにする。
深夜の1時に出発。
何となく出るのではないか、と思いながら運転していると、二頭の仔熊が車の前を横切っていった。
ビックリしたけれど、こちらは車なので恐怖心は無い。
寧ろその臆病な様子に可愛らしいとさえ思えたが、果たして親熊がいたらそう思えたかどうか判らない。
というか、きっと近くにいたであろうから、もし徒歩のときに出逢っていたらと思うとゾッとする。
熊を見たのは初めてで、森が豊かな証拠でもあるだろうけど、遭遇するのはこれが最初で最後であってほしい・・・。


撮影日時 20130627 16時30分~18時
地形図
道路地図
駐車場 あり